絵馬に願いを

著者 :
  • 二玄社
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784544023336

作品紹介・あらすじ

子育てから、秘め事までを絵馬にたくして。昔懐かしい絵馬240余点をカラーで掲載。後頁には全国御利益社寺案内を付す。

感想・レビュー・書評

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  • 日本全国、神社・仏閣に納められた絵馬の数々。
    描かれた絵の種類毎にオールカラーで紹介している。
    いわば絵馬(祈願目的)の入門書。
    最初の絵馬の歴史は、簡潔ながら詳細。
    絵の彩料、地方によって形状が違うこと等もわかります。
    コラムの絵馬祭や神社・仏閣の紹介も楽しい。
    本文に紹介された絵馬が画像に無いのと、同じ神社・仏閣ばかりの
    紹介というのが目立つのが、ちと残念ではありますが、
    現代の印刷主体の絵馬と比べて、
    絵馬師が描いた素朴で個性豊かな画像が多く、大いに楽しめました。
    入浴嫌い、散髪(月代)嫌い等、江戸時代の生活が表れているもの、
    男女背中合わせで縁切の祈願なんてものまであります。
    お焚き上げ等で消失するものが多い中、残されているものは貴重。
    神社・仏閣にお参りに行って、もし古い絵馬堂があったら、
    じっくりと眺めてみたくなる気分にさせてくれます。

  • 早い話が絵馬の写真集。
    誤解を恐れずに詳細を端折って書くなら『絵馬は小絵馬と大絵馬に分けられ、前者は願い事を、後者は願いがかなった時に奉納される』とでも表現できようか。
    本書は小絵馬の写真集で、『魔よけ』『眼病治癒』などの目的別に絵馬を分類して掲載している。
    同著者による<a href="http://booklog.jp/users/osakanabanashi/archives/4588201212" target="_blank">『絵馬』(法政大学出版会)</a>と比べ、解説は少ないものの、情報が新しいこととオールカラーなのがうれしい。
    写真を取るか解説を取るかで、上記2冊を選択することができる。
    ただし、本書には不満が1つ。
    せっかく綺麗に写真を掲載しているのに、解説文中で紹介している絵馬が写真に出ていないことがあるのだ。
    スペースが足りないのかと思いきや、ほぼ同じような図案の絵馬が複数枚掲載されていたりするので、ぜひともそこらへんも考慮してもらいたかった。
    離れた地域で似たような図柄の絵馬が用いられているという情報も気になるところだが、『○○神社の絵馬は非常に特徴的な画風で興味深い』などと書かれたら、見たくなるのが普通じゃないのだろうか?

    ※<a href="http://osakanabanashi.seesaa.net/article/105301291.html" target="_blank">当方ブログの蔵書目録コーナー</a>には,ブクログに登録できない古書・洋書・珍書リンクなどもありますので,もし魚本倉庫に興味をお持ちの方は,<a href="http://osakanabanashi.seesaa.net/article/105301291.html" target="_blank">こちら</a>も併せて御覧ください.

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著者プロフィール

1932年奈良に生まれる。立命館大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。民俗学専攻。大阪市立博物館主任学芸員を経て、国立歴史民俗博物館教授。日本民具学会会長、日本民俗学会理事、日本展示学会理事。
著書:『絵馬』『小絵馬』『奈良祭事記』『大和の民俗』『大和の年中行事』(共著)、『神饌』『絵馬秘史』(編著)ほか。

「2014年 『地域社会の民俗学的研究 〈オンデマンド版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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