なぜ、真冬のかき氷屋に行列ができるのか?

  • 日本実業出版社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534050786

感想・レビュー・書評

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  • 「おいしい料理」を作るのは目標であって目的ではない、これはビジネス全般に通じる。
    題名通りに、真冬に食べたくなるかき氷とは一体?というのが興味深く。

    なにはともあれ、“埜庵”にいきたくなりました!

  • 鵠沼のかき氷屋さん埜庵のビジネスモデル.
    ・価格には相対的な評価とその人の価値観の2種類ある
    ・強い経営とはつぶれない確率を上げること
    ・現場にいることが大切

  • 湘南・鵠沼にあるかき氷界のレジェンドと呼ばれる埜庵の話。
    なぜ通年販売のかき氷屋がヒットしたのか?が体系的に書いてある。

    失敗談もあり、戦略論もあり、読んでいて面白い一冊。
    誰もが気づいていなかったニーズをどう掘り出したのか?
    どうやってマーケットをつくったのか?
    事業作りのヒントが詰まっている一冊。読んでよかった。


    ――極端な言い方をすれば、かき氷なんて氷を削ってシロップを掛けるだけのものです。
      そんなに爆発的においしいものなんてできるわけはありません。
     
      でも、その二つの作業の中に「まだ出来ることがあるんじゃないのか」と
      考え続けることができるかどうか。
      結果を分けるのはその一点につきます。


    ---------------------------------

    ◆リスクが大きいからこそ先行者利益が生まれる

    リスクが大きいところはだれも手を出さない
    →競争相手が居ないというメリットも生まれる

    いま冒険をしない、リスクを取らない、という事が
    将来的には大きなリスクになることも


    "常識では考えられない"ということで発想の芽を摘んでしまっていることはないか?
    10年前では見向きもされなかったのに今は注目されているビジネスが沢山ある


    ◆「おいしいものをつくれば、人は来る」は間違い

    おいしいか?おいしくないか?はお客様が感じること
    →作り手が決めることではない

    ・自分がやりたい店(サービス)
    ・お客様がいいと思っている店(サービス)
    この2つが別だとしたら、自分の中に「客観的に自分を視る目」をつくる必要がある

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    ◆お客さんの要望に応えるだけがニーズではない

    すべての人の満足を目指す、というより、
    「その店を必要として下さるお客様を"つくっていく"」という事が重要
    (埜庵のようなスモールスタートの場合は特に)


    ◆「お客さんの要望」と「本当のニーズ」は違う

    お客様が予期していないものを、こちらがきっちりと提案する
    =本当のニーズ

    埜庵の例だと「冬でもかき氷が食べられること」
    →殆どの人が気づいていなかったが、ニーズはあった

    「お客さんの期待値を1%でも超えるサービスを提供することが
     お客さんの心を動かし、リピーターを生む」

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    ◆計画を実現するためにも必要なのが「修正する力」

    天候や気温など不確定要素で客足が遠のくこともしばしばある
    計画立案も重要だが、「修正していく力」が現場では大事

    悪い時でも悪いなりに結果を出す
    良い時だけ結果を残すのではなく、悪い時でも大崩れしないようにする
    =スポーツに似た要素


    ◆なんでそれをやる必要があるのか?

    埜庵には"マニュアル"がない
    =「こういう理由だから、こうしよう」と教えることで互いに理由を認識しあえる

    「誰にでも出来る仕事が、実はやる人によっていちばん差が出る」
    ※考えるクセを付けて、常に改善できる人が強い

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    ◆時間軸

    時間軸をどう取るかによって、正解・不正解が変わる
    「短時間で儲けたいのか」
    「たとえ時間が掛かっても、本当に美味しいかき氷を多くの方に知っていただきたいのか」
    =最終的に自分がどういう商売をしたいかによる

    ===========================

    ■埜庵がお客さんと幸せなラブストーリーを描けた5つの秘密
    1)3つのワン(1st-1、No.1、Only-1)を極める
    2)物語(ストーリー)で魅了する
    3)「自分だけが特別」と思える接客がある
    4)メディアに消費されずにうまく付き合う
    5)「つながり」が「つながり」を生む

  • ・お店にとっていちばん大切なことは「何度も足を運んでくださる」「自分の店を愛してくださる」という、本当にシンプルなものの見方で、純粋にお客さまとの関係をつくれるというのは、とても幸せななこと。

    ・結果を出し続けるには、シーソーの端と端のバランスをとる。大手のチェーン店とは違うバランス感覚みたいなものをつけること。バランスといっても、シーソーの真ん中付近でバランスをとるのではなく、「おいしさ」という端っこと、「経営」という端っこの両極端に力を入れて、なおかつバランスをとっていくようなイメージ。

    ・スタッフに言い続けてきたのが「来ない人を嘆くより、来てくれた人に感謝しよう」という言葉。独立するにしても、組織の中で働くにしても、今はプロフェッショナルしか求められない。自分の仕事を隅から隅まで愛しいと思える、それがプロとしての働き方。起業とは「職を変える」ということではなく、「生き方を変える」ということ。それがうまくできた人のところには、等しく「成功」は約束される。

