デジタルマーケティングの定石 なぜマーケターは「成果の出ない施策」を繰り返すのか?
- 日本実業出版社 (2020年9月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784534058027
感想・レビュー・書評
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【デジタルマーケティングの定石】
A.購読動機
自社WEBサイトの現状把握と改善の方向性を棚卸ししたかったため。
B.結論
書籍は下記の2つの方向性で論じています。この2つの方向性で何をするのがベターなのか?把握できたことは大変にありがたいです。
1)集客
2)目的(WEB閲覧者の行動設計)
C.書籍の内容
1)集客における実行ポイント
①「ノウハウ検索」
認知度が高くない場合は、社名製品名検索ボリュームが少ないです。
そのため、ノウハウで検索される環境づくりが必要です。
その解決手段が「ブログ」です。
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②「ブログ」
自社の顧客の状況そして課題にヒットする、かつ自社が解決できる領域でネタ、ブログをつくることです。
なお、1ブログの文字は1,000文字、キーワード出現率は5から7%が適当です。
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③「比較サイト」
比較サイトが上位に表示されるケースも多いです。ITレビューなど。そのため、比較サイト内で自社製品が上位表示されるように対策を講じることも必要です。
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2)ゴール・行動設計におけるポイント
①「ホワイトペーパー」
ページの目的・課題に即した資料およびボタンを配置します。
例)
事例ページには事例ダウンロードボタンを配置すること。
ブログページには、課題解決事例と称してボタンを設置すること。
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②「メルマガデータベース」
最低3種類に仕分けします。時間軸で、ダウンロードあり件数・割合が高いか?を検証し、改善するためです。
1)クリック無し
2)クリックあり
3)ダウンロードあり(インサイドセールス対象・営業引き渡し対象)
D;読み終えて
タイトルのとおり、定石です。一般論です。奇抜なこと、特異性ある内容は一切なしです。つまり、最低限やっておくとベターな内容・取り組みを網羅しています。
見込客の集客そしてその後アクションをさせるという設計全体を考慮するという点において「良書」です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
結局、大事なことは、
デジタルでできること、人がやるべきことを
みきわめて、人手を減らすこと。
コンテンツの魅力、
商品の魅力をあげること。
施策ごとにゴールを明確に。
ユーザー目線で。
本としては、冗長極まりなく、
中身は薄い。 -
Introduction デジタルマーケティングには「定石」がある
■デジタル限界
1.「人間のようなおもてなしはできない」
2.「ユーザが目の間にいない」
先ほどお伝えした通り、デジタルでは人間のような「おもてなし」が一切できません。そのため過剰に何かを伝えようとすると、ユーザはゴール(目的を達成しづらく感じて逃げていきます。デジタル上では、見込み客の「質」を問わず、「量」を増やす方針がつねに正解です。
「質」はあとからいくらでも企業側で選別できます。例えば、登録フォーム内で「現在の職種・年収」「転職の意欲」「面談の希望」などを入力してもらえば、「質」を判断する材料になります。また1分でも良いので求職者に電話でヒアリングすれば、「質」を判断する情報がいくらでも取得できるはずです。いきなり営業担当者に求職者を引き渡さず、事前に「質」を精査する努力はいくらでもできます。
■「ジョブローテーション」が専門性を奪ってしまう
デジタル活用の専門家が生まれない第一の原因は、「専門性を奪うジョブローテーション」です。
Chapter1 デジタルの限界を理解する
■まとめ
・デジタルは万能ではない。デジタルは、既存ビジネスの機能を代替する「手段」の1つに過ぎない
