新装版世界一やさしい会計の本です

著者 :
  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534046284

作品紹介・あらすじ

初めての人でも「会計力」を身につけ、決算書や簿記のことがわかるようになる。

感想・レビュー・書評

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  • 簿記でつまずきそうなところが、解りやすく書いてありました。
    初めて勉強する人、少しかじったことのある人向けです。
    途中、物語もあるので、息抜きにもなります。

  • 新装版世界一やさしい会計の本です

    会計的センス=割り算を使う、大きな数字に着目する、お金の回転をイメージ

    2017年6月17日記述
    山田真哉氏による著作。
    1976年6月16日生まれ。
    公認会計士・税理士・作家。
    兵庫県神戸市生まれ。
    兵庫県立神戸高等学校、大阪大学文学部史学科卒業。
    卒業後、受験予備校に就職するが退職し、公認会計士二次試験に合格。
    多彩な才能を発揮し『女子大生会計士の事件簿』シリーズで小説家デビューした。
    2005年に出版された、簿記・会計学を身近な話題から探究する『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』が、
    161万部(2009年1月現在)を超える大ヒットとなり、一躍時の人となった。

    本書は簿記、決算書を学ぶ前に会計の基本的な所を学ぶ為の本である。会計の世界観を示した本と言える。
    はじめにでも書いているのだけど会計の世界の常識を知らないで
    決算書を読むのは大変。
    まともに決算書が読めないで、いきなり簿記を勉強するのは、かなり無謀な勉強法なのだと。
    そういう意味で簿記などを勉強する前に読むべきだ。
    2004年4月10日初版発行。
    2009年10月20日最新2版発行。
    本書は巻末に索引が付いている。
    野口悠紀雄氏が指摘するように、索引をつけるのは編集の最後になり面倒な為
    つけていない本が極めて多い。
    しかし、本書には索引がある。
    それは手抜きされていない本である証だ。
    それだけでも評価、信頼に値する本であろう。

    解説部分とミニ小説女子大生会計士の事件簿が掲載されている。
    その中で印象深い文があったので紹介したい。
    「決算書は、過去のものや同業他社のものと比較したり、業績予想と比べたりしないと意味がないの」

    会計的センスを身につけるコツ
    1割り算を使う
    2大きな数字に着目する
    3お金の回転をイメージする

    決算書とは「会社の全体像」を表したもの

    4つの箱
    1資金源(資金調達ルート)目に見えない
    2資産、財産(現在持っている財産)目に見える
    3費用、出費(材料費、人件費、販売費)目に見えない
    4収益、売上(収入)目に見えない

    会社の会計の世界では、すべてのものが2面性を持っている。
    つまり情報量が2倍となる。

    収益ー費用=利益

    利益とは会社の活動の結果を最も端的に表す数値

    負債→他人からの資金調達。
    いつか返さないといけない。

    純資産→自力での資金調達。
    ずっと返さなくていい。

    自己資本比率・・会社の安定性(つぶれない力)がわかる。
    純資産÷資金源=自己資本比率

    企業活動では年1回、数字を確定させる。
    それが決算期末である。その時、発表される企業情報のことを「決算書」と呼ぶ。3月決算企業なら3月末に決算書が発表される。

    会社の存在意義は社会の役に立つかどうかという点にあり、その結果として「利益」がある。

    収益が発生した時に、同時に費用も発生させるという原則(費用・収益対応の原則)
    正確な利益を計算する為には、収益と費用とを対応させる必要があるからである。

    売上があると現金が増える(会計では2面性を重視)
    →収益と資産の両方が増える

    企業の基本的な活動サイクル
    投資→利益→投資

    会社を見るに当たって重要なのは、「投資」と
    その結果である「利益」をチェックすること

    総資本利益率(ROA:rate of return on asset)
    会社の収益性(儲ける力)がわかる
    利益÷資産=総資本利益率

    負債の良し悪しは、投資が成功するかどうか、
    投資による利益が支払利息を上回るかどうかということによる

    配当性向
    ・・会社が獲得した利益から株主に対して
    分配金(いわゆる配当)が支払われる割合
    配当÷利益=配当性向

    (今年の売上高ー去年の売上高)÷去年の売上高=売上高増加率

    (今年の利益ー去年の利益)÷去年の利益=利益増加率

    増収増益 絶好調な会社
    減収減益 絶不調な会社
    増収減益 無駄が増えた会社
    減収増益 リストラしている会社

    決算書の見方
    1過去との比較
    2同業他社との比較
    3業績予想との比較

    減価償却とは、固定資産が消耗していくにつれて、
    毎年資産の金額を減らして費用を発生させること。
    元が取れるまで使用すれば、資産価値はゼロ(もしくは最低限の価値]になる。

