経済と人間の旅

著者 :
  • 日本経済新聞出版社
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本棚登録 : 92
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532356255

作品紹介・あらすじ

戦後日本を代表する知識人の格闘の軌跡。

感想・レビュー・書評

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  • ☆☆☆2019年12月☆☆☆


    『自動車の社会的費用』などの著作で知られる宇沢弘文の、経済学に対する考えの凝縮された一冊。「社会的共通資本」=「人類や、地球にとっての共有財産」と考えてよいだろうか。美しい自然や、教育、医療など。このような社会的共通資本を大切に、人間が人間らしく生きることを目指すのが宇沢経済学だと思う。ヴェブレン、ケインズの思想について述べる部分が長いが、僕にはよく理解できなかった。

  • シカゴ大教授時代の教え子に、後にノーベル経済賞を受賞する、スティグリッツ等が居るという。またシカゴ大時代に、同僚として垣間見た、ノーベル経済学賞受賞のフリードマン教授の身勝手な振る舞い、一中時代の同級に文化勲章受賞の速水融が居たとか等、興味深い話題多数。一高では、医学部を目指しつつ、何故か東大数学科に進み、著名な弥永教授に師事するも、経済を学び直す、そこからスタンフォード大、UCB、ケンブリッジ、シカゴ大等、で学んだり講義をしたり等々、日本人最初のノーベル経済学賞候補者と言われたことにも納得。 40数年前の学生時代に手にとった、`自動車の社会的費用`の著者が語る、私の履歴書であります。

  • 経済

  • 日経に連載されていたのをまとめた本。
    将来の経済とこれに関わる全般のことを考察し続けた方だなと思う。

  • 真摯な知識人の人生を知る。

  • 日本を代表する経済学者。数字だけが重要視されるような経済という世界に、実は人間性、人の幸せを合わせ考える事こそが、一番重要な経済の未来図。幼少期から振り返る自伝む含み、水俣病患者に寄り添い、天皇陛下やローマ法王からも意見を求められる存在。新進気鋭の時代には、今の経済界にも大きな影響を与え続けた数々の経済学者との交流。難しい理論を排しても読んで興味深い内容多数。ぜひ。

  • 経済学者になるまでの半生、そして経済学者としての歩み。「日経/私の履歴書」を今読んでみて、新鮮。スタンフォードからシカゴ大へ、学者としてステップアップしながら、多くの学者など、そして学生たちとの交流がこの人を大きくしていったことを感じた。シュルツ財務長官との友情もこの若い日からあった。1971年頃、ジョーン・ロビンソンの「資本主義の第2の危機」を支持し、社会の危機だけではなく、経済学者の問題にある!とするところにこの人の良心を感じる。83年:昭和天皇、90年:ローマ法王ヨハネパウロⅡとの会話も印象深い。ローマ法王の回勅「社会主義の弊害と資本主義の幻想」への提言は面目躍如たるところ。ケインズ主義の根本的問題を「財政支出が総需要、労働雇用量に及ぼす効果のみを重視して、具体的にどのような内容をもち、それが、現在から将来にかけての生産条件および社会的環境に対してどのような影響を及ぼすのかという点についてはほとんど考慮してこなかったことだ」と、1970年代の経済から指摘しているが、それは今でも全く変わっていないように思われることが、凄い予見だと思う一方で、残念なことである。

  • 前半の「私の履歴書」の部分は興味深い。後半は別にした方が良かったのでは。

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著者プロフィール

元東京大学名誉教授
1928年生まれ。51年東京大学理学部数学科卒業、56年スタンフォード大学経済学部研究員、58年同助手、59年同助教授、60年カリフォルニア大学バークレー校経済学部助教授、61年スタンフォード大学経済学部準教授、64年シカゴ大学経済学部教授、68年東京大学経済学部助教授、69年同教授、89年東京大学を定年退官、新潟大学経済学部教授、中央大学経済学部教授、同志社大学社会的共通資本研究センター所長などを経て、2014年死去

「2017年 『経済と人間の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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