・デジタル最大の制約は「3秒以上の営業トークは無視される」ことであり、人間の営業担当のような説得は一切できない。デジタルは「セルフサービスチャネルであり、ユーザは自分の好きなもの以外、一切見てくれない
・デジタルはお客さんになる見込みが少しでもありそうな人を、大量に集めることに注力すべき。見込み客(リード)の質を判断できる情報だけ取得すれば、あとからいくらでも選別できる
・「カスタマージャーニー(時系列で整理した顧客との接点)」の本質は、ユーザと接触した時の期待を正しく捉えることにある。決して企業が自由に操作できるものではない
・デジタルによる「ブランディング」は困難である。ブランディングという「隠れ」で、うまく説明できないことをうやむやにしてはならない
・つねに「デジタルのユーザのことを知らない」という前提に立ち、定期的に「アンケート」と「行動観察」を実施すべきである
・デジタルによる集客に爆発力はなく、少しずつしか伸びない。「検索」「広告」「SNS」「メール」「アプリ」のいずれも爆発力はない
・データは集める前に、まず何に使うのかを考えなければならない。活用イメージのない大量データは、AIを駆使したとしても、何にも使えない雑音にしかならない
Chpter2 デジタル活用の目的はコストカットである
■デジタル、人間の営業、TVCMの比較
爆発力(リーチ数):△、×、○
説得力(購入率):△、○、×
ストック力(コスト):○、×、×
余談ですが、「UXデザイナー」になりたいなら、まず経験すべきは「営業」職です。対面で物を売ったことがない人が、それよりもはるかに難しいデジタル上で物を売るという職業に就けるわけがありません。…本質的には「UXデザイナー」とは「顧客を知り続ける」仕事なのです。
…デジタルで取れるデータの強みは、「大量」かつ「リアルタイム」なデータを無料で入手できる点です。
■まとめ
・デジタルは、人間の接客力と、TVCMの集客力を併せ持つ中間的な媒体であることに加えて、「安い」という最大の強みを持つ
・中間的なスペックを安価に提供できる「コストパフォーマンス」の高さを活かし、既存のマーケティング手段を根こそぎ置換していくことがデジタル活用の本質である。これはマーケティングにおけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の定義でもある
・デジタルは無料で無限に情報発信できるため、接触するユーザが多様なニーズを持っていたとしても、理論上そのすべてに無制限に対応できる。しかしデジタルでユーザを説得する難易度は高く、頭のモードを「顧客主導」に切り替えなければならない
・デジタルは、ほかの手段と比べ物にならないほど「ストック」の効果が大きい。地道に続ければ続けるほど、無料で半永久的に集客できるシステムが完成する
・デジタルで取れるデータの強みは、「大量」かつ「リアルタイム」なデータを無料で入手できる点にある。これによって素人でもリサーチできるようになり、かつ解像度の高い時系列の変化まで追えるようになった
Chapter3 なぜ、デジタルは無駄な仕事が増えやすいのか?
デジタル活用は、「デジタルの部署」内で完結せず、組織を横断した調整が必要になる重たい仕事がほとんどです。経営のトップがデジタルを理解して全体調整するか、デジタルを知る現場が複数の部署を巻き込んで改革するしかありません。
■まとめ
・間違った方法でデジタルを活用しようとすれば、コストを浪費してしまい。ほかこのマーケティング手段よりもむしろ非効率になる。
・コストを浪費する最大の原因は、デジタルという手段だけにとらわれた「局所最適化」の横行にある
・デジタル活用は、「デジタルの部署」内で完結せず、組織調整が必要な重たい仕事が大半である。経営のトップがデジタルを理解して全体調整するか、デジタルを知る現場が複数の部署を巻き込んで改革するかしかない
・さらにデジタルに関わる人たちの時間を奪うのは「重箱の隅をつつく」細かい仕事と、ユーザ不在で「自己満足」を追求する仕事である
・「重箱の隅をつつく」細かい仕事が増えるのは、デジタルの特性によるものである。権限を持つ人が中心となり、強い意志を持って、日常的に仕事を捨てていかなければならない
・ユーザ不在で「自己満足」を追求する仕事は、定期的なユーザ調査で根絶できる。注意すべきは、経営者を含む意思決定者を調査に同席させることである
Chapter4 あなたは顧客に毎年会っているか?
