原発危機の経済学

著者 :
  • 日本評論社
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本棚登録 : 172
レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535556874

作品紹介・あらすじ

原発技術が非常に厄介な技術であるからこそ、民間企業が原発技術に関する意思決定を行う場合には、企業経営や企業金融の原理原則に則るべきである。原発技術は特別扱いすべきでない。

感想・レビュー・書評

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  • わかりやすい。

  • ただのyesかnoかの世界から、一気の視界が開けた気がする。
    頑張れば、体育系の僕でもわかる。

  • ★経済学というより良い意味での原発入門書★経済学的な観点からは「高レベル放射性廃棄物を永遠に貯蔵する一方で、その管理は途中で放棄する」という発想はどうしても受け入れられず、地層処分はありえないとした。再処理・高速増殖炉事業のコストの高さを考えると、撤退の道筋としては全量を地上保存すると訴える。

    ただし経済学的なもの言いは驚くほど少ない。むしろ、原発を理解していなかった時代の知識人としての反省と、次世代への熱い思いがたぎる。
    同時にBWRとPWRなども分かりやすく説明し、入門書としての役目も果たす。本書の矩を超えるかも知れないが、図解がもっとあれば分かりやすい。

  • 原発技術について全く知らない読者にとっては、その「手触り感」を得られる貴重な書。人間のコントロールが難しい高度な技術と向き合う際に、忘れてはならない社会科学的な視点が提供されている良書。

  • 経済学というタイトルがついていますが、著者が述べているように経済学を用いた考察が最後になり、それまでは延々と原子力発電の関連知識となります。(とはいえ、自分も含めて多くの人が知らないと思われる事柄なので、記述が必要なのですが)
    痛快な切り口でカタルシスが得られるといったことはないですが、やはり現実に向き合って学問的な知見を積み重ねていくとそうなるのでしょう。そういった著者の真摯な態度には好感がもてました。

  • 社会科学者の視点からの考察。

    福島第一原発の型。人間のすることの不完全さ。安全性が求められているのに古いものを使い続け、尚且つ、当初の使用期限を延長するような動き(40年→60年)。

    三分の一しか読めていなが返却期限がきたので、また借りて読了したいと思う。

  • 3.11をうけて原発について社会学者の立場からわかりやすく解説されている。
    原発は無いに越したことはないが、既に存在する現状からどのようにするのがより良いのかが論じられている。
    単純に賛成・反対ではなく冷静に現状を分析し問題点を説明している。
    科学の知識がなくとも理解しやすいのではないだろうか。

  • マスコミに登場する”学者”らしき人たちのコメントの類には辟易​としており、本書も最初は期待をしていなかったが、良い意味で裏​切られた。意見の同異は別として、自分の考えを整理しなおすいい​機会であった。

  • 原発事故の発生要因について多くのページが割かれています。また、タイトルに偽りあり本か、と思いましたが、その組み立ては意図的なもので、全9章中7章で「やっと、経済学のパートにたどり着いた!」という独白が。
    何を残し、何を残さないのか、廃炉後更地にすること、しないことの経済性等の冷静な意見。過去と将来の断絶にこのような事態があることの記述、そして結びに引用された芥川龍之介の「冷淡なる自然の前に、アダム以来の人間を樹立せよ。否定的精神の奴隷となること勿れ」が、よいではないですか。

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著者プロフィール

弁護士

「2018年 『日本の司法―現在と未来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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