- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532357306
作品紹介・あらすじ
◆銀行員の質の低下、銀行自体の自壊も始まる
銀行と金融マンの質の低下が止まらない! 金融の最新情報は聞きかじり、本部が薦める金融商品をマニュアル通りに売りつけるばかりで、顧客側のニーズには応えられない。バランスシートも読めなければ、地域情報も自分の足で稼いでいないから、融資のための案件組成など望むべくもない。対人折衝の機会も少ないため、コミュニケーション能力も失われている。それでも銀行員は一生安泰。行内での出世競争に敗れても、取引先が拾ってくれる? いや、そんな時代は完全に過ぎ去ろうとしている。
◆AIでほとんどの業務が代替可能に
AI活用で現場から人がいなくなるは製造業だけの話ではない。すでに、AI搭載ロボットによる投資アドバイスが導入され、近い将来、窓口業務全般にも活用される。そこに蓄積された情報で、さらにAIは進化していく。そのうえ融資や案件組成のための企業分析におけるAI活用も始まれば、多くの銀行員・金融マンは当然、お払い箱になる。
さらに最近は、企業の銀行からの人材受け入れが極端に減少。まさに大失職時代の幕開けである。
◆銀行大淘汰の時代に銀行と金融マンは何をすべきか?
本書は、実務はもとより銀行のウラ事情にも通じ、銀行員の質の低下を憂え続けてきた筆者ならではの視点で、AI時代の銀行のあり方を切り取るもの。IT化、ブロックチェーンなどネット社会の進展で銀行そのものの存在意義が問われるなか、相変わらずの横並び経営を続ける銀行と、そのなかで自己変革のできない金融マンたちが直面している課題を解説するとともに、一般読者も金融(銀行)の最前線で起こっている変化がわかりやすく理解できる。
感想・レビュー・書評
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金融機関がそもそもここまで凋落してきた背景と現在、それを踏まえた失職のプロセスが分かりやすいです。
その上で、何をすべきか?の指針にもなります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近の金融機関の動向を取りまとめている。その動向からすると、旧来の銀行員は生き残れない、ということでこのタイトル。
日経から出版されているということもあり、もう少し銀行員の仕事を掘り下げた上での分析や提言を期待していたが、そこまでではなかった。
誤字も散見されたことから、読後感はバツ。
フィンテックの動向はしっかりとフォローしておかなければならない。銀行を取り巻く環境は激変しているということは、改めて認識させられた。 -
著者の知っていることを並べていて博識だとは思いますが、事実を間違えているところが多々あります。
・証券取引法はもうない
・決済と決裁の間違え
・国際決済銀行(BIS)が決済機関だと勘違い(銀行が接続しているのはBISではなくSWIFT)
・3.11の地震でシステム停止はしていなくて、みずほ銀行のシステムトラブルは義援金の集中が原因。 ATMに人が集中して止まるなんてこともありません。
・地銀のシステムでりそなのシステムを使っているのは近畿大阪だけ。都民銀行などは別。
そもそも、オープンAPIの概念を間違えていて、外部開放するためのAPIを用いて銀行内部のコスト削減を行うって、論理矛盾だし、IoTもただの業務のシステム化と勘違いしているようです。FInTechがコスト削減の手段というのもどうかと思いました。
全体にですが、同じようなことが何度も繰り返されて読んでいて退屈で、もう少し構成をきちんとして、スッキリさせた方がいいと思います。
引用されている図表はほぼ日経新聞やその関連の書籍からのもので筆者のオリジナルのものはあまりないようです。著者自身が考察を深めたというよりも、いろいろなものを切り貼りして作成した感じです。
著者の既刊本リストを見てわかったのですが、本件と関係の薄い外国人留学生の話や、不動産投資の話しが繰り返し出てきており、できればこちらのテーマでまた本をお書きになった方が良かったのではないかと思いました。
ただし、年次が近いからだと思いますが、銀行員の出向については記述が正確ではないかと思いました。 -
個人的には面白いと感じる部分が極端に少なかった。
途中からは読むのがつらくなってきた。 -
銀行員にこそ読んでもらいたい本。ブロックチェーンフィンテックなど最近の鍵となる話題も多く書いてある。銀行員の今後の先行きの不透明感を煽るような内容ばかりではなく 、実務的にも勉強になる内容。 銀行の法人担当者ならば読んでおいてもよいのではないか。
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銀行員 大失職
2017/6/2 著:岡内 幸策
フィンテック、AI,ブロックチェーンなどIoT化やデジタル化による第4次産業革命の波が、従来の金融機関の役割や業務内容を激変させる。
従来の権威や評価が崩壊するなかで、IoTをうまく活用できる人材が求められていることは事実だが、何よりも必要なのはコミュニケーション能力であり、とりわけ金融の世界では、人とのつながりがこれまで以上に重視される。
本書の構成は以下の7章から成る。
①変わる市場とニーズにどう応えるのか
②金融機関はいつからサービス業でなくなったのか
③AIでいらなくなる行員
④フィンテックが変える銀行業務
⑤デキる人材は埋もれている
⑥地域金融機関の存亡
⑦大手行の存亡
IT・AIにより今後近い将来もどう変わるのかわからない。そしてそれは金融にも言えることである。変わらないから不安は募るばかりである。しかし、確実に訪れる変化。目を背けるわけにはいかない。それは全く見えないわけではなく、ある程度の仮説をもって対応していくしかない。
それは間違っているかもしれないが、その努力を怠ってはいけない。逃げず、立ち向かい、試し、間違いまた修正するということを繰り返す人だけが付いていけるのかもしれない。
変わることは怖い。
しかし、変わらないことはもっと恐ろしい。
見えないことが多すぎるものの、知識という眼鏡をもって少し先を見る努力は続けていきたい。そしてがむしゃらに対応していく気概だけは忘れたくない。 -
ひたすら「銀行の今後」を心配する内容。去年の6月に書かれてるから情報は新しいし、元富士銀行の人が書いていているから説得力があった。煽り属性強すぎる感じは否めないけど、嘘八百を書き並べてるわけではない。銀行員は今後具体的にどうしていくべきかといった部分までは踏み込めておらず、若干話が散らかりがちだったのが残念。
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日本語能力検定(JLPT)N2=大学留学の条件
N4=就労ビザの要件、N5=日本語学校入学
高度人材に対しては、最速で1年で永住権を与える。
雇用、設備、債務の過剰が再び顕在化。
銀行システムはオープンAPI化でフィンテック企業からシステムを購入する方向。
ブロックチェーン革命
管理者は存在しない、記録は改ざんできない、記録は後悔で分散的な仕組み=システムダウンはない、決済機能
エストニア共和国はブロックチェーンを国家として採用している
ゆうちょ銀行の融資額は3兆円程度、預金は177兆円程度。財政投融資のような運用先がない。
JAバンクも融資先に困っている。 -
同じような記述の繰り返しが気になるが、面白いです。
著者プロフィール
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