アンケートは、できれば毎月継続することをオススメします。これによって時系列の変化に気づくようになります。
■まとめ
・デジタルを活用するなら、まず「顧客重視」ではなく、「顧客主導」に思想を切り替えなければならない。昔のように企業が顧客を操作することはできなくなった事実を受け入れ、思い通りにならない生の「顧客」を直視することから「顧客主導」が始まる
・「顧客が買うまでの流れ」を知るためには、実際の顧客に会わなければならない。しかしそれは1回のアンケートと、5名の行動観察だけで十分である
・「顧客が買うまでの流れ」をデータ分析だけから導出することは困難である。行動観察調査で実際に会った顧客が、典型的な顧客であるかどうかを定量的に裏付けるためにデータを用いる
・「顧客が買うまでの流れ」を、「日常生活」「初回購入」「継続購入」の3つのフェーズに分類することで、デジタル活用が進みやすくなる。デジタルの活用目的はこの3種類に大別される
Chapter5 「日常生活フェーズ」の定石
■いつでも接触可能な「見込み顧客リスト」をつくる
次に必要な発想転換は、ネット広告をクリックさせて終わりという「フロー」の考え方から、いつでも接触可能な見込み顧客リストを作るという「ストック」の考え方に移行することです。デジタルは「ストック」になることで、大幅なコスト削減を実現します(70ページ参照)。
ターゲットユーザに対して、ネット広告を毎回クリックしてもらっていては費用対効果が合いませんが、いつでも接触できるように「会員」にしてしまえば、そのあとは無料で「連呼」し放題になります。
デジタルをうまく活用し、TVCMを代替したある自動車メーカーの事例を紹介します。自動車の購買頻度は10年に1回とも言われ、何も買わない「日常生活フェーズ」が10年間続く商材です。その自動車会社の調査によれば、10年に1回の購入検討時に想起する車種は、平均2種類しかなく、片方は今自分が乗っているのと同じ車種です。つまり差し引き1種類しか新たに想起してもらえず、ここに入るために各社メーカーはTVCMで車種名を「連呼」しているのです。
このTVCMのコストを削減するため、この自動車メーカーはまったく同じ機能をデジタルで代替したのです。説明のため、今回認知を取る車種名前を仮に「シリウス」とします。
まず、「メルマガ登録した方のうち、1名様限定でシリウスをプレゼントします!」という広告を出したのです。このキャンペーンは非常に秀逸です。なぜなら「シリウス」を欲しい人しか広告をクリックせず、コストを最小限に抑えられるためです。ネット広告はクリックあたり課金されることが多いため、クリックする前の入口でターゲットを絞るべきです。さらにメールマガジンの登録をプレゼント応募の条件としているため、そのあと継続的に接触しても違和感がありません。この秀逸なキャンペーンにより、最小のコストで「シリウスを欲しい人」だけ集めた濃厚なリストが手に入ったのです。
次に「連呼」を始めます。やることは非常に簡単で、メールマガジンを毎月送り、タイトル(件名)に「シリウス」とつけるだけです。定期的に「シ「リウス」という車の名前を目にすることで、TVCMの音で「シリウス」と聞くのと同じ効果を期待します。
ここで重要なのが、メール本文に一切こだわらないことです。日常生活フェーズのユーザは、車に興味がありません。新車でも発売されれば別ですが、特に新しい情報のない「シリウス」には微塵の興味も持ちません。メールも当然読まれませんので、メールの本文にこだわる作業は無駄の極みです。メールの本文を作ることに数十万円~数百万円のコストをかけていれば費用対効果が合わなくなってしまいます。デジタルの活用目的はコストカットです。無駄なコストは1円でも削減するべきなのです。
この場合、タイトルに「シリウス」が入っていることだけが重要なのです。メールマガジンのタイトルだけで意味があるのか?と疑問に思う方もいるでしょう。しかし、この施策は、実際に大きな成功を収めました。キャンペーンの数年後には、「シリウス」を購入したユーザの大半が「メルマガ会員」であるという事実が証明されたのです。このように「連呼」で純粋想起を獲得するというTVCMの機能は、デジタルで代替できるのです。