    リストラの4段階
    1財務リストラ
    2資産リストラ
    3費用削減
    4売上拡大

    会計には2面性があるので情報が2つ必要

    借金の返済 
    1借金の減少 2現金の減少

    利息の支払い不要
    1出費の減少
    2現金の増加

    現金は「何にでも使える」ので「資産」の中でも一番貴重な財産!

    利益を増やすには?
    収益、売上→増加
    費用、出費→減少

    貸借対照表 会社の全体的な状態(財政状態)がわかる 長期
    資産、財産  資金源

    損益計算書 会社の活動結果・成績(経営成績)がわかる 短期
    費用、出費  収益、売上

    損益計算書が「利益」中心なのに対して、
    キャッシュ・フロー計算書はキャッシュ、つまり現金を中心につくられている。

    営業活動によるキャッシュフロー 
    本業(営業活動)での現金の出入り

    投資活動によるキャッシュフロー
    ビル・土地の購入や株の売買といった投資活動での現金の出入り

    財務活動によるキャッシュフロー
    金の借り入れ・返済といった財務活動での現金の出入り

    現金の増減額 上の3つの合計額

    キャッシュフロー計算書の見方
    営業活動によるキャシュフローがプラスなら大丈夫!

    資金源の中身
    負債・・他人からの資金調達
    純資産・・自力での資金調達
    利益発生による現金の増加

    2つの借金
    借入金・・銀行からお金を借りる
    社債・・投資家からお金を借りる
    (どちらも期限が来れば、利息をつけて返済するのは同じ)

    税効果会計
    企業会計と税務会計との違いを調整する会計テクニック

    法人税等調整額が発生するのと同時に
    繰延税金資産もしくは繰延税金負債が発生

    税金の大半は利益の中から取られる。
    だから利益がない状態、つまり赤字だと税金の大半を
    払わなくてすむ

    権利と義務
    資産 会社の持つ財産や権利
    負債 会社の資金源であり、支払い義務のあるもの
    純資産 会社の資金源であり、支払い義務のないもの

  • 最近は、副業や起業を勧める本も相当でてきていますね。でも、簿記や会計の知識って一般教養として知っておくべき事項のようです。実用書を読んでいると勧める人いますし、年長者に聞いても知っておくべきと数人から聞きました。そんな動機で本書を読み始めました。
    こちらの本は、"会計を始めたばかりの人"や"決算書がひととおり読めるようになればいい"という人向きです。しかも平易かつ、わかりやすく書かれています。
    会計の本ではありますが、"株を始める初心者向けに決算書が読める本"として売り出しともいいくらい、とても理解しやすかった。私も株の売買はやりますが、決算書もまともに読めていない事に反省しきりです。もっと前に読んでおけば良かったです。
    本書では決算書を4つの箱に例え損益計算書と貸借対照表および実際の決算書を参考に話しを進めていきます。
    実際の決算書を読み解く為に「女子大生会計士の事件簿」の登場人物によるストーリーが挿入されています。ストーリー自体は評価は別れると思いますが、現実世界で会社の状態を分析する上では参考になると思います。
    著者の山田真哉さんは、公認会計士。『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』などのビジネス書を執筆の他、小説『女子大生会計士の事件簿』等多数執筆しています。
    姉妹書の「世界一受けたい簿記三級の授業」から「世界一感動する会計の本です」の次に本書を読んで来ましたが一冊4時間程度で読了してしまいます。が、得るもの大きかったです。
    友人からは「女子大生会計士の事件簿」も本書を片手に読むとより理解が深まると言われてます。なので次はそちらを読もうかなと思ってます。

  • 会計の概念からアプローチした本

    目次
    <blockquote>はじめに
    基本編1 4つの箱で解決! 会社のお金のサイクル
    基本編2 会社だって自分に投資! なぜなら「利益」を生むために
    基本編3 「売上」と「利益」は未来を映す真実の鏡 決算書の3大指標
    基本編4 4つの箱でB/SもP/Lもわかっちゃいます!
    応用編 ミルフィーユの決算書で見る「利益」
    資料編1 4つの箱の中身を知ろう
    資料編2 決算書の分析指標ベスト10
    </blockquote>
    割り算・お金の流れ、大きな数字に着目する・・・
    この本の一番大きな点です。

