リモートチームでうまくいく

著者 :
  • 日本実業出版社
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本棚登録 : 246
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534053428

感想・レビュー・書評

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  • 社員にリモートワークを適用することのメリットや方法論、課題のノウハウが書かれている。初版が2015年であり2020年のコロナ禍よりも前のため今よりもリモートワークが普及していなかった時代だったが、本書のノウハウは当時としては先進性が高く現在でも通用するものが多い。
    私のチームでもリモートワークを実践しており、それなりにうまくできているとは思うが、本書のノウハウで真似したいことや無理なく実践できそうなことを見つけることができた。学びのある良書である。
    ただし、あくまでも著者の会社の事例を根拠にしているので、前提が変われば適合しないケースや実際の運用に無理が生じるケースもあるだろう。全部を真に受けるのではなく、読み手の取捨選択も問われている。
    2016年に購入してから7年積んでやっと気が向いて通読した。わかりやすい文章でまとめられており、また、昔から著者のブログや講演を見ていたこともあって、飽きることなく短時間で読了できた。

  • 2015年に書かれたリモートワークの本。
    リモートワークの先駆け的なことを実践していて、
    コロナ下でリモートワークが一般的になった今でも共感できるポイントばかり。
    今までやってきたリモートワークの見直し的な感じになった。
    リモートワークに慣れていない人とコミュニケーションを取るときは
    この本に書いてあることを念頭に話そうと思う。

    # 詳細
    ## リモートチームのための3つの原則
    1. 仕事中の雑談を推奨する
    2. ワークタイムを揃えて働く
    3. 社員全員でリモートワーク

    ## 存在感と雑談
    オフィスにあってリモートになかったものは「存在感」と「雑談」
    リモートチームでこぼれ落ちやすいのは、働く人の感情を共有する時間
    半年に一度、一泊二日の合宿をしている
    合宿ではインターネット禁止で夜通し語り合うことにしている

    ## チーム
    セルフマネジメントでができる人たちで構成されたチームを作り上げることでリモートチームは成立する
    情報の格差と制限が社員の主体性を奪う
    成果を個人の成果でなくチームの成果にする
    相互に助け合うコミュニティのようなあり方

    ## その他
    リモート飲み会→参加人数を4人程度までにする

  •  
    ── 倉貫 義人《リモートチームでうまくいく 20151217 日本実業出版社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4534053428
     
    (20211129)
     

  • 新型コロナ以前の2015年の著作、というのが信じられないくらい、リモートワークについて本質的な指摘がたくさん。文中zoomが出てこないことで、そうか、これは2020年に書かれたものではないんだあ、と思う。

    「セルフマネジメントができる人たちで構成されたチームを作り上げることでリモートチームは成立するのであって、その逆ではありません」

    果たして自分はセルフマネジメントができているのか?できていないところが、浮き彫りになって冷や汗書いているなあ。

    なぜかはっきりしないのだけど、この本読んでいるだけで元気が出てくる感じ。お気に入りの一冊になった。こういう働き方、チームを望んでいるのかもしれない。

  • 働いているフリはできない
    場所と時間にとらわれずオンオフできる
    働く時間を小口化できる
    リモートワーク可が売りになる
    イノベーションは雑談から生まれる
    リモート飲み会は四人まで
    リモートワークは信頼が前提
    頭のスイッチを切り変える朝会

  • 本書を読む前は、リモートワークでチームワークを発揮する環境・仕組みのイメージがなかった。

    しかし、本書を読むことで、実体験に基づいたリモートチームの環境作り、マネジメント方法を学ぶことができる。

    今後の働き方の標準となり得るリモートワークを検討している人に読んでもらいたい一冊です。

    リモートチーム構築中にうまくいかない時に本書の内容を実践します。

  • リモートワークは、移動時間、場所、働く時間帯を効率良く自分で選択できる点で良い。
    ただ、リモートワークを円滑に行うには、セルフマネジメントの能力が必要であり、自分でスケジュールを徹底的に管理出来なければならない。
    また、(雑談)はクリエイティブな活動にとって、非常に重要なことであり、これを行えるかどうかがリモートワークには課題である。オンラインツールを用いて上手く『雑談』を可能にしている企業もある。

  • リモートワークは家族のサポートが必要、に言及。

  • ソニックガーデン社長の倉貫さんによる、リモートワークの本。

    実際に自社で実施している、「完全全員リモート勤務」をするにあたっての
    試行錯誤、工夫、注意すべき点などが書かれている点がためになった。

    書かれていたリモートチームの工夫をいくつか抜粋すると、

    - 存在感を高めるために
     - いつでも顔が見えるようにする(PCのフロントカメラで常に映す)
    - 一体感を出すために
     - 働く時間を揃える
    - 感情が伝わるように
     - テキストのやりとりでは、なるべく絵文字を使って感情を伝える
     - 日報(業務のことだけ)ではなく、日記(業務+感情)にし、感情を共有する機会を設ける
    - やっている仕事を表明するために
     - 仕事を可視化する
    - 対等に
     - 書類、情報は共有し、情報格差を無くす
     - リモートを前提として、リモート勤務者と自社勤務者の立場の格差を無くす
     - どんな会議でも、ラジオ参加(聞くだけの参加)ができるように

    あと、個人的には、「ワーケーション」(リゾート地に滞在し、そこでリモート勤務し、勤務時間以外はリゾート地で遊ぶ)がすごく気になった。これはやってみたい。

  • 2019年2月1日読了。『「納品」をなくせばうまくいく」の続編。IT業界にいる身としては在宅勤務やリモートワークはある意味当たり前のことだが、それでもここまで100%リモートを許可し、そのスタイルを「オフィスで一緒で勤務に条件を近づける」ではなく、「リモートならではの良さを追求する」方向にツールの自作など含め推し進め実践しているのはすごいことと思う。「でもやっぱり、F2Fでないとできないことあるよねー」と口から出そうになるが、「難しいことも『できない』とあきらめるのではなく、『80%はこのツールでできるから、あと20%は受容するか別のやり方で対応する』」というような考え方って、働き方に限らず何にでも必要なこととも思う。個人的に毎日5分間の「社長ラジオ」が気になった。社員に「70%の時点で共有し、進捗を見える化せよ」というなら上が率先してやらねばならないが、それをしているトップっていないんじゃないだろうか…。

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著者プロフィール

株式会社ソニックガーデンの創業者で代表取締役社長。1974年生まれ。京都府出身。小学生からプログラミングを始め、天職と思える仕事に就こうと大手システム会社に入社するも、プログラマ軽視の風潮に挫折。転職も考えたが、会社を変えるためにアジャイル開発を日本に普及させる活動を個人的に開始。会社では、研究開発部門の立ち上げ、社内SNSの企画と開発、オープンソース化をおこない、自ら起業すべく社内ベンチャーを立ち上げるまでに至る。しかし、経営の経験などなかったために当初は大苦戦。徹底的に管理する方法で新規事業はうまくいかないと反省。徐々に管理をなくしていくことで成果をあげる。最終的には事業を軌道に乗せて、その社内ベンチャーをマネジメント・バイ・アウト(経営者による買収)することで独立を果たして、株式会社ソニックガーデンを設立。ソニックガーデンでは、月額定額&成果契約の顧問サービス提供する新しい受託開発のビジネスモデル「納品のない受託開発」を展開。その斬新なビジネスモデルは、船井財団「グレートカンパニーアワード」にてユニークビジネスモデル賞を受賞。

「2023年 『人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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