「事業計画書」のつくり方

著者 :
  • 日本実業出版社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534048912

作品紹介・あらすじ

会計やマーケティングの知識は不要、サンプル付きで、大事なことが一目でわかる、利益計画から資金計画までパパッと作成、「売上予測」が誰でも簡単にできる、銀行目線で融資に強い計画書がつくれる-「伝わる」「儲かる」ポイントが質問形式でつかめる。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルの通り順番に質問に答えていくと事業計画書が作れるというもの
    サンプルがあり、とても読みやすく頭に入る
    経営学部の授業をすべて凝縮した感じ、という印象
    コンセプトを企業にするという一連の流れを追っていくので、企業についての全体を把握できる
    経営の基本が凝縮されているので、事業計画書をつくらなくても、ビジネス書としてもおもしろい本だと思う。

  • タイトルの通り質問に答えていくだけで事業計画書がみるみる出来上がっていく優れもの。女性だけの税理士会社の経営者だからなのか、非常にまっとうで余計な奇をてらっていない、細部に配慮が行き届いた一冊(超主観)。

    企業戦略系の著名な書籍から色々とエッセンスが美味しいところどりされており、多少のおかずも楽しみながら事業計画書を作ることができるので、そんなに筋の悪いものが出来上がらないようにナビゲートしてくれる。

    とは言え、どんなに美しい計画も背景にある思想や血が出そうになるほど考えぬかれたプロセスがなければ所詮画餅、実線あるのみと個人的には思う。
    デスクに置いておいて、抜け漏れがないかのチェックやその時のアプローチ方法を確認するというような使い方で力を発揮してくれそう。

    PEST分析に有効なソースを紹介してくれている点もなかなか◎

  • 目の引くタイトルであるが、中身もしっかりした内容である。一つの会社、一つの商品をサンプルとしてパワーポイントの資料を基に解説をしている。
    パワポの資料の作り方としても参考になる本である。
    相手に伝わる資料つくりに悩んでいる方にオススメしたい。

  • 長年会社に勤めていても、「事業」というものの全体像がつかめていないと、痛感する場面が多くあります。
    また、個人で事業をしている人がどういうことに注目しているのか、苦労しているのかも、理解できていないという反省がありました。
    すぐには身に付かないとは覚悟していますが、事業というものを考える上で、その全体像を理解しておきたいと思い、この本を読んでみることにしました。
    「この質問に答えれば、事業計画書が作れます」ということで、事業計画書作成に必要な視点を51個挙げ、8つのステップに分けて紹介しています。
    事業を立ち上げるにあたって、どのような視点が必要とされるのかを知りたかった僕にとっては、疑問に答えてくれる内容でした。
    そして、業界や競合他社の情報などをどのように調べるかなど、事業計画策定にあたっての現実的なアドバイスがされているなと、感じました。
    僕はすぐに、事業計画書を作成するという予定はありませんが、事業というものを考えている人がどのような点に注意しているか、この本の項目を読めば理解できるなと思いました。
    きっとこの本に書かれていることは、事業立ち上げの時だけではなく、軌道に乗った後も定期的に、繰り返すべきものなのでしょうね。
    この本をインデックス的に使って、個々の項目で分からない部分を、掘り下げて行きたいと思います。


  • 法人と個人事業のどちらにウェイトを置くかによって構成は変わるとは思いますが、絶対に欠かせない計画書の部分が書かれています。
    若干面接のエントリーシートの様な綺麗さはありますが現実に即して改変しながら計画書を作るといいかもしれません。

  • 事業計画はたくさんみてきているし、作ったこともあるはあるが、改めて振り返り基礎を押さえておきたいと思い読書。
    定量の部分は普段触れてるのでイメージつくが、コンセプト等ベース作りの部分は改めて意識しておこうと思った。