最後に費用対効果を計算してみましょう。広告1クリック100円として、プレゼントキャンペーンであれば最大20%ほどの人が応募します。つまり濃厚なターゲットリストを1人分獲得するのにわずか500円しかかかりません。日本で最も売れている車の年間販売台数は10万台ほどですが、10年に1回の頻度で購入されるため、潜在的なターゲットは100万人程度と推測できます。100万人の濃厚リストを作るためには、5億円のコストがかかります。これだけ見るとかなりの金額ですが、一度このリストを作ってしまえば、この先10年間はメールマガジンを無料で送り続けられるのです。TVCMなら3億円でワンショットですが、デジタルなら5億円で10年間分の広告と同等の効果を見込めます。
この手法は革命的なコストカットを実現しており、ビジネスモデルそのもを変革するほどのインパクトがあると言えるでしょう。
■まとめ
・世の中にある大半の商品は、人生を占める大半の時間において、まったくニーズがない。ある時偶然、企業の手の遠く及ばない「外部要因」によってニーズが発生し、唐突に購買検討フェーズに入る
・デジタルを駆使しても、ニーズの火は起こせない。偶然ニーズが顕在化した時に「純粋想起を獲得すること」と、最速で「ニーズを検知する」ことがデジタル活用の目的になる
・TVCMは「連呼」によって「純粋想起」を獲得している。「連呼」するだけならデジタルでも十分代替可能である。ターゲットを絞ること、ストック化すること、連呼にコストをかけないことを守れば、TVCMに勝る費用対効果で「純粋想起」を獲得できる
・営業担当は「定期訪問」によって顧客のニーズを検知している。「定期訪問」は、濃厚なターゲットリストに対して、定期的に通知を出し続ける行為によって、デジタルでも代替できる。通知への反応を「シグナル」として検知すれば良い。
Chapter6 「初回購入フェーズ」の定石
■まとめ
・初回購入フェーズのユーザは、目的が明確なため、関係ない情報には目もくれず、少しでも的から外れた情報なら瞬間的に離脱する
・初回購入フェーズでは、すべての顧客接点から、最速でゴールへの直行を狙う。長いページを読ませたり、複数ページを読ませたり、そういう小難しい説得は一切行なわず、「ニーズ=ゴール直行」という仕掛けを、全ページで作り出す
・様々なニーズを持った人を外部から集客し、ニーズの数だけ入口ページを作ってゴールに直行させる「入口ページの集合体」がWebサイトの理想形である
・最も成果を左右するのは「ゴール」を何にするかの判断。企業側がコントロールできるのは、デジタルと人間のつなぎ目であるデジタル上のゴールをどこに設定するかだけである
・ニーズが顕在化したユーザは、主に検索エンジンを起点に行動する。検索には大きく3つの段階があり、時系列順に「選び方の勉強」検索、「候補洗い出し」検索、「候補絞り込み」検索と変化する
・検索行動の中で接触可能なすべてのポイントで、ニーズに沿った「ゴール直行」を仕掛ける。自社Webサイトに限らず、比較サイト、記事サイト、Googleマップ、競合サイトなどを考慮する
Chapter7 「購入フェーズ」の定石
■磨き抜かれたコンテンツを量産する
まず「磨き抜かれたコンテンツの量産」とは、高頻度でターゲットユーザが好む商品・記事・特集・提案などを届けることです。
■継続購入とは究極的には「愛」の世界
ここまでデジタルを用いてLTVを伸ばす、「再現性」の高い手法を解説してきました。しかし、「継続購入」とは究極的には「愛」の世界であり、定石がありません。あなたの商品よりも条件の良い競合商品が発売されてもなお、あなたの商品を買い続けるとすれば、それは「愛」があり、非論理的に固執している(愛着がある)ためです。
