一瞬で心を「切り替える」技術

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  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534049636

感想・レビュー・書評

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  • 私は高校時代くらいから過呼吸に悩んでいる。
    パニック発作が起こるような、激しい過呼吸ではないけれど、慢性的にその状態なので結構苦しい。とりたてて原因がない(例えば今など、さっきまで昼寝して目が覚めたところだ)ところが困りもので、一度は催眠療法に頼ったこともある(まったく効かなかった)。お金のことをいうのはなんだが、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟をしたのに・・・・。

    他になにか治療法はないか、ずっと考えていた。けれどそれは自分を誰かが魔法の杖のひと振りで治してくれるような、都合のよい夢だったと気づいた。

    病気は医者やセラピストが治してくれるもんじゃない。病気を治すのは、自覚していようがしていまいが、結局自分だ。

    自分を治す方法として、「自分の手帳を読む」(自分を見つめ直す)ことを考えていたとき、この本が目に入った。半信半疑ながら、メモを取りながら読んでみた。やってみようという気になった。

  • 「いつも上機嫌でいよう」
    ご機嫌でいることも練習できるということを唱えている。

    人の心のゆらぎ(不安、焦り、怒りなど)が生じる正体を明らかにし、その心のゆらぎをマネージメントする方法について書かれた本。
    ゆらぎの正体は人間が生きていくために必要な脳の働きである「認知脳」によるものであり、認知脳に従って生きている限り、ゆらぎから自由になることはできない。

    それに対して著者が「ライフスキル」と呼ぶ脳の使い方を習慣化することで、認知脳に捕らわれずに心を快適な状態(フロー)にもっていこうというのが本書の主旨であり、そのための手段が手帳である。
    手帳に書き込むことでライフスキルを習慣化する

    ネガティブな感情はなぜその気持が生まれているのかを考えると、「あいつのあれがうざい」とあいつがいる限り解消しない問題となってしまう。
    しかし、感情をそのまま口にすると、そのネガティブ感情は消えていくという人間の性質がある。
    あまり、「どうして」とか「なぜ」と考えてはいけない

    大抵の人は自身は結果によってもたらされるものだと考えている。人と比較して何かに秀でていることが自信に繋がると考えている人もいる。
    だが本来自信を持つのに根拠などいらない。ただただ、自分を信じればいい。

    ・心がフローの状態でいる事そのものの価値
    ・フローが身体機能を高め、健康にまつわる価値
    ・フローによりパフォーマンスレベルが向上することによる価値
    ・思考パフォーマンスレベルの向上につながる価値
    ・対人関係のパフォーマンス向上の価値


    ■目次■

    序.機嫌良く仕事をしていますか?
    1.「ゆらいだ心」を切り替えるフロー思考
    2.自分の心を決めるための15のライフスキル
    3.「切り替え力」を身につける手帳術
    4.シェアと仕組みで「切り替え力」を磨く
    5.実践者たちの手帳活用術


    ■ポイント■

    ◆「我が運命の支配者、我が魂の指揮官、それは私自身なのだ」(マンデラ)

    ◆「バイブレイン」(認知脳+ライフスキル脳)
     ・「毎日が練習、毎日が本番」
     ・「知っているとできるは違う。やればできる」

    ◆「こころのゆらぎ」が、「機嫌」を損ねている
     ・「心の状態」が「能力」「人生」を決定する
     ・「ゆらぎ」の正体は、認知脳による出来事の「意味づけ」
     ・「ゆらぎ」をいち早く克服して、どんな時も「ご機嫌」に
     ・「まず自分の心を大事にする」
     ・「フロー」の方向に切り替える脳の力が「ライフスキル」

    ◆「心のゆらぎ」の原因
     ・「環境」:音、臭い、ちらかり、狭さ
     ・「経験」:予定外のハプニング、満員電車
     ・「他人」:叱責、傍若無人、礼儀なし

    ◆「フロー」の効果
     ・「脳」:思考力、集中力、創造力の向上
     ・「心」:落ち着いた心、いい気分
     ・「身体」:活力湧き出る感覚、姿勢・呼吸を意識できる
     ・「対人」:ラポールをすぐ築ける、やさしくなれる