    メモ
    ・事業計画書の7プロセス
     企画、事業コンセプト、ビジョン、事業戦略、事業戦術、ロードマップ、アクションプラン

    ・事業計画書を構成する5つのパート
     想いを伝え共感してもらうパート コンセプト、ビジョン、ドメイン
     事業戦略を客観データから検討するパート 背景、市場規模、他社動向、自社強み
     個別具体な事業戦術をまとめるパート 商品説明、販売戦略、ビジネスモデル、組織図
     目標達成プロセスを数字に落とし込む 売上、人員、設備、利益
     勝利の方程式をわかりやすくまとめたパート 成功理由

    ・事業コンセプトを導く質問
     あなたが喜ばせたい人は誰か。
     あなたが役割を果たすべきミッションは何か

    ・なぜ喜んでくれるか
     メリット、コアバリューは何か

    ・なぜそれを実現できるのか
     強みは何か。

    ・市場規模 市場流通量やメーカー出荷額からの推測、各行政機関の統計数値、商圏世帯数✖︎世帯支出額なのから類推。

    ・顧客にとっての価値
     付加価値、時間価値、安全価値、ブランド価値

    ・顧客メリットをつくる
     顧客にとっての価値
     顧客にとっての負担感
     顧客にとっての利便性
     顧客とのコミュニケーション

    ・独自の強みの視点
     技術、スキル、ノウハウ、その事業を行う資格、組織能力、企業風土

    ・価格をいくらにするか
     自社コストベース
     他社比較ベース
     商品価値ベース
     顧客コストベース

  • タイトルの通り事業計画書作成に関する本。51というかなり多い質問に分けられといるということもあってかなり網羅的です。

    事業計画作成については私自身も普段研修やコンサルでレクチャーする機会があるため、参考になる視点を探すために手に取りました。

    本書の特徴はまず、前述の通り質問数が多く網羅的。初めて事業計画を作りたい、それもかなりかためのしっかりした内容を詰めていきたいという場合には良いのでは。それこそ地域の金融機関に融資を申し込みに行くぐらいの本気度。
    逆にいうとまちづくりや地方創生文脈の小さな事業つくりやはじめの一歩的なフェーズでは細かすぎて全部やり通す前に疲れてしまうかも。

    二つめの特徴としては、初心者向けということで用語選びにはそれなりに配慮が感じられます。網羅的な内容ということで一般的なビジネスフレームワークの内容はかなり含まれているのですが、フレームワーク自体の名称や概念などはそんなに触れられません。カタカナ用語を無理に排除しているわけではなく、むしろカタカナ用語自体は使いつつも、作成ワークを進める上で必要ない用語や説明は省いている、という印象。

    使用場面や分析場面もかなり絞った状態でフレームを提示しているので考えやすさはありますね。何をアウトプットとすべきかによってフォーカスすべき部分が変わるので、しっかり取捨選択しているという点で参考になります。

  • 事業づくりの進め方を網羅的に説明してくれるので、照らし合わせに良い。
    基本が学べる。
    イノベンチャーの授業に近い

  • 創業間もない会社や起業家向けに事業計画書の作成方法を解説。書籍中解説した書式やツールがHPで配布されており、参考になった。実務でつかそうな資料だ。

  • 【事業計画書のつくり方】
    【概要】
    51の質問事項に答えていくだけで、事業計画書の作成が可能になるという内容である。

    【評価】
    60点

    【共有したい内容】
    事業計画には下記のパートが含まれる。
    ※は経営学の手法を用いた分析方法や考えるポイントを記載
    <事業への想いを伝え、共感してもらうパート>
    会社プロフィール
    事業コンセプト
    ※自社の立ち位置を明確化するためにポジショニングマップを作成する。
    5年後のビジョン
    事業ドメイン