「愛」とは、企業としての「とがった」姿勢から生まれます。他社よりも高額でスペックも劣る商品だとしても、時代の先を行く商品を出し続けるならば、その姿勢に「イノベーター」層のファンがつきます。あるいは、想像を絶するおもてなしを顧客に提供し続けるならば、固定客がつきます。
デジタルを用いた小手先の継続接触だけでは、何年も先まで顧客をつなぎ止めることはできません。まずは企業姿勢をとがらせることが必要であり、そのためにはまず現状のファンを理解することが不可欠なのです。
■まとめ
・「顧客主導」の世界では、「売り切り型」のビジネスは終焉を迎え、「継続購入型のビジネスが主流になる。「継続購入型」は、顧客に価値を提供し続けることでLTVを最大化するビジネスモデルである
・デジタルを用いたコストカットにより、ほぼすべての業種で「継続購入型」のビジネスモデルを適用できる
・「継続購入型」のビジネスを安定させるために、「定期課金」契約の可否を検討する。難しい場合は、定期的に都度課金する「ルーティン」を作り出す
・再現性を持って「購入期間」を伸ばすためには、ユーザの生活時間を多く占有することが王道である。デジタルでは「磨き抜かれたコンテンツの量産」と「シンプルなルーティン導線の設計」のどちらか、または両方を着実に実行する
・「コンテンツ」と「ルーティン」でユーザの生活時間を占有するためには、利用開始直後のサポートが不可欠である
・「継続購入」とは、究極的には非論理的な固執(愛着)を生む「愛」の世界であり、定石が存在しない。「愛」とは、企業としての「とがった」姿勢から生まれる。デジタルを用いた小手先の接触だけでは、何年も先まで顧客をつなぎ止めることはできない
Chapter8 定石を様々なビジネスモデルに適用する
Chapter9【Web to 営業担当者型】BtoBで営業につなぐビジネスの型
Chapter10【Web to 営業担当者型】BtoCで営業につなぐビジネスの型
「嗜好性」が高い商材は、「連呼」で認知を取るだけでなく、魅力的なコンテンツを届けて購入前からファンを作ることができます。逆に言えば、BtoB商材よりも中身がじっくり見られるため、クオリティに気が抜けません。一方でSNSでは拡散しやすいなど、集客の幅は広がります。
逆にBtoCの中には「嗜好性」が極端に低い、住宅ローン、保険、脱毛サロンなどの商材もあります。従来からこうした嗜好性の低いビジネスは、「認知の有無」が購入を左右するため、TVCMでの「連呼」や、販売代「理店の「紹介」が欠かせませんでした。
デジタルでも、「嗜好性」の低い商材の情報をいくら発信しても、興味を持ってもらえません。顧客リストを集めるためには、商材以外に魅力的なコンテンツを用意するほかありません。簡単なのは、キャンペーンで夢のある賞品をプレゼントすることです。
Chapter11【Web完結型】ECの型
Chapter12【Web完結型】その他の型
■ブランドサイト
・日常生活フェーズ:キャンペーンでリード獲得して製品名を連呼
・初回購入フェーズ:商品を選ぶうえで、最も便利なサイトを作る
・継続購入フェーズ:コンテンツを増やしてコスト削減&継続接触
・事業部をマネジメントしコンテンツを集める仕事が最も尊い
■商品紹介ポータル・契約申込サイト
BtoBで営業につなぐビジネスとほとんど同じ施策が有効なため、詳細な解説は割愛します。唯一異なる点は、デジタルで完結するため「CVポイント」を動かせないことです。しかし、BtoBではこの「CVポイント」を変更することこそが、最大の改善点でした。実はこの契約申込サイトでも、デジタル完結であるというこだわりを捨て、営業担当につないでも良いという意思決定をした瞬間に、大幅な改善を見込めることがあります。営業担当につないだ瞬間に、「契約申込サイト」ではなくなりますが、契約率やLTVまで見通せば、人件費をかけたほうが良いケースもあるでしょう。
