「儲かる仕組み」の思考法 いま、利益を出す会社は何をしているのか?

著者 :
  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534055958

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    「思考すること」の大切さが、全編通してすごく伝わった。
    どんな仕事でもおざなりにこなすのではなく、少しでも改善することを念頭にしなくてはいけない。
    これは仕事だけではなく、勉強や日常生活においても必須だな。

    本を読んだり、それをレビューにするだけでは駄目だな。
    実践する事も大事だけど、自分なりに考えた上で実践していかないと・・・
    利益UPは勿論だけど、改善を目指して流されずに1つ1つしっかりと考えないといけないなぁ。

    「ジレットモデル」や「アドオン戦略」など、マーケットの名称も勉強になった。
    AIに取って変わられないよう、自分もしっかり成長しなくちゃいけませんねー


    【内容まとめ】
    1.利益を出すには、まず儲かる商品があること。そして儲けを生み出し続ける仕組みと仕掛けが必要!

    2.ジレットモデル
    →本体に付随する消耗サプライ品で利益を取るビジネス。

    3.アドオン戦略
    一見安く見える価格設定でお客を集めたあと、さらに原価率の低い商品を上手に追加販売する。値上げに見えない値上げをする。
    例①ラーメン屋のトッピング
    例②LCC(low cost carrier)のクレジット利用料や荷物代

    4.「見切り千両」あらかじめ撤退基準を設定する事が重要。
    見込みがない状況では勇気を持って撤退の決断をするべき!

    5.これからのビジネスを考えるにあたり、AIの知識は避けて通ることができない。
    しかし領域は幅広く、しかも深いため、日々ビジネスに取り組んでいる人がすべてを知ることは不可能です。

    偏差値57未満で管理職や間接部門の仕事をしているホワイトカラーは、近い将来AIに乗っ取られるかも。
    偏差値57以上の人も、AIのレベルが上がれば優位性はなくなる。
    AIの勉強をするのと同時に、やりたくことを見つける事が今後求められてくる。


    【引用】
    多くの日本の企業が解決しなければいけない問題は、利益を出すこと。
    利益を出すには、まず儲かる商品があること。そして儲けを生み出し続ける仕組みと仕掛けが必要!


    p15
    ・自宅のトイレの修理の話


    p21
    美容師のハサミの話


    p24
    コインランドリーの売上アップには領収書発行機能


    p37
    ・ジレットモデル
    →本体に付随する消耗サプライ品で利益を取るビジネス。
    →由来は、ひげそりの取っ手を安く販売し、消耗品である替え刃を継続的に購入してもらうことで利益を得るジレット社。


    p60
    利益率向上の1番効果的なのは販売数増でもコストカットでもなく「値上げ」!
    しかし値上げすると販売数が落ちるので、商品の差別化が重要になる。。。


    p62
    ・アドオン戦略
    利益を残している会社は、一見安く見える価格設定でお客を集めたあと、さらに原価率の低い商品を上手に追加販売する。
    値上げに見えない値上げをする。

    ラーメン屋のトッピング
    LCC(low cost carrier)のクレジット利用料や荷物代


    p69
    ・人は損する事を嫌がる傾向にある


    p74
    ・サンクコスト(埋没費用)の過大視
    物事の判断を合理的ではなく、かかったお金や費やした努力を理由にしてしまうこと。
    →サンクコストを過大視せず、将来得られる利益を元に判断することが合理的!

    「コンコルドの過ち」
    イギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機は、すでに開発の途中で赤字になることがわかっていた。
    にもかかわらず、それまでの投資額が莫大だったという理由で開発をストップしなかった。

    「見切り千両」
    あらかじめ撤退基準を設定する事が重要。
    見込みがない状況では勇気を持って撤退の決断をするべき!


    p139
    ・自称専門家が、アマゾンに完敗
    商品広告において、自分で検索ワードなどを設定する方法と、すべてアマゾンに任せる方法の2つでA/Bテストを行なった結果。
    アマゾンのビッグデータを用いた検索システムに太刀打ちできなかった。。。

    これからのビジネスを考えるにあたり、AIの知識は避けて通ることができない。
    しかし領域は幅広く、しかも深いため、日々ビジネスに取り組んでいる人がすべてを知ることは不可能です。


    p172
    ・AIを使う人、AIに使われる人の違い
    AIには限界がある。常識や自然言語解析は今尚ボトルネックとなっている。
    単なる数字の処理分析は可能だが、言語回答やそれを用いた解答は今尚できない。