    ◆「ライフスキル」を磨く5ステップ
     ・「知る」
     ・「実践する」
     ・「体感する」
     ・「シェアする」
     ・「繰り返す」

    ◆「フローワード」リスト
     ・「温泉」「山」「すっきりした部屋」
     ・「健康的な食事」
     ・「ゆったりした時間」「良書」
     ・「一期一会」「ご同行」
     ・「導き給え」「おかげさま」
     ・「すべて引き受ける」

    ◆「感情」リストで、感情を意識する
     ・「ぞわぞわ」
     ・「ジワー」

    ◆「ライフスキル」
     ・「今ここ」を意識する(感情、身体):Mindfulness
     ・「意味づけ」を意識する(思考)
     ・「言葉」「表情」「態度」を選択する:笑顔、呼吸、姿勢
     ・「好き」を大切に:「イメージ」化(アンカリング)
     ・「Something New」リスト:チャレンジ
     ・「プロセス」に没頭:「結果」を手放す
     ・「シェア」する:「感謝」「レスペクト」「勇気づけ」

    ◆「ごめんなさい」リスト
     ・「家族」
     ・「友人」

    ◆「ありがとう」リスト
     ・「仲間」「上司」「部下」
     ・「自然」

    ◆「ありたい」リスト
     ・「堂々とした自分」
     ・「落ち着いた自分」
     ・「アイデアほとばしる自分」

  • 手帳を上手く活用していくのが大事とのこと。

    客観的に見ていく訓練とか、逃げるのは簡単だが、訓練しないともっと辛くなるとか。

    マインドコントロールする方法が書かれてて参考になりました。

  • フォトリーディング&高速リーディング。とても読みやすい。(おそらく論理的だからか。章の終わりにまとめがあるのも高速リーディングしやすかった。)以後高速を交えて熟読。

    読了。フローに関しては氏の「フローカンパニー」を読んだが、こちらの方はそのフローに入る具体的な指南書といった感じ。

    人にはフローとノンフローの状態しかなく、フローの状態は全てが良い方向に行く、との事。また自分の気分に気付いていないゆえに、ノンフローから脱せないという事も納得。その為の手帳システムの導入との事。既に手帳を使っている人は、その手帳を使って自分を知る数々のテクニックを使ってみては?というお薦めの本。

    なかでも特に、「今を生きる」という個所は面白かった。曰く、過去を引きずるとノンフローになり、未来を考えると不安になる。ゆえにいまを生きる、との事。

    その他、フローになるためのいろいろなアイデア満載。フローの入門書。

  • 良書
    試してみようと思える発見が多々あった
    メンタルに自信のないかたはおすすめ
    自信とはなんぞや
    感情とはなんぞや
    といま一度、問い直す

  • ライフスキル脳
    言葉・表情・態度・思考 ⇔ 環境・経験・他人(=認知脳)

    フロー選択

    今を選択する 認知脳の過去・未来思考に惑わされない

    フォワードの法則
    与えることで、自分自身にもフロー状態がやってくる
    自分がノンフローになってきたら、誰かを喜ばせる、もしくは喜ばせようと思う
    ・感謝する
    ・リスペクトする
    ・応援する

    文句より感謝、蔑みより思いやり、嫉妬より応援

    「ありがたい」と考える

    知識→実践→シェアする

    真の源泉となるのは、「あり方のたい」

  • 役に立つところがあるんじゃないかと、かなり念入りに念入り念入りにに読んでみたけど、何も残らなかった。

    それに、
    p.67「朝の人身事故で電車が遅れて気分が悪い」
    p.186「朝から人身事故で(略)何かとついてない」
    って、どうなのか???
    これ、目次にもなっているし、この著者はかなり人身事故がお嫌いなようだが、人身事故に遭遇したとき、「気分悪いや、ついてねーな」という人間(がこの世の大多数だろうが)を、私は軽蔑する。

  • 過去の失敗を考えはじめたら、心はたちまち 揺らいでしまう。

    未来は絶対にわからないので
    不安や心配と いった感情により
    揺らぎが生じて
    ノンフローになってしまう

    今を選択する!