デジタル完結にこだわる場合、最も改善幅が大きいのは「フォーム」です。デジタル完結で契約を締結させるため、必要な入力項目は多くなり、フォームも複雑化します。特に難しいのが「プラン選択」です。複数のプランがある場合に、ユーザが選びきれず離脱したり、誤ったプランを選択してしまったりすることがあります。理性型のECサイトと同様に、可能な限り選択肢を減らし、優先度を明確につけるべきです。 -
とても現実的で図鑑的な本。実務をされている方なら大変参考になる型に出会えると思う。
いきなりデジタルに期待してはいけないことから始まるので少し夢には欠ける印象を持ってしまったが、長年デジタルのコンサル業務をされてる方の経験と実測に基づいた手引書。 -
デジタルマーケティングにおけるWEBサイトの役割が理解できた。
デジタルという言葉は、広く、なんでも出来てしまいそうな魔法の様な言葉であるが、出来ることは限られている。
デジタルが得意なこと、人が得意な事を分けて考える事で、より目的にコミットできる戦略立案に繋がると考えた。
マーケターとして、無駄の多い手段の改定に目を向けるのではなく、俯瞰して見ることができる視野を手に入れたい。 -
デジタルマーケティングの目的や気をつけるべきことが概念的にまとまっていて、思考の整理に良いです。初学者の方はもちろん、経営者・事業責任者クラスの方で、最低限デジタルマーケティングのポイントを理解しておきたい方に特におすすめ。
やたらとAmazonで低評価なのは、界隈の人たちにとって不都合な真実が結構載っているせいかな…w -
今や何かを買うのにスマホで検索、SNS、口コミなどを利用しないことはない。一方でスマホを触っていると最近調べたサイトに関連した広告が出てきて驚いたり、身に覚えのないメールマガジンが大量に送られて辟易したりもよくある。
この裏側では、多くの人がデジタルマーケティングと称して様々な人、お金が動いている。企業のマーケティング担当者は、競合との検索上位やクリック数、登録者数を競い、日々サイトやメール、広告出稿にいそしんでいる。
本書は、このような企業のデジタルマーケティング活動を、意味のない業務をして自己満足に陥っていると批判する。顧客行動を調査し、目的を明確にしてやるべきことに注力すれば、もっと少ないお金と労力で成果つまり購買行動を獲得することができる、というのが本書のエッセンスである。
著者がコンサルタントとして様々な業容の企業のマーケティングを支援した経験から、業態・商品サービス別のデジタルマーケティング戦略のパターンを編み出し、それを惜しげもなく披露。シンプルだが具体的な手法は、顧客の身で考えると非常に説得力がある。
デジタルマーケティングのツールベンダーや広告代理店があれやこれやと薦めてくるものに騙されないように、多くの事業担当が読むと良い。 -
いかに車輪の再開発が現場で行われているか書かれている
これをすればいいが詰まってる
結構、職種、業種別、具体ベースで書かれてるように感じた -
1)デジタルは無駄な施策を打たないようユーザーの理解が不可欠
・ユーザーが見えない。ユーザーは数字だけでは理解できない。無駄な施策を打ちがち。
→ユーザーを理解するためにアンケートやユーザの行動調査を行う。
→大きなABテストを意識する。
→デザイン等獲得数や売上増加に関係ないところは改善しない。
2)デジタルには限界があることを知っておく。
・興味のないものは見ないし記憶に残らない。
→広告を打つときも教育は意識せず、ニーズがあるユーザーに対しての広告をつくる
記事で教育は可能かもしれないが、テストしてみなければ分からない。
3)デジタルの特徴、良いところはストック性とコスパとリードタイム
→見込み客をリスト化できる→コミュニケーションに工数がかからない。
→サイトやリスト情報などが残る
アクション
1)ユーザー理解はあくまで仮説で理解できていない前提に立つ。決めつけすぎない。
アンケートなど一次情報を取って理解するよう務める
2)ストック性を活かす、SNS、ウェブサイトなど、将来につながる
3)ニーズを持ったユーザに対して広告を作る。潜在層向けはいまいち。
→見ても貰えない、記憶にも残らない