奇跡を起こすスローリーディング (日文新書 82)

著者 :
  • 日本文芸社
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本棚登録 : 60
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784537258752

作品紹介・あらすじ

「より先に」ではなく、「より奥に」。教育現場の成果と脳科学が裏づける"スローな読書法"の奇跡と愉楽。

感想・レビュー・書評

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  • 知識と情報を得るためならば速読も仕方ないけれど、読書で必要なのは自分がどう考えるかなのだろう。
    特にインターネットの発達した現在では知識や情報はかなり手軽に得ることができる。
    そう言った意味での読書は価値が薄れているかもしれない。
    そうでない場合の速読は、読み終えたという充足感を得るための武器ではあるが、「味わう」、「考えを深める」、「想像する」、「入りきる」など読書の本来の楽しみというのはスローリーディングにあるのだろう。
    ブクログでも「読書目標」が設定できるが、単に多くを読むことを目標にするのではなく多くを読んだことによってどれだけ自分が多く考えることができるかを楽しみにするべきだと思い直した。
    本書の最終章の「コミュニケーション能力をあげる」は目からウロコのような思いだった。

  • 本の本

  • もともと本を読むのが遅かったので、これでいいのだと思えた。仕事にも役立ちそう。

  • 本には味わってゆっくり読む本や何回も読み返したい本もありますよ。それは、速読でなくスローリーディングでなければならないと言う事ですが、それは至極当たり前の事です。速読もスローリーディングもあくまでも手段だから、目的が事なれば読み方も変えるべきであり、文学や思想書などは本来速読に価しないものがほとんどだとおもいます。速読の対象点にスローリーディングを持ってきた企画は正直がっかりしました。

    • moboyokohamaさん
      はじめまして。本書の企画にがっかりしたという感想を読ませていただきました。
      同じ本を読んでもこれだけ感じ方が異なるのだという新たな発見でした...
      はじめまして。本書の企画にがっかりしたという感想を読ませていただきました。
      同じ本を読んでもこれだけ感じ方が異なるのだという新たな発見でした。本書を読んで、情報や知識を得るためでなくともこれだけ出版物が氾濫している今日で、味わうべき作品もつい先をいそいで読んでしまっている自分に気がつきました。たくさんのものを読んでいなくては何かに遅れてしまうという強迫観念があったのではないかと思います。遅読がコミュニケーション能力をあげるという章では自分の日頃の態度を全く反省してしまうほど納得しました。
      考える、自分を深めるという読書の楽しみと良い人間関係の構築にスローリーディングは必要と認識いたしました。
      不躾なコメントを失礼いたしました。
      2012/02/09
  • 速読や多読が流行る現代にあえて遅読の素晴らしさを紹介。

    ■速読やノウハウ本は内容だけは頭に残せるが、遅読は美しい日本語から文章力も自然と身につけることが出来る。
    ■名作と呼ばれるものはストーリー以上に文章の巧緻さが優れている。あらすじだけ理解しても良さは理解できない。
    ■映像は服装や町並みなどを一目で伝えられるが脳で働いているは少ない。読書では文字から想像することで脳が活性化される。

    「少年は、落ち込んで家に帰った」、この一文から『きっと下を向いている』、『夕暮れかな』、『線路が見える河川敷を歩いているのでは』と風景が目に浮かべられることが大切。

    一言だと「読む本と読み方によって人は、いつでもいくらでも変われる」というところですが、読み方と並んで重要な「味わい本」「咀嚼本」を自分で見つけるのは難しい。
    純文学か…

  • ゆっくり読むこと=味わいつくす
    速読は挫折したので、今まで通り、
    本を楽しみながらゆっくり読もうと思った。
    比喩の表現が多く、少し脱線気味な内容もあったが、
    興味を持って読むことができた。

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著者プロフィール

伊藤氏貴(いとう うじたか)
1968年生まれ。文藝評論家。明治大学文学部教授。
麻布中学校・高等学校卒業後、早稲田大学第一文学部を経て、日本大学大学院藝術学研究科修了。博士(藝術学)。
2002年に「他者の在処」で群像新人文学賞(評論部門)受賞。
著書に、『告白の文学』(鳥影社)、『奇跡の教室』(小学館)、『美の日本』(明治大学出版会)、『同性愛文学の系譜』(勉誠出版)など、
訳書に、『塹壕の四週間 あるヴァイオリニストの従軍記』がある。

「2022年 『ジョージ・セル —音楽の生涯—』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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