小沢革命政権で日本を救え

  • 日本文芸社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784537257601

感想・レビュー・書評

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  • 対談4回を1冊の本にまとめている。

    民主党政権を、政治家 vs 官僚とうい図式で書いており、2人は反官僚としてどのようにすれば、官僚を御することができるかを書いている。

    その意味では、小沢氏のアメリカへの対応、マスコミへの対応は理にかなっているとしている。民主党のマニフェストについても対談している。

  • 大手マスコミではあまり聞かれない官僚対政治家の戦い、という論視点で民主党政権を分析。鳩山前首相の発言のブレと言われていたのは氏の思考法によるものという指摘はなるほど、と思えた。

  • 経済アナリストの副島氏と元外務官僚の佐藤氏の対談本。発売されたのは6月だが、昨日9月1日に民主党代表選が始まり、小沢一郎氏と菅首相の対決となった。二人は小沢首相が誕生しなければ、日本は崩壊の道を進むと説く。私も小沢さんの自民党時代からずっと小沢さんが所属する政党が支持政党であった。細川連立政権誕生以来17年間待ち望んできた小沢首相誕生となるのか。小沢氏をつぶすために官僚と米国とマスコミが総攻撃をかけてくるだろう。この本を読めば官僚(その背後にアメリカがいる)がなぜ小沢氏を目の敵にするのかが解る。その他、天皇陛下と中国習近平国家副主席の会談問題等も、本当は中曽根元首相からの圧力であり、小沢氏が仕組んだというのはマスコミの捏造であることも暴露されている。マスコミは反小沢という点では産経から朝日・赤旗に至るまで、完全に一致している。世の中のありとあらゆる事に全て対立しているマスコミの論調が、唯一反小沢という論点では完全に一致しているのだ。恐ろしい情報操作である。国民はこの扇動に立ち向かわねばならない。これは日本が真の独立国となるための最後の戦いだ。この14日が日本の命運を決する日なのである。(残念ながら菅首相が再選されました・・・)

  • Mon, 05 Jul 2010

    最近,元気に文筆・言論活動を展開されている元外務省の佐藤氏と
    陰謀論の大家(?)副島氏の対談.

    世界のすべての政治をロスチャイルド vs ロックフェラー家の二分論で議論する.
    # 結局,二大政党制とかそういうこと?

    マス媒体が気持ち悪いほど小沢批判一色になる中,
    「じゃぁ,なぜ小沢がこれだけの議員と議席を確保できているのか?」
    「民主主義って何だ?選挙より少数のメディア論壇の物の見方のほうが【世論】なのか?」
    という,疑念というか懸念というか,気持ち悪さを感じてきた.

    マスメディアの偏向的な報道によって「いじめ」のような空気の支配が日本全土を覆うのが,最近の日本人の主体性のなさとつながって,気持ち悪い民族性を感じてしまうことが最近多いのだ.

    そんななか,副島氏が前著で「がんばれ小沢,日本を救え,小沢しか居ない!」
    的なことを書いていたので,ちょっと興味を持っていた.

    ちなみに,個人的には特に小沢さんを応援しているわけではないのですが・・・.
    その,小沢「がんばれ」とはどういうことか?

    詳しくは本書なのですが,

    ざくっといえば,
    日本が官僚機構の暴走の元に動いていて,官僚の向こう側には戦後,アメリカからの
    ジャパンハンドラーズと呼ばれる人たちを経由した操作がずっとあると.

    このあたりは,教科書以外の他の多くの書籍でも語られていることで いいであろう.

    戦後日本の改革は,アメリカからの「要求」に基づいてなされる事が殆どであった.
    また,それにそぐわない政権はロッキードしかり,アメリカ側(政府とは限らない)
    からの「仕掛け」で外されたりしたという.
    副島氏曰く,直近では(故)中川昭一氏の泥酔会見すら,仕組まれたことだったとか・・・.
    で,その官僚機構に取り込まれずに,政治家として権力をしっかりコントロールし胆力をもって改革でいる政治家が小沢だというのだ.

    なんとなくわかる.