    さすがにさおだけ屋の山田真哉さんの本だけあって、わかりやすい。
    イラスト多用型の解説中心な本ですが、<b>最初に</b>これから読むと他の入門書の内容もハイスピードで頭に入ります。

    ただ、これだけでは非常に内容が乏しい……これが最大の欠点かな。
    面白く読めるし、おすすめできるけど……。
    だからあくまで最初です。ある程度知識のある方には殆ど不要です。
    それでも、会計の知識に不安がある方にもいいかも。

    ▽類書
    ・<a href="http://mediamarker.net/u/kotaro/?asin=4569775845" target="_blank">決算書速習教室
    </a>

  • 決算書の三大指標
    ・安定性(つぶれない力)=自己資本比率
    ・収益性(儲ける力)=総資本利益率
    ・成長性(伸びる力)=売上高増加率

    決算書の十大指標
    安定性:
    ・自己資本比率(純資産/資産。資金源全体のうち返済義務のない純資産の割合。30%以上で安全、50%以上が理想)
    ・流動比率(流動資産/流動負債。資金繰りの安全性。150%以上で安全)
    ・売上債権回転期間(売上債権/月間売上高。売り上げた金額が平均何ヶ月後に現金化されるかが分かる。2ヶ月以内で安全)
    ・棚卸資産回転期間(棚卸資産/月間売上高。在庫がはけるのに平均何ヶ月かかるか。目安は業種によって変わるが、たいていの業種で1ヶ月以内なら安全)
    ・固定比率(固定資産/純資産。設備投資が純資産の金額内で行われているか、ムリな金額をかけすぎていないか。100%以下が安全)
    収益性:
    ・総資本利益率(利益/資産。持っている資産からどれだけ利益を生み出すパワーがあるか。5%以上が目安)
    ・売上高利益率(利益/売上高。売り上げから利益を生み出すのが上手いかどうか。5%以上が目安)
    ・総資本回転率(売上高/資産。持っている資産からどれだけ売上を生み出すパワーがあるか。「売上のために資産が何回使われたか」というイメージで回転率と言う。1〜2回転が平均)
    成長性:
    ・売上高増加率(今年と去年の売上高の差額/去年の売上高。増収率。老舗は低くなりがち。ベンチャーなら10%以上とかも普通)
    ・利益増加率(今年と去年の利益の差額/去年の利益。増益率)

  • 確かに内容はやさしかった。「世界一やさしい」は当たってるかも。
    ただ、自分にはちょっとやさしすぎた。

    一般のサラリーマンが社内で主任格への昇任前研修とかでB/SとかP/Lとかについて学ぶ前に読むにはいいかもしれない。

  • 4つの箱の比喩がわかりづらい。普通の快慶用語でよかったのではなかろうか。

  • 悪くないです。興味の段階が後半に集中していたので、単純に本の作りとしての好み。ヴィレバンの株主優待でどの本を頼むか悩んでおり、こちらと佐伯さんの本とどちらかを選ぶとしたら私は佐伯さんの本にするな。単に決算書が読みたいだけなので。本のサイズもあちらの方が大きくて好き。私は監査する側で出張行ったりもしていたので、ナントナクは入ってるんだなあ。だからかもしれません。すっかり忘却の彼方ですが…。

    賢者は賢しらにモノを語らない。
    小難しげな事を書き散らしたくなるのはおバカな証拠。
    日々反省だよ。こういう本作るのホント大変ですよね。

  • かなりシンプルでわかりやすい本であった。
    少しとの足りない感じがしたが、復習や確認の意味ではいい本であった。
    会計の勉強を始める人にはオススメ。

    物語風になっていて、読みやすく理解しやすかった。

  • 私は簿記3級の勉強してて、最後まで解けるようになったけど、なんで賃借対照表の合計が合うのかはこの本を読むまで分からなかった。
    簿記が会計の一部のであること、また簿記という仕組みの面白さを教えてくれる本(*≧∀≦*)

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著者プロフィール

1976年生まれ、公認会計士。現在、インブルームLLC代表。著書に『女子大生会計士の事件簿』シリーズ、140万部を超えるメガヒットとなった『さおだけ屋はなぜ潰れない』

「2018年 『マンガ日本と世界の経済入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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