- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784539728246
作品紹介・あらすじ
平成13年度に導入された組織再編税制も、約20年間における税制改正により、定着してきているように思われますが、一方で失敗事例もいくつか出てきています。
適格組織再編の実行にあたってはいくつものハードルをクリアする必要があるため、複雑なスキームを実行してしまった結果、大きなミスをしてしまう、というケースを想定しがちです。
しかし、実際の組織再編の現場では、失敗事例のほとんどが、顧問税理士などの単純なミスで、それゆえに税務当局と見解を争うわけにもいかず言い訳ができません。
本書は、著者自らが体験した組織再編の失敗事例や過去の裁判例等から現時点の法令上も有効なものを集め、誤りがちなポイントを抽出し、その防止策を示していきます。
組織再編成の税務に関わる実務家に役立つ1冊です。
感想・レビュー・書評
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近年複雑性を増す組織再編税制の中にあって、その道の専門家として知られる佐藤会計士による「組織再編税制の失敗事例」解説書。ヒヤリハット事例集というより組織再編税制の解説が多かった。しかしこの分野をキャッチアップしていくのは大変だなと思った。
P109
こういうミスは、記憶に頼った仕事をしているときに生じやすい。書籍や条文を確認しながら株式譲渡損益の試算をしていれば、こういったミスは生じないはずである。第1章で述べたように、平成30年、平成31年には、こういったミスが散見されたが、ほとんどの事案において人手不足が原因で仕事が雑になっていたことが原因である。
トーマツに勤務していたときの理事長から「パートナーと職員の給料を倍にするのは簡単だ。 どんどん営業をして仕事を取ってくればよい。しかし、そうなると仕事が雑になり事故が起きやすくなる」と言われたことがある。長期的に稼ぐためには、余裕を持った仕事の仕方が必要になるし、 常に新しい情報を得るための時間的な余裕も必要になる。詳細をみるコメント0件をすべて表示