    とはいえ,脱官僚体制は大化の改新以来の,日本の政治体制の変遷をみても
    かなり大きなシフトな気がするので,長期的に痛みを伴うだろうなぁ・・・・と.
    その変革のプロセスで,独裁,全体主義的フェーズを経なければ良いが・・・,
    と思う.

    小沢さんは,強いんだけど,どうも「周りを封じ込める」強さを持っているのが懸念.
    そのくらいの強さがないと改革できないのかもしれないけど-.

    ただ,本書を読んでいて,二人が鳩山氏を褒めだしたあたりから,ある意味,僕の本書への信頼が徐々に削られていく.
    二人曰く,鳩山氏はスタンフォードで博士号(専門はオペレーションズ・リサーチ)までとっているから,本当に頭がいい.(ここまでは良い.)
    その論拠に行くんだが....

    なぜなら・・・・
    -------------------------------
    p.121
    副島「オペレーションズ・リサーチの基になった「マルコフ連鎖」というのは,「多変量解析」のことですよね.」
    佐藤「そうです.多変数解析です.」
    --------------------------------
    断言するなよ・・・・.イミフだ・・・(ゼンゼン違います).
    理系からみれば,ナンセンスなボケに,ツッコミなし.
    ----------------------------------------------
    p.123
    佐藤「(前略(鳩山さんにとっては),そこと比較して「よりましなシナリオ」を選択することが最適解だという発想なのです.)
    副島「「意志決定(デシジョンメイキング)の最適化(マルチマライゼイション)」ということですね.」
    佐藤「そうです」
    ---------------------------------------

    マルチマライゼイションってなんだ!!??聞いたことがねえ!
    オプティマイゼーション(optimization)かマキシマィゼーション(maximization)だろ-.
    そして,ツッコミなし・・・orz.

    忙しい二人の対談をだれか編集の人がまとめただけかもしれないけど,
    こうも明らかなボロが残っていると,自分にとって新規の知識だった 内容にも疑念がうまれるのです.

    枝葉末節と思われる方がおられるかもしれないけど
    こういう部分が二人の「鳩山はよい」という論拠になっているのです.
    じゃあ,その論拠の部分についての知識が曖昧なんだったら,
    いったいその論拠はどうなんだと・・・・.
    象徴的なのは佐藤が

    ------------------------------
    「鳩山さんは,博士号を持っているから,ラウンドディーつまり偏微分がわかる人間なのです
    偏微分的発想で政治をしている.」
    -------------------------------

    というように述べるあたり.
    博士号と偏微分が結びつけられてしまうあたりが悲しすぎる・・・.
    学部1回生の内容ですから・・・.
    そして,多変数の内一変数を動かした時の変化(偏微分)がわかるっていうのが
    「すごいこと」のように思っている人が,世の中を動かしているなら,切ない.
    偏微分的発想ってなんだよ・・.
    偏微分は経済学にだって出てくるし,一般教養だと思いますよ・・.
    なんか,ラストに向かって,ちょっと切なくなってしまった
    でもよく考えたら,文系出身で政治家や言論活動の場にいる人って
    偏微分もわからなければ,回帰分析もわからなかったりするのか?
    うーーーーーーん.まじかー?

  • 国家の主人は政治家か?官僚か?―副島隆彦と佐藤優の両氏が徹底的に語りつくす対談本の第2弾です。2010年に出版された本書ですが、竹島や尖閣をめぐる領土問題については今だからこそ読む価値があります。

    本書が出版されてから少し年月がたち、2012年の段階では小沢一郎は民主党を離れており、佐藤優氏の小沢一郎に関する評価も変わっているそうで、もしお読みになっていただけるのであるならばそのところを加味していただけるとありがたいです。

    ここで語られているのは民主党・鳩山政権は、なぜ崩壊したのか。その真実とはどこにあったのか?鳩山政権の倒壊、管新政権の樹立は、「霞が関」官僚勢力とアメリカ、メディアが一体となって仕組んだ、政権打倒の“クーデター“だった!というなんとも衝撃的な内容から始まります。さらに、「国家の主人はいったい誰なのか?」このテーマが全編にわたって貫かれ、国民の信任によって選ばれた政治家なのか?はたまた難しい国家試験を潜り抜けてきた官僚なのか?今の日本では二つの勢力による熾烈なまでの「権力争い」が起こっており、このまま「霞ヶ関」の官僚がこの戦いに勝利すれば「ネオ・コーポラティズム(ファシズム)国家」が生まれかねないことを対談者である副島隆彦氏と佐藤優氏は危惧しております。

