- 本 ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784535564282
作品紹介・あらすじ
親と子、夫と妻、上司と部下、教師と生徒、医師と患者――さまざまな関係性において、権力(パワー)をもつ側が相手を否定し、主体性を失わせていく情緒的支配とコントロール。それがガスライティングです。
映画『Gaslight(ガス燈)』に由来し、2022年には米国で「今年の流行語」に選ばれるなど注目のこの概念を、本書では詳しく紹介します。
また、ガスライティングの影響を認識し、健全な境界線を引くための多数のワークを通して、回復への旅をサポートします。
近しいだれかとの関係性のなかで息苦しさを感じている方、理由はわからないけれど生きづらい方などにお勧めの1冊です。
トラウマインフォームドケアやセルフコンパッションの実践に関心がある方もぜひお読みください。
感想・レビュー・書評
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【目次】
第Ⅰ部 ガスライティングについて知ろう
第1章 ガスライティングとは何か?
第2章 家族
第3章 親密な関係性
第4章 社会
第Ⅱ部 回復
第5章 過去のトラウマと向き合う
第6章 自分の感情を守る
第7章 不健全なパターンと行きづまりを打開しよう
第Ⅲ部 目標に向かって前進する
第8章 自尊心と自信を高める
第9章 セルフラブを実践し,本当の自分を受け入れる
第10章 信頼と健全な人間関係を確立する -
ガスライティングとは?
あの時被害者ではなかった?辛い状況から抜け出す為に出来る事などが分かる。
ガスライティングを理解する事で自分が加害者になる事も防げるのでは。
また許す・認めるという行為は様々なトラウマから抜け出す為に必要な行為だと感じている。
被害者は女性とは限らないし加害者は男性だけではない。人との関係性で心が疲れたり今誰かや集団との関係性が歪だと感じたりしている人は1人では勿論だけど信頼できる人と一緒に読み進めてみて欲しい。
(本当に疲弊している時は本も読めないから心身が落ち着いて読書が出来そうな時に) -
【本学OPACへのリンク☟】
https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/720335 -
ガスライティング:
ガスライター=加害者
7つの段階
影響
家族:
ガスライティングが起こるとき
親密な関係性:
支配とコントロールのサイクル
社会:
権力のある側が話を聞く
過去のトラウマ:
大文字・小文字のトラウマ
トラウマボンド
主観的不安尺度・SUDS
自分の感情を守る:
情緒的コントロールのタイプ
共依存的なパターン
境界線設定
情緒的な個体化と同意能力
ファクト・トラッキング
不健全なパターンと行きづまり:
フォーカス瞑想
セルフトークで
選択の単純化
習慣化プラン
目標に向かって前進する
自尊心と自信を高める:
自分自身とデートする
パワーポーズ
知恵と感謝の実践
わたしのストーリー
セルフラブ・本当の自分を受け入れ:
EMDRスパイラル・テクニック
アートセラピー
EFTタッピング
信頼と健全な人間関係を確立:
マニプーラ・チャクラ・ワーク
内的→外的ゆるし
コンパッション瞑想 -
DVを考えるにあたって有用であろうと思い手に取ってみた。期待通りの内容であり、ガスライティングについて簡潔にまとまっている。
支援の中で、よく「洗脳」という言葉を耳にするが、ガスライティングの段階も洗脳の手法と共通しているように思われた。自信や自尊心を回復するための方法についてもまとめられており、著者があらゆる技法に精通していることが窺える。一方で、そのような関係性を続けるのか断ち切るのかに関してあまり言及されていない点は少し気になった。 -
恥ずかしながら「ガスライティング」という概念があるのさえ知らなかった。その名前の由来から,どのような事象を指すのか?といったことが分かり易く記載されている。なによりもその対処法について具体的かつ実践的に述べられているのが有用。和訳も非常にこなれていて内容がすっと頭に入ってくるのもありがたかったです。
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