  • チェック項目13箇所。パフォーマンスを要求される仕事においては、どんなことでも心の安定は重要なのです。「まず自分の心を大事にし、勝ち負けの前に自分を磨くのだ。」。フロー状態・・・「一つの活動に深く没入しているので他の何ものも問題とならなくなる状態でその経験それ自体が非常に楽しいので、純粋にそれをするということのために多くの時間や労力を費やすようになるような状態」(簡単に言えばそれをすると楽しいと感じるから、思わず没頭してしまう)。認知は基本的に変えられない。心がゆらぐ原因を探す・・・環境、経験、他人。自分のゆらぎや不機嫌の原因は自分では変えられない・・・変えられないのに、自分の脳が勝手に意味づけしたことにより、不機嫌になりノンフローになっているのだと気付いてほしいのです。言い訳は自分の心を自分で決める気がないんだと、自分自身に言い聞かせていくことになるのです。笑顔は、心にフロー化を生じさせる最大の道具の一つです。態度も大切、深呼吸がおすすめ(腹式呼吸)。普段の生活から「今」という言葉を使い、今を選択する自分を作ることで、演奏会やコンクール等の本番にも間違いなく強くなります。人は適当よりも一生懸命を楽しいと感じるようにプログラムされているそうです。自分がノンフローになってきたら、誰かを喜ばせる、もしくは喜ばせようと思う、それだけです。週1回程度テーマを決めて、好きなことについて考えて自由に手帳やノートに書いてみる。

  • 【スポーツドクターが教える
    心を一瞬で「切り替える」技術。辻秀一著。読了】
    ●言葉・表情・態度は自分のために選択しよう。

    この世の中で起こる出来事に「良い」も「悪い」もなく
    あるのは「事実」だけで
    それを「良い」と感じるか「悪い」と感じるかは
    自分次第だなんて言われます。

    とはいえ、「気にしない」「考えない」と
    ポジティブになろうとすればするほど
    その出来事にとらわれたり難しいものです。

    この本ではスポーツドクターの視点から
    心のゆらぎの正体を明確にし
    日頃、使用している手帳を用いて
    脳を切り替える方法を提案しています。

    心のゆらぎをマネージメントするというのは
    何も感じない心を作ることでも
    感情を抑えつけることでもなく

    「○○だからツイていない」など自分が過去に
    認知したことを引きずりとらわれている癖から解放されること。

    この本の中で提案されている手帳術を取り入れると
    自分の感情に鈍感になっていることに気がつくかもしれません。

    取り返せない「過去」にとらわれるのではなく
    誰にもわからない「未来」に不安になるのではなく
    「今」を大事にしたい。

    読後そんなやる気があふれてきました。

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著者プロフィール

辻 秀一:1961年東京都生まれ。北海道大学医学部卒業、慶應義塾大学で内科研修を積む。その後、「本当に生きるとは」を考え、人が自分らしく心豊かに生きること、すなわちクオリティーオブライフ(QOL)のサポートを志す。スポーツにそのヒントがあると閃き、慶大スポーツ医学研究センターでスポーツ医学を学ぶ。99年、QOL向上のための活動実践の場として、株式会社エミネクロスを設立。スポーツ心理学を日常生活に応用した応用スポーツ心理学をベースに、個人や組織のパフォーマンスを、最適・最大化する心の状態「Flow」を生みだすための独自理論「辻メソッド」でメンタルトレーニングを展開。37万部突破の『スラムダンク勝利学(集英社インターナショナル)』をはじめ、『リーダー1年目からの教科書(ぱる出版)』『自分を「ごきげん」にする方法(サンマーク出版)』『禅脳思考(フォレスト出版)』 『さよなら、ストレス(文春新書)』など著書他多数。最新刊は『Play Life, Play Sports~ スポーツが教えてくれる人生という試合の歩み方~(内外出版)』

「2018年 『メンタルトレーナー直伝 先生の“ごきげん思考”で、授業はうまくいく!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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