目からウロコのカウンセリング革命: メッセージコントロールという発想

著者 :
  • 日本評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535562592

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  • ・「アドバイスは、相手にさせるためのものと思わないこと」です。カウンセリングにおけるアドバイスは、相手の頭を働かせる刺激になればいいのです。

    ・教育の中でこの問題を考えるときに使う思考訓練に「あな たが悩んでいるとき、あるいはストレスを感じたときに、どのようなことをしますか」というものがあります。
    私の教室などでよく発表される意見をまとめておきました。この表を見てどのようなことを感じるでしょうか。
    まず、「どのようなときに悩みが終わるか」という設問については、「問題が解決したとき」「問題解決の糸口が見えたとき」「問題そのものが実は存在しないとわかったとき」などがあります。これはある問題に対して悩んでいたわけですから、よく理解できる悩みの終わり方です。
    ところが、「時間が経った」「より苦しい問題が発生した」「恋愛などの楽しいことがあって忘れられた」などは問題解決とは関係ありません。

    「どのようなときに悩みが終わるか」
    問題が解 決したとき。時間が経ったとき。問題解決の糸口が見えたとき。問題そのものが実は存在しないとわかったとき。だれかが助けてくれる。(より苦しい問題が発生して)もっとつらいことが起こったとき。解決策が見えたとき。おいしいものを食べたとき。恋愛などの楽しいことがあって忘れられた。何かに集中して忘れているうちに。気分が変わったとき。考え方が変わったとき。どうでもいいと思えたとき。何とかなるさと思えたとき。自分の責任ではないと感じたとき。許してもらえると感じたとき。仲間に助けてもらえると感じたとき。みんなも同じ悩みをもってるとわかったとき。自分に自信が持てたとき。つらい状況に慣れてきたとき。

    ・なぜ私がそこにこだわるかというと、多くのカウンセラー が、どうしても問題解決のほうに意識が向くために、クライアントの気持ちを軽くする支援ができなくなるからです。

    ・いずれの道も、目標の地点に向かうまでに、大きく5つのポイントを通ります。それは、
    ①問題の責任に関する認識ポイント(君の責任だ⇔責めないよ)
    ②問題の重大さ、クライアントの苦しさに関する認識のポイント(まだ耐えられる、大したことないよ⇔苦しかったね)
    ③クライアントの努力に対する認識のポイント(まだ頑張れるよ、頑張ってない⇔頑張っているね)
    ④クライアントの反応に対する認識のポイント(他の人もやっているよ⇔無理もないよ)
    ⑤クライアントの能力に対する認識のポイント(君ならできる⇔善戦しているよ)
    です。そして目的地となるの が、具体的方法論に関するポイントです。(こうすればいいよ)

  • 自分を少し理解できた。

    そして。
    僕はずっとパートナーに守られていたんだと、
    いまも、これからも。
    彼女は人を癒すこと元気付けることの天才だったと思わされた。

    愛する人がニコニコしていることが、
    それが自身の幸せであると。

  • 自衛隊の心理幹部だった著者の目からウロコのカウンセリング。
    禁じ手と思っていたものも例外的にOKだったり、新鮮な切り口。勉強になった。
    ・アドバイスは10秒以内
    ・提案の後に「どう?」を入れてCLに話を預ける
    ・人が相談するとき、それは具体的な支援を求めてのものではなく、気持ちの苦しさを何とかしたいことが多い
    ・問題を一時的に回避するだけで、あとは何とかなっていくこともある
    ・どうして自己弁護するのか→これ以上傷つきたくない、だからびくびくして自己弁護

  • カウンセリングについて実践的に学べる本。

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著者プロフィール

【下園 壮太】(シモゾノ ソウタ)

メンタルレスキュー協会理事長、元陸上自衛隊心理教官。陸自初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験。その後、自衛隊の衛生科隊員(医師、看護師、救急救命士等)やレンジャー隊員等に、メンタルヘルス、カウンセリング、コンバットストレス(惨事ストレス)対策を教育。本邦初の試みである「自殺・事故のアフターケアチーム」のメンバーとして、約300件以上の自殺や事故にかかわる。平成27年8月退職。現在はNPOメンタルレスキュー協会でクライシスカウンセリングを広めつつ、産業カウンセラー協会、県や市、企業、大学院などで、メンタルヘルス、カウンセリング、感情のケアプログラム(ストレスコントロール)などについての講演・講義・トレーニングを提供。著書50冊以上。

公式HP: http://www.yayoinokokoro.net/

「2023年 『ワーママが無理ゲーすぎてメンタルがやばいのでカウンセラーの先生に聞いてみた。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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