    ・極端な言い方をすれば、かき氷なんて氷を削ってシロップをかけるだけのもの。そんな爆発的においしいものなんてできるわけはない。でも、そのふたつの作業の中に、「まだできることがあるんじゃないか」と考え続けることができるかどうか。結果を分けるのはその一点につきる。ふつうのことをふつうにして「差が出る」ことのほうが、本当の意味での「差別化」なのではないか。

  • お客さんに向き合いストーリーを伝え、きっちりとした関係性をつくっていく
    たとえ、おいしくないと言われてもこれはこういう理由があってという、きちんとしたものがあれば気持ちはブレない
    お客さまも気づいていないようなものを提案していくことで、新しい理解者を増やしていけば市場は拡大していく
    ふつうのことをふつうにして差が出ることが、本当の意味での差別化となる

  • お店や商品にまつわるストーリーの大切さを教わりました。言われてみると確かにそーかも

  •  脱サラした著者(石附氏)が「かき氷屋」を冬でも繁盛する店にした話。個人経営の飲食店の話だが、大手食品会社の商品開発にも大いに参考になると思われる。例えば、真剣に商品に向き合っているストーリーに共感してもらうと味の感じ方がかわる、お客様も気づいていない提案をすることで新しい理解者を増やしていく、社会的に意義のある志を掲げる事は多くの人の支持を集める等。
     石附氏がかき氷屋を経営して分かった事は、飲食店はフランチャイズ化して規模を多きくしない限り大きな利益は得られないという事。しかし、規模を追求すると、お客様との接点がなくなり、店を好きになってもらうことは難しくなる。結局、何を目標にするかによって、店の規模が変わってくる。
     独立するにしても組織の中で働くにしても、今はプロフェッショナルしか求められていない。プロとは自分の仕事の隅から隅まで愛しいと思えること。
     本書は参考になる点、共感できる点が多かったが、内容の重複が多々見られ、少々くどい印象を受けたのが残念だった。

  •  モノは何でも売れるという事。ただしその売り方にすべての問題が集結してしまう。人は物を消費しながら生きていることに違いはない。それを売るための何かを作る事そうすれば人はその何かに必ず反応する。その反応をうまく逃さずキャッチできるかできないかがこの商売の成功への分岐点になりそうだ。


     リスクが大きいからこそ、先行者利益が生まれる
     おいしいものをつくれば、人は来る という考えがドツボのはじまり
     お客さんの要望に応えるだけがニーズではない
     集客よりも、もっともっと大切なこと
     TwitterやFacebookは商売繁盛には役立たない
     効率的な商売に伸びしろはない
     行列はゴールではなく、スタート

  • 図書館でタイトルが目につき、面白そうだったので読んでみた。
    真冬なのにかき氷、というそれまでなかった発想を実現させ、お店をやっていくという目の付け所がすごいと思う。
    誰も気づいてなかったニーズを見つけ出し、世の中に発信していくということは、リスクが大きいけれどそれと同じくらい大きなメリットがあるということに納得。
    ものの見方も、少し角度を変えるだけでいろんな可能性が見えてくるんだなぁと思った。
    私自身は今までマネジメントのお話にはあまり縁がなかったけれど、自分の仕事にも通ずることをいくつか発見できた。

  • 興味をそそるタイトルに思わず手にとってしまいました。

    真冬なのにかき氷?

    このタイトルの裏に

    ①誰もやっていないことに切り込んでいく開拓精神
    ②珍しくもないかき氷にあえて挑戦する裏にはオンリーワンを目指す何かがあるにちがいない
    ③小さい地元密着の店でないとダメなはずだ。
    ④小さい店なのに行列?きっとスタッフ教育がいいに決まっている

    などが読み取れ、仕事のヒントがあるかもしれないと読むことにしました。ヒントの宝庫でした(笑)というよりは、やっぱり繁盛店には共通点があることを再確認したというべきか。

    私が担当する店は個人店ではなく、企業のお店です。ですが、目指すものは同じ。自慢の食べ物の本当のおいしさを伝え、喜んでいただき、共感してもらうこと。それにはマニュアル一辺倒のお店は選択肢にはありませんでした。

    店作りをゼロから始めるにあたり、限りなく個人のお店に近くなるようにしました。まだまだやり残していることは多いですが、そうして心がけてきたことの体験が本書の内容とかぶるところがあり、自分に重ねて読んでしまいました。

    注意すべきは、本書はノウハウ本ではないということ。一人のファンがたまたまコピーライターであり、紹介したいという気持ちから形になった本。

    つまりは行列のできる店というのはそういうことなんですね。万人受けする店ではなくファンになっていただくこと。店作りは本当にむつかしい。

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著者プロフィール

川上徹也(かわかみ てつや)
コピーライター。湘南ストーリーブランディング研究所代表。大阪大学人間科学部卒業後、大手広告会社勤務を経て独立。東京コピーライターズクラブ新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC賞など受賞歴多数。特に「経営理念」「企業スローガン」など会社の旗印になる「川上コピー」を得意とする。「物語で売る」という手法を体系化し「ストーリーブランディング」と名づけた第一人者としても知られている。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』『「コト消費」の嘘』(いずれも角川新書)など。海外にも多数翻訳されている。
2018年10月、『物を売るバカ2』を刊行。

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