コーポレートブランディング格闘記: BtoBブランディングの実践ストーリー
- 日経広告研究所 (2007年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532640729
感想・レビュー・書評
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コーポレートブランディング、それもBtoBに関する書籍は非常に限られている。
しかしながら、本書はそのマニアックな構築ストーリーを物語で読ませる、非常に非常に貴重なもの。
著者は本邦のマーケティング学者の大家、石井淳蔵先生(と日経新聞の方)。
何かをゼロイチから始める、それも「すぐ入るカネ」には直結しない長期的な取り組みだからこそ出てくる困難を軽妙なタッチで描いた本書は手元にしばらくおいておこうと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ストーリー形式でB2Bの企業ブランディングに悪戦苦闘する姿が自分をみているようだった。 本部長に借りて読んだ書籍だが、おびただしいアンダーラインと自分のビジネスに置き換えての考えが余白にびっしりと書き込まれており、その点が参考になった。
さっそく、古本を買って同じ箇所をマーキング・メモした。 -
わかりやすく、忘れていたポイントを押さえられた
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ブランドというと
大企業がやるべきことのように考えがちですが、
我々のような中小企業こそ、
ブランディングに取り組むべきです。
なぜなら、中小企業は宣伝にお金をかけられません。
そこで、「ようかん」といえば「とらや」のように
多くの人に一番に思い出してもらえるようになれば
宣伝費や、営業費は少なくて済みます。
本日ご紹介する本は、
BtoBの中小企業において、
コーポレートブランディングを
構築していく過程を脚本形式で書かれた1冊。
ポイントは
「ブランドが主張する価値」
ブランドは
①どのような人に
②どのような価値を
③どのような技術を用いて
提供するのかを明確にします。
そして、その技術は他社がまねることが無理
あるいは、ヘタにまねるにも大変な労力と時間がかかるもの
でないといけません。
これを、コアコンピタンスといいます。
「社内ブーメラン効果」
このようなブランドが明確になると
社外に対して周知できることもありますが、
社内の人にとっても、改めて確認でき、
より集中して技術レベルを上げやすくなる効果があります。
「仕組み」
そして、ブランドが確立するに従って
それをお客様に提供するための
仕組みが社内に構築されていきます。
そうすると、ますます他社では
まねできなくなってきます。
このような理想の状態を実現したいものです。
ぜひ、読んでみてください。
◆本から得た気づき◆
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ブランディングの目的は何であるのか、うちに合ったブランド戦略の考え方を明確にする必要がある
商品価値を二倍にしても、価格は二倍にならない。ブランド戦略はそういった部分にも影響力をもつ
ブランド力がなければ、ニッチ分野を探し続けて開発を続けなければ業績が伸びない
提供価値=この製品を提供することで、我が社はお客さんにどのような問題を解決しようとしているのか
ブランド戦略が成功するかどうかは、社員がどのくらいブランドの必要性や目的を理解し、共感してくれるかにかかっている
技術ブランドをつくるためには、「これ」といった自社の売り技術があり、技術モジュールにしておくことが大事
お客さんとの接点を持っている人全員が会社が提供している価値を理解していることが大切
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◆目次◆
「ブランド戦略の開始に向けて」
「プロジェクトチームの編成とそれぞれのブランド意識」
「B to Bブランディングに関する情報を収集する」
「自社ブランドの現状を把握する」
「ブランディングの必要性をチーム内で確認する」
「当社のブランドビジョンについて検討しよう」
「ブランドビジョンについて考えよう」
「当社らしいブランドビジョンとは」
「ブランドビジョンについて、社長との議論」
「二十年後の会社を支えるステートメントとは」〔ほか〕
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◆マインドマップ◆
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とりあえず部署の人間に回覧してもらおうかと思っとる。
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B2Bは難しいよね。
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日経広告研究所が発行した本です。
ある会社がBtoBブランドを策定するプロジェクトチームを発足したというストーリー仕立てになっています。
読みやすいのですが、なにも目新しいこともなく、ブランドの教科書を単純に話にしただけ。