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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784535563537
感想・レビュー・書評
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福島県の地方紙「福島民報」で教育相談に関するコラム欄「ふれあい相談」の回答者であった元中学校の校長先生が、これまで17年にわたって取り上げた不登校に関する質問事例を150ほど紹介したもの。主に小学校から高校まで、当該生徒の親や教員による質問に、当該事例がどう分析されるか、背景に何があるか、どう対応すべきか、どのような対応は避けるべきか等が書かれている。不登校とは何か、なぜ起こるかといった基本から、専門的と思われる心理療法に関するものまで扱われている。
これを読むと、不登校は基本的には家の問題、親の問題として厳しく書かれている。「不登校は発生脆弱性をもつように育てた育ちの結果です。」(p.63)とか、「問題とするところは親の親たる資質への問いと家族のあり方への警鐘です。」(p.151)とか、かなり手厳しい。もともとは新聞に掲載されていたものなので、想定される一般的な読者は一家庭のメンバーだからなのかもしれない。何を置いても子供のため、というのが第一にあるからなのかもしれないが、大人同士(特に学校と保護者)で不信感を募らせることが、不登校にとってマイナスになることを物語っている。「原因探しや犯人捜しはしない」という姿勢で、教員に対する厳しい意見には「教師は子どもの専門家、学んでいる。それよりも娘の問題に目を向ける」(p.56)や、学校側を信頼しなさい、のような話で、質問者の親をたしなめる回答もある。そして明らかに学校側がまずい対処をしている場合には、回答者がその学校に出向いてまで働きかけをしたというような話(pp.139-40)も載っている。もちろんそれに甘えて家庭のせいだ、と言わずに教師自身が学び続けることは言うまでもないが。
という訳で、家庭向けの教育書として正しい父親・母親の在り方について勉強になるだろう(もちろん著者自身が正しいと思うもの、にはなるが、経験と分析の蓄積に裏打ちされたアドバイスなので、ないがしろにはできない)。
または「自立とは何か」(p.146)のような話もあって、ぜひ教員として整理しておくべきことだろう。保護者会で話したくなるような内容も多数含まれている。
教師も親も、読めば必ず得るものがあるに違いない。(16/11/05)
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