    <大局的な事業戦略を客観的なデータに基づいて検討するパート>
    事業が求められる背景
    ※大局的な事業戦略を考えるにあたっては、定量的な分析結果が必要。
     統計データをもとに事業が必要な背景を説明する必要がある。国民経済白書や国民生活白書等の客観的なデータをベースにする。
    市場規模
    競合他社の動向
    ※4P分析により、競合他社との差別化ができているかどうかを検討する。被っている場合は、ブルーオーシャンがないかどうかを検討する。
    顧客のメリット
    ※4C分析により、顧客側に立ったメリットを洗い出す。4P分析は売り手側のメリット分析。4C分析は買い手側のメリット分析手法。
    自社の強み
    ※SWOT分析を実施することで、自社の強み・弱み・チャンス・リスクを明確化する。
    <個別具体的な事業戦略をまとめるパート>
    商品・サービス説明
    販売戦略
    ビジネスモデル
    社内組織図

    <目標達成のプロセスを数字に落とし込むパート>
    売上計画
    売上原価計画
    人員計画
    設備計画
    利益計画
    ※結局、融資や出資をする人は、利益がいくらでるのか・なぜ利益がでるのかを一番知りたい。
     その部分さえ説明し、きちんと返済できることを伝えられれば、融資は受けられる。
    <勝利の方程式をわかりやすくまとめたパート>
    この事業が成功する理由

    まずは、事業への想いを記載し、共感してもらい、
    そこから大局的に事業が求められている理由を定量的に説明。
    そして、個別具体的な自社としての商品・サービスの説明を実施し、
    数値に落とし込むプロセスを踏んで説明していく。

    一つの事業計画を作成するためには、膨大な情報を精度高く収集し、
    現実的なものに仕上げていく必要がある。

    そのために、51の質問をもとに自社の情報を整理することで、融資や出資を受けやすい状況を整えることができる。

    【読んだ方がいい人】
    資金調達を初めて実施する担当者。
    あるいは、一度資金調達を実施し、融資を成功させるためにプラスの補足を得たいと思う担当者。

    【悪いところ】
    ・質問数が多すぎてポイントが分からずらい。
    融資を受けるために経営者としては、完璧に事業計画を作成することが大切であることは確か。
    網羅的に情報をまとめられるため、本の通りにまとめていけば事業計画書を作成することは可能であると思う。
    ただ、特に中小企業の経営者は本業にリソースを割く傾向にあるため、ここまで細かく本を読んで融資のためにまとめている時間はないような気がする。
    ポイントをもっと絞って、事業計画の最重要ポイントだけを伝え対応してもらう形式にして、
    残りの箇所は税理士や会計士に相談し一緒に作成するように
    持って行った方が、資金調達をしようと思っている経営者にとっては現実的でわかりやすい気がする。

    ・本のビジュアル面での作成方法がわかりにくくどこの話をしているのか分かりにくい。
    例えば、上記の事業コンセプトの部分を参考にした場合、その部分を明確化する質問が複数ある。
    しかし、事業コンセプトのページに色がなく、他のページと比較して目立つ形となっていないことから、
    多い質問の内容を見ているうちにどこの話をしているのかわからなくなることが多い。
    例えば、メインとなる項目(ここでは事業コンセプト)に色付けをして他のページよりも目立たせること、
    質問のページの左上OR右上にどの項目に関する質問なのかを記載するなどの工夫をすることで解消できると思う。

    【どういう時に役に立つか】
    資金調達業務を初めて実施するときに役立つ。
    特に経営者が事業計画書をまとめることが苦手な場合、会計事務所職員が寄り添ってともに作成する必要がある。
    そういった時、どういった点に注意してまとめればいいのか参考になる。

    【自由記述】
    資金調達業務を実施し、実際に事業計画書のチェックを実施した。
    チェック自体は、特に会計士で監査の経験等があるとある程度できてしまう。
    ただし、実際に自分で作るよう言われた場合は、チェックができるだけでは難しい。
    特に、事業計画書作成をしっかりとできる経営者であれば、会計事務所はチェックだけで基本問題ないが、
    作成が苦手な経営者の場合、会計事務所側が責任をもって作成に寄り添う必要がある。
    そういった時、具体的にどんなことに気を付ければいいのかをこの本を読み参考にできると思う。

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