ロシア語のしくみ

著者 :
  • 白水社
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本棚登録 : 129
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560006269

作品紹介・あらすじ

細かい規則もいっぱいあるが、まず大事なのは「しくみ」を理解すること。楽しく読み通すことができる画期的な入門書シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • 同著者の「ロシア語のかたち」読了後に手にするのが望ましい入門書です。
    基礎的な文法について、主要な単語のみを使いながら初心者向けに楽しく綴られています。
    文字の読み方は自然と頭に入るのですが、やはり格変化の多さにロシア語の難しさがあり、努力が必要だとわかりました。
    今後のロシア語勉強に繋がる一冊。

  • しくみシリーズのロシア語本!

    コンセプトは好きですが、
    いかんせんロシア語が難しすぎて、
    格変化のところとか白目になりながら読みました。(笑)

    あと、フィン語とちがってまず文字が読めないので、もっとフリガナつけてほしかったです。

    白水社からロシア語のかたちという本も出ているそうですが、そっちから読んだほうがよかったのかも。

    ロシア語がんばろーーー!

  • 私のこの一年で、家族の声の次によく声を聞いたのがこの人だったと思う。
    毎日のようにラジオ講座を聞いているから。

    で、頭の中を整理するために、本書を読んでみた。
    対格、生格、与格・・・なんて頭が混乱していたところが、ちょっとすっきり。
    やはり大きな見取り図があると、語学学習って全然違う。

    シリーズの日本語や中国語、英語も読んでおこうかな。

  • 2012.10.25 推薦者:ヴァネッサ(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-209.html

  • なんだかんだでやはりロシア語は難しい。しかし黒田先生の解説が面白いからすらすら読めた。

  • 軽くノートをとりながら読むつもりだったのですが、やはりキリル文字は敷居が高い。
    途中で諦めて、今回はまず流し読むことに。

    やはりロシア語は難しいです。個人的にはフィンランド語よりも難しそうな印象。
    名詞の性の有無と、文字の親しみやすさの違いでしょうか。

    このシリーズは面白いので、他の本も読んでみるつもりです。

  • あくまでも突っ込んだ話はしない初心者向けの本のはずだけど、ロシア語のやばさの片鱗は見た気がする。何ですかこの格変化って!これはゆっくりと長ーく付き合って行こうと思います。

  • ロシア語は難しい言語だと言われる。実際、非常に難しい。

    まず文字が違う。色んな言語を囓ってみて思うのだが、大人になってから文字体系の違う言語を学ぶのは、極めてハードルが高い。だから、日本語に挑もうとする外国人には本当に頭が下がる。

    ロシア語を全く知らない人が本書を手に取ったとしても、きっとキリル文字の読み方を覚えられずに、すぐに投げ出してしまうに違いない。もっとも、表記と発音はよく対応しているので、慣れてしまえば何ということはない。私は大学のときに(もう20年も前の話だが)2年間みっちりロシア語を勉強したので、その点では非常に有利である。本書は、かつて勉強したことを思い出すためには有用だった。

    ロシア語の単語は、華麗な変化を遂げる。名詞には男性・女性・中性がある。名詞の性は基本的には語尾で区別できるが、実際に男女の区別があるものに対しては、そちらが優先される。名詞には複数形もあって、性によって複数形の作り方が違う。そして、恐ろしいことに格が6つ(主格・生格・与格・対格・造格・前置格)もあり、格変化の仕方も名詞の性数(単数男性・女性・中性・複数の4通り)によって異なっている。

    形容詞は、輪をかけてややこしい。まず、名詞の性数に応じて語尾を変化させる必要がある。それだけでなく、名詞が格変化するときには、形容詞も一緒に格変化させなければならないのだ。ロシア語は形容詞と名詞の結びつきが強く、さながら韻を踏んでいるかのように連れだって変化するのである。

    たとえば、「赤い花」красный цветок という場合、後ろに来る名詞によって「赤い」の語尾が変わるだけでなく、「赤い花は」「赤い花に」「赤い花を」「赤い花と」などによって「赤い」と「花」の両方の形が変化していくのである。

    このような変化は、「私」я「あなた」ты「彼」он などの人称代名詞、「何」что「誰」кто などの疑問代名詞、「私の」мой「この」этот などの所有代名詞や指示代名詞に対しても起こり、それぞれ変化の仕方が規則的でないため、一つ一つ覚えていかなければならない。やがて、数詞までもが変化し始める。「2012年は」「2012年に」「2012年と」の2000、10、2、年がすべてばらばらに変化するのだ。

    動詞も奇妙な仕方で変化する。現在形は、フランス語・スペイン語などと同様に、1・2・3人称の単数・複数に応じて6通りに語尾変化する。(たとえば第一正則変化は、-ю/-ешь/-ет/-ем/-ете/-ют。例外多数。)ところが、過去形になると、(動詞の語幹は同じであるにもかかわらず)形容詞のように、単数男性・女性・中性・複数という4通りの変化(-л/-ла/-ло/-ли)に変わるのだ。

    さらに、英語の完了形に相当する完了体というのがあり、これがまたすこぶる厄介である。ロシア語の完了体は、基本形である不完了体に接頭辞や接尾辞を組み合わせて作らなければならないのだが、その作り方はバラエティーに富んでいる。従って、それぞれの動詞について、不完了体ー完了体のペアを一つ一つ覚えていくしかない。

    ロシア語文法の中でも最も不可解なのは、数詞と組み合わさったときの名詞の形態であろう。数詞が1であれば、名詞はもちろん単数形を使う。(ただし、1は名詞の性数に応じて変化する。「1」なのに複数形もある。)ところが、数詞が2、3、4の場合は、なんと(主格なのに)単数生格を使うのだ。そして、5以上になると、今度は複数生格を使う。10以上については、一の位の数によって名詞の形態が決まり、11は単数、12〜14は単数生格、15〜20は複数生格という具合にめまぐるしく変化していくのである。

  • 4月からL7としてロシア語を受講するので、その前に読もうと手に取りました。

    このシリーズは読み物的に学習できるため、
    キリル文字の読み方から語形変化まで、予習できて良い。

  • まさに、ロシア語のしくみをかいつまんで知ることができます。
    ロシア語の難しさが、分かりやすく書いてありました...

    ロシア語学習に興味がある人でなくても、エッセイ感覚で楽しめると思います

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著者プロフィール

黒田 龍之助(くろだ・りゅうのすけ):1964年東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業、東京大学大学院修了。東京工業大学助教授(ロシア語)、明治大学助教授(英語)を歴任。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。著書に『ポケットに外国語を』『その他の外国語エトセトラ』『世界のことば アイウエオ』(ちくま文庫)、『外国語をはじめる前に』(ちくまプリマー新書)、『ロシア語の余白の余白』『外国語の遊園地』『外国語の水曜日 再入門』(白水社)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ぼくたちの外国語学部』(三修社)、『物語を忘れた外国語』(新潮文庫)など多数。

「2023年 『ロシア語だけの青春』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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