    AIを用いても、考えるのはあくまで人間であり、AIが高度化したとしても人間にとってのツールを脱却することはできない。
    「AIを用いて、やりたいことがあるか」が鍵となってくる。


    p174
    偏差値57未満で管理職や間接部門の仕事をしているホワイトカラーは、近い将来AIに乗っ取られるかも。
    偏差値57以上の人も、AIのレベルが上がれば優位性はなくなる。

    AIの勉強をするのと同時に、やりたくことを見つける事が今後求められてくる。

  • この著者は以前から注目していて、どの本を読んでも参考になる。とくに(当たり前のことかもしれないが)世の中の情勢や変化をつかみ身の回りの仕事に当てはめていこうとするモノの考え方がわかりやすく書かれており、自分にとっては毎回刺激を与えてもらえる著者の一人。

  • 『儲かる仕組みの思考法』山崎将志(2018)

    ・「お前の立つところを、深く掘り下げよ!その下に泉がある」
      F.ニーチェ

    ・経費で落とせるなら、という人の需要を掘り起こす。

    ・自分たちがわからないことはやらない。
     目立たない小さな市場で確実に勝っていく。

    ・利益を増やすには、値上げが最も効果的。

    ・アドオン戦略は、基本料金を低価格にすることで、その威力を発揮。

    ・入ってくるお金が先、出ていくお金が後。

    ・300億円という市場規模は、小さすぎて大手が参入しづらい。

    ・実在する個人を、お互いにレビューしあうというシステムは強力。

    ・機械翻訳を上手に使うためにも、主語述語がはっきりした論理的な文章を話す。

    ・失敗は、上手くいかない方法を学べるチャンス。
     一回やってみて失敗すればすっきりする。

  • 新規ビジネスを考えるというと、どうしてもAmazonやApple,GoogleなどITトップ企業の動きをチェックしたり、イーロン・マスクが標榜する電気自動車や太陽光発電の世界に共感し、AIによって変わる世界を想像したりするなど、とにかく世界規模での市場変化ばかりに注目しがちです。 確かに、大きく考え、小さく始めろ、Think big, Start Small といわれるように、大きな構想がなければ大きなことはできない。 しかし、いま携わっている仕事の内容や、能力、人脈、資金力とあまりにかけ離れていると、単なる夢想家で終わってしまうおそれもある。
    目立たない小さな市場で確実に勝っていく、という戦略も研究すべきだ。


    消臭力に代表されるエステー(売上500億円、東証一部)、主力商品の特徴は中身が徐々に減っていき、最後になくなってしまうこと。正式直接関わる製品ではないが、快適な暮らしにとって必需品だ。 P&Gが9兆円、花王が1兆4千億円に比べれば吹けば飛ぶような中堅企業。身の程をわきまえ、自分たちでコントロールできる売り場以外の商品はつくらない。洗剤やシャンプーなど大量生産販売の商品は巨大企業が勝つからやらない。
    大事なのは強い競合が入ってくる前に寸止めで拡大をやめること。マーケットサイズが100億円を超えると大手も注目するし参入を検討するようになる。だから目立たないように100億円ぐらいで止める。頑張らないのが生き残りの知恵だ。


    漁師は、漁に出ない日は遊んでいるわけではありません。網を直したり、船の掃除や整備をしたり、よりたくさんの魚を船に入れる方法を考えたりするなど、準備に時間を使っているはずです。 
    会社で今やるべき仕事がないときは、いま営業にでても売れない時期とわかっているのに、一生懸命働くのは非効率です。そうしないと上司に叱られるから、ということではなく、いま仕事をしても成果が出ない時期だとわかっているときは、ぐっと葉を食いしばって準備に時間を使うことです。 業務時間中にでもいろいろな準備ができる 整理整頓や書類の整備などの身近なことから、自分の担当以外の商品やサービスについて勉強したり、ほかの部署の人に話を聞きに行ったりと、いろいろと考えられます。 情報交換のために、お客や仕入先を訪問するのも準備の一つです また仕事の時間が過ぎたらすぐに会社を出て、ほんを よんだり 

  • ビジネスでの正解は1つではないため、まずはやってみてデータを収集してみることが大事というメッセージを本書から受け取った。5円コピーでは領収書のニーズが意外と高いことが分かるなど、やってみることで分かってくることがある。顧客を個人だけと限定するのではなく法人にも目を向けるという切り口が新鮮だった。

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著者プロフィール

知識工房 代表取締役社長
東京大学経済学部卒。1994年アクセンチュア入社。2003年にコンサルティング会社 知識工房を設立。チェンジマネジメント、組織・業務革新、ナレッジマネジメント、e-ラーニングによる人材革新など、人材、組織に関するコンサルティング、および研究活動を行う。2010年『残念な人の思考法』が30万部突破のベストセラーに。

「2021年 『父さんが子供たちに7時間で教える株とお金儲けの教養。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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