大江戸国芳よしづくし (ニチブンコミックス)

著者 :
  • 日本文芸社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784537135633

作品紹介・あらすじ

鬼才・歌川国芳――その若き日々を描く大反響の浮世絵巻、待望の単行本化!貧しい絵師・国芳と富裕な商人・佐吉。二人の出会いが浮世絵の歴史を変えていく…!!『ひらひら』(文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作)で注目を集める岡田屋鉄蔵が名を改め贈る、華麗なる本格時代劇!

感想・レビュー・書評

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  • 崗田屋愉一『大江戸国芳よしづくし』熱烈漫画レビュー!浮世絵師という新たなヒーロー爆誕! | 和樂web 日本文化の入り口マガジン(2019.11.15)
    https://intojapanwaraku.com/art/47838/

    大江戸国芳よしづくし - 株式会社日本文芸社
    https://www.nihonbungeisha.co.jp/smp/book/b328924.html

    粋だねー

  •  浮世絵師・歌川国芳の無名時代を描いたマンガ。

     著者の崗田屋愉一は、2011年に「岡田屋鉄蔵」名義で発表した『ひらひら――国芳一門浮世譚』で注目を浴びたマンガ家(ちなみに女性)。……だそうだが、私はこの人の作品を読むのは初めて。

     浮世絵師を主人公にしたマンガといえば、一ノ関圭の『茶箱広重』『鼻紙写楽』、杉浦日向子の『百日紅』といった大傑作が、すでにある。ゆえに、いまから類似作を描くには、それらの傑作と比較されることでワリを食う覚悟で臨まなければならない。

     私も、心の中で比較しながら読まざるを得なかった。
     崗田屋愉一もきれいでうまい絵を描くが、一ノ関圭の絵の凄みには及ばない(一ノ関は「日本でいちばん絵のうまいマンガ家」の最有力候補だから、比べるのは酷)。

     また、杉浦日向子作品の心地よい力の抜け具合、余白の絶妙な使い方に比べ、崗田屋は1ページの中に情報量を詰め込みすぎ(文字が多すぎるし、コマ割りもやや細かすぎ)で、読んでいてちょっと暑苦しい。
     
     だが、そのように先行作品と比べさえしなければ、これはこれで素晴らしいマンガである。

     物語のタテ軸は、浮世絵が好きでたまらない富裕な商人・遠州屋佐吉(実在の人物)と国芳が出会い、それを機に国芳が才能を開花させ、世に認められていくプロセス。
     そこに、殺人や役人の汚職などの事件がからんでヨコ軸となり、ダイナミックにストーリーが展開していく。

     市川団十郎(七代目)や遠山の金さん、鼠小僧次郎吉などというおなじみのキャラが重要な役どころで登場するなど、読者を飽きさせない工夫も随所にある。
     私のように浮世絵について門外漢でも、十分に楽しめる大人のエンタテインメントだ。

  • 鼠小僧のお話からラストにかけて、男気に感動し目頭が熱くなりました…。
    丸っと一冊、大好きな国芳さんのお話で、大変楽しく読ませていただきました!

  • SNSの日記で紹介されていて、あまりに面白そうなお勧め分に早速購入してみたところ、全くお勧めにたがわず面白かった。ちょうど先日「挑む浮世絵 国芳から芳年へ」を観に行ったところでもあったので、作中に登場する人物や絵から展示で観た絵が思い出された。国芳と周りの人物を描いているのですが、話しが面白いうえに、登場人物が皆、格好よく、粋で、色気、艶がある。絵柄が非常に美しく、じっくり眺めたくなる絵。でも面白くて先が読みたくて、一読目は先へ先へと、あっという間に読み進めてしまいました。

  • かっこいい… ともかく出てくる男たちがみんなかっこよく惚れ惚れする。国芳と佐吉の若き日の物語。2つの大きな物語があって七代目の涙、次郎吉の笑顔、どちらもグッと胸にくる… 一冊で決して分厚くないのに、この「読んだ!読み切った!」という充実感が凄い。感謝のお借り本。

  • 国芳サイコー!国芳を題材にしたのって大概良いよなあ。しかも崗田屋さんだもの間違いない。この団十郎編も鼠小僧編も、じ~んと泣ける。団十郎の「このバカヤロウのとんちき絵師が」で落涙。貧乏長屋で国芳を見守る猫らも何気に癒しだ。

  • 以前にも描いている題材ね。お好きなようで国芳。買い損ねてたんだけど見つけたので購入。
    好きな歌にもある「無理矢理生きるのが男」って言う、生き様、情熱を描いた一作。昭和の時代小説を読んだ気分。

  • 『ひらひら』に続いて、国芳師匠と猫たちにまた会えた♪
    是非シリーズ化して、生まれてから亡くなるまで全部描いてほしいなぁ。

  • 岡田屋鉄蔵改め崗田屋愉一の『ひらひら 国芳一門浮世譚』に続く国芳物第2弾。絵師としてまだ駆け出しの国芳が、偶然出会った商人遠州屋佐吉の支援を受けながら、七代目市川團十郎の役者魂や昔馴染みの次郎吉(鼠小僧)・金蔵(遠山景元)の義侠心に触れつつ、役者絵から武者絵へと開眼するまでを描いている。作者の端正な絵柄と相俟って、登場人物の男っぷりにはほれぼれするばかり。それ以降の国芳の「稀有な足跡についてはまた別の機会に」とのことで、続編が待たれる。

  • 久々にしっかり読み応えのある漫画でした。
    大絵師・一勇斎国芳が世に出るまでのストーリー。

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