飛び出せ!自分マニア―銅像、仏像からゆるキャラ、いやげものまでMJワール

著者 : みうらじゅん

• 日本文芸社 (2003年10月1日発売)

作品紹介・あらすじ

好き嫌いを克服すれば本当のあなたがわかる?MJが絶対スキになってやると意気込んで繰り返した、壮絶な(?)チャレンジの記録。

感想・レビュー・書評

[芋女はおどるさんの感想 · 2017年10月7日]

目の付け所がすげえシャープ。

人間の脳の素晴らしいところは、気にしなくて良いところを一切無視し、事象AやBだけにフォーカスできるところである。

しかし、みうらじゅんさんの脳にはどうやらその機能が備わっていないらしい。

もう、ありとあらゆるところが気になってしょうがないらしい。いや、ありとあらゆる、ではなく、多分本人としてはきになるポイントがちゃんとあるのだろう。

とにかくすげえシャープ。読者の追随を一切許さないシャープさ。圧巻である。

[kta0atkさんの感想 · 2013年11月15日]

面白写真&イラスト満載で綴るみうらじゅんの宿便(≒作品)大放出の一冊。
みうらじゅんの真髄が垣間見える！(気がする)”まえがき”を抜粋します。

人生は気の持ちよう。辛いと思えば辛いし、楽と思えば楽。
これだけは人様に決められることでなく、自分で決めていいのである。

調子こいてるとバチが当るのでなく、大概は調子こけなくなったときに調子悪くなる。だから一生調子こき続ける。
※”真剣さは危ないぞ､好きになり過ぎると対象を見失う”と類義語か。

人と比較してもしょうがない。皆、自分以外に興味がないのだから。

人は自分以外に興味がないことを宜しくないと思い、｢愛｣｢優しさ｣というプレイを生み出した。でも愛は仏教では執着、深めると相手に期待する。何でもほどほどがよい。

私は”どうしてそのモノや人物に魅せられたか？””自分は何ものぞ？”という謎の答えを探し続ける。
自分マニアである。
自分マニアにとって一番重要なことは、人様に聞いてもらうこと。そして喜んで頂くこと。さらに言うとモテモテになること。

しかしそのままキャバ嬢に話せば引かれるし、若者に薄れゆく記憶を移植しようと”説教”すれば煙たがれる。

単なる”変な人”で終わらせないためには落語の”枕”のような徐々に聞き手を引き込むテクをうまく使えればよいし、日々精進している。

そんなことばかり考え、またもこんな本を書いた。

・・・あんた、またへんな趣味はじめたの？・・・

[鉛筆は2Bさんの感想 · 2013年5月27日]

みうらじゅんさんに出逢えたら色っぽい声で
「今日、黒ツルッパシンですぅ」
と、言ってあげようと思いました。

[フラビオさんの感想 · 2013年1月30日]

2013年1月30日読了。雑誌「B.L.T.」に連載していたという、みうらじゅんが（無理やりに）ハマったものの数々を取り上げた本。見開き4ページで飛び出し坊や、仏像、銅像、石像、ゆるキャラ、絵馬、海女と延々続いていく、何の役にも立たないその情熱・欠けられた時間と金額の「熱量・物量」に圧倒され、感動すら覚える。まあ、圧倒なんかされずにただただ「馬鹿だな、こいつ」と笑って読んでればいいのだけど。一つの趣味を追求しようとするだけでも大変なのに、氏の全方位型の関心の広さと深さには恐れ入る、しかも対象のことごとくが誰にも評価されず白い目で見られまくりのものと来ている･･･。すげえなあ。あと、この本の面白さはみうらじゅんの文章によるツッコミによるところも大きいと思う。自分が面白いと思うものを、嫌がられながらも他の人におすすめする、これが楽しいのだな。

[もりさんの感想 · 2011年5月20日]

2011/5/19購入
2011/11/5読了

[マリーさんの感想 · 2005年2月11日]

タイトル長っ（笑）。おかしかったわー。みうらじゅん著作で一番面白かったです。気にはなっているもののついつい見過ごしがちなものをガッチリキャッチしてハマる、そのバイタリティーには脱帽だ。個人的には「ドンジャラ」てのがツボでした。

[きゃんさんの感想 · 2004年11月7日]

ＭＪが詰まっている作品です。安全坊やを追いかけるあまりタクシーを止め、写真を撮る姿は笑えます。

著者プロフィール

作家・イラストレーター

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」