    さらには日本の中枢を担う政治家とアメリカやヨーロッパの人間たちがいかなる「つながり」を持っているかということを丹念に語る副島氏と、
    「官僚は国民を無知蒙昧な有象無象と見なしている。もちろん狡猾な官僚は、そんなそぶりは見せずに『全体の奉仕者』というような顔をしているが、腹の中では、普通の国民を『お前たちは手足だ。われわれが頭脳なのだから、手足は余計なことを考えずに、一生懸命働いて税金を差し出せ』と考えている。そして有象無象の国民から選ばれた国会議員は、無知蒙昧のエキスのようなもので、こんな連中の言うことをまともに聞く必要はないと思っている」。
    などのことを自身の体験から語る佐藤優氏の見解はいつものことながら本当に面白かったです。

    『小沢一郎は平成の悪党となれ!』いまや新党を結成し、またその代表となった小沢氏ですが、今後またどうなっていくかを読み解くには非常にいいテキストであると思います。後半のほうで竹島や尖閣諸島などの領土問題についてもかなり踏み込んだ議論がなされ、竹島は死守すべきと佐藤氏が言い、その理由は
    「『新しい帝国主義』に基づく『領土問題のゲーム』になっているのです」
    と語る部分は、今読んでも少しも古びていないものだなと改めてその思いを強くしたものでございました。

  • 小説として読んで見ましたが、面白かったです。小沢さんはともかく鳩山さんの高評価がすごいです。
    陰謀論好きの人には物足りないかもしれません。

  • 評価は難しい…

    大筋で共感出来る。
    現在、(執筆当時)世論の正統性がある政治家と
    官僚の間の権力闘争が生じていた。
    その背後には米国の息のかかった政治家、官僚がいる。

    私の理解では
    憲法上、日本の権力の流れは
    有権者→国会→首相→内閣(大臣)→官僚
    であるが、内閣法と自民党の長期政権で
    大臣は各省庁の代理人に成り下がっている。

    少なくとも理念上
    この最後のベクトルを逆向きにすべく
    民主党は政権を取った(はずである…)
    自民長期政権で作られた、
    この憲法上の議院内閣制
    に全く基づかない現在の政治的慣行(省庁代表制)は
    非常に強固だ…
    現行システムを守るためには官僚は連携出来、
    そのシステムを壊しうる小沢を潰しに来ている。
    田中角栄が潰されたやり方と極めて酷似している。

    その感覚が分からないと
    はっきり言って陰謀論にしか思えないだろう。
    鳩山政権時、
    米国メディアに「おバカ」と評され
    それに喜ぶ国民には望むべくも無いのかもしれない。
    自らの選択した政権をバカ扱いされ喜ぶのは
    私たちがバカにされている事のはずだが…

    私としてはウォルフレンの『誰が小沢一郎を殺すのか』や
    『アメリカとともに沈みゆく世界』
    の方がパワーエリート的観点から描かれており読み物として面白い。

  • 2011/01/11:
     良い本だ​った”
    2011/9/30:
     古くなっていない。良い本だ。
     状況は少し変わったのか?
     

  • 加減乗除ではなく、多変数解析の視点かぁ。

  • 勢いがあって一気によめる。刺激的。

    ジャーナリストは皆外交の経験がないわけだから、現実離れな事を主張しているケースもあるのかも
    佐藤氏のような外交畑の人がもっと沢山出て来て情報を発信してくれるといいのになと思う

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著者プロフィール

副島隆彦(そえじま たかひこ)
評論家。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。1953年、福岡県生まれ。早稲田大学法学部卒業。外資系銀行員、予備校講師、常葉学園大学教授等を歴任。主著『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』(講談社+α文庫)、『決定版 属国 日本論』(PHP研究所)ほか著書多数。

「2023年 『大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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