パンセ (イデー選書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560018866

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  • 白水社 パスカル 「 パンセ 」


    900以上の断章で構成された啓蒙書。人間探究の本として秀逸。現代にも通じる名言が多い。アンダーラインを引いた数は過去イチ


    多くのテーマがバラバラに配置され、順番通り読んでも 著者の結論につながりにくい。解説本の併読がポイントだと思う。私は 鹿島茂 氏、山上浩嗣 氏の解説本を併読


    人間探究の主なテーマ
    *科学と神の存在、賭け
    *気晴らしと習慣
    *虚栄心と自己愛、私とは何か
    *政治における力と正義
    *人間は考える一本の茎
    *クレオパトラの鼻
    *中庸



    著者の人間像は、幸福を求め、時間とともに変化し、悲惨と偉大さを持つ弱者。どの人間探究においても 二項対立の超克を試みている


    恩寵、奇跡、隠れた神などキリスト教の真理や神秘について 触れない解説本が多い。断章600以降の解説本があったら読んでみたい。

    人間研究
    425 人間はすべて幸福になろうとしている 
    169 165 109 170 137 138 139

    ウサギ狩り
    ウサギそのものに幸福はない、気晴らしになり、私たちの死や悲惨の恐怖を忘れさせてくれる

    139 気晴らしは、世間の人々にとって、それがないと気が滅入るほど重要なものである
    135 143 131 171 10 9


    100 自己愛の本質〜自我の本質は、自分しか愛さず、自分しか尊敬しないこと
    147 44 150 148 149 151 152 153 404
    455 自我は憎むべきもの

    323 私とは何か?人はその人そのものを愛せず、その性質だけを愛しているのだ〜人は借り物の性質以外は、誰も愛することができない
    100 人がしていることは、互に騙し合い、へつらうことである
    42 102 155 111

    122 時が悩みや争いを癒すのは、人が変わり、もはや以前の人ではないからだ
    121 88

    7 人は理知を多く持つにつれて、特異な人が多いことに気がつく。平凡な人は人の差異に気づかない

    97 一生のうち一番大事なのは、職業の選択である〜偶然によって選ばれた職業は続けるうちに習慣になり、苦痛ではなくなる
    93 92 97 91

    37 人は全般を通じることはできず〜万事を少しずつ知らなければならない〜パスカルの理想は人間性が卓越したオネットム
    35 29 22 43 47 25 84 72

    162 クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、地球の表面は変わっていただろう〜小さな差異が、カエサルやアントニウスを恋に狂わせ、ローマによるエジプト征服という大事に至った

    298 力のない正義は無効であり、正義のない力は圧政である〜人は正しいものを強くすることができなかったので、強いものを正しいとした
    293 294 295 301 309

    416 人は〜人間のうちに偉大と悲惨とを見いだす
    397 199 166 175 183 198 398 399 400 409 418

    346 思考は人間の偉大さをつくる
    347 人間は一茎の葦にすぎない
    〜人間は卑小と同時に偉大であるが、それは考えるために創られた存在だから
    146 339 97 365

    230 神があることは不可解であり、神がいないことも不可解である〜神は存在する
    77 233 280 233 425 437 441

    〈キーワードと各断章〉
    断章1〜99
    *幾何学と繊細の精神 1 282 4 67 34
    *言葉 47 23 50 53 25 16 4
    *無知 4 462 327 18 152 588
    *内なる時間 5 122 123 505
    *会話 6 57 58
    *人間の多様性 7 332
    *順序 22 187 283 373
    *理想的な人間 68 30 38 36 194
    *快 32 33 62 29 14 471
    *オネットム 35 36 542 18 150
    *虚栄心 44 153 152 404
    *モンテーニュ 63 62 315 64
    *知識 67 79 144
    *適量の酒 71 381 72
    *馬鹿 414 80
    *想像力 82 304
    *些細な力 347 367 366 82 160 434
    *笑い 133 82 162
    *自分の意志に従う 99 581 81
    *自然はあざむく 580 91

    断章100〜199
    *自我 100 455 451
    *移り気の修正 107 110
    *多様性 114 115 122 119 121 670 129
    *人を愛する 323 123
    *内なる時間 5 122 123 505
    *笑い 133 82 162
    *気晴らし 139 171
    *知識 67 79 144
    *オネットム 35 36 542 18 150
    *考えない葦 347 348 146
    *三つの邪悪 458 152 476 479
    *虚栄心 44 153 152 404
    *無知 327 18 152 588
    *不安 168 139 171
    *些細な力 347 367 366 82 160
    434
    *ピュロン主義 434 395 184
    *順序 22 187 283 373
    *メメントモリ 210 200 194
    *宗教を疑う人の不幸 187 194
    *魂の存在 194 219 226
    *来世 233 194 206
    *理想的な人間 68 30 38 36 194

    断章200〜299
    *神の証明 200 230 288 818 430 288 670
    *メメントモリ 210 200 194
    *魂の存在 194 219 226
    *地獄 213 262
    *来世 233 194
    *機械と習慣 252 246 233
    *信じる 280 283 252
    *パスカルの奇跡 263 559の2
    *幾何学と繊細の精神 1 282 4
    *順序 22 187 283 373
    *神が定めた法則 294 393 312

    断章300〜399
    *想像力 82 304
    *モンテーニュ 63 62 315 64
    *人を愛する 323 123
    *考えない葦 347 348 146
    *無知 327 18 152 588
    *圧政 332 878
    *人間の多様性 7 332
    *正義 334 453 324 320の2
    *些細な力 347 367 366 82 160
    *不安 358 339
    *人間は「考える葦」 347 146
    *人間の卑小さ、偉大さ 346 343 397
    *神が定めた法則 294 393 312
    *適量の酒 71 381 72
    *順序 22 187 283 373
    *ピュロン主義 434 395 184

    断章400〜499
    *虚栄心 44 153 152 404 472
    *馬鹿 414 80
    *幸せ 425 169 437
    *卑小な自分 510 423
    *些細な力 347 367 366 82 160 434
    *ピュロン主義 434 395 184
    *内なる神の声 434 430 553 555
    *三つの邪悪 458 152 476 479
    *自我 100 455 451
    *快 32 33 62 29 14 471

    断章500〜599
    *内なる時間 5 122 123 505
    *卑小な自分 510 423
    *自分の意志に従う 99 581 81
    *自然はあざむく 580 91
    *ユダヤ人 670 601 571
    *無知 327 18 152 588

    断章600〜
    *多様性 114 115 122 119 121 670 129
    *ユダヤ人 670 601 571
    *神 430 288 670
    *神の奇跡 288 818
















  • はじめの部分はわかりやすくて良い

  • 半分以上をしめる、いかにキリスト教は云々・・・みたいなのはうざいんだが、それでも、読む価値はあるよね。

    宗教ってそんなもんだと思うけど、キリスト教の異様に感じる確信ってのが、アジア人的には理解できぬ。むむ。例外がないんだもん。

  • 何も読みたい本が見つからないとき、これを持って外出。クリスチャンじゃないけど、全部に賛成できないけど、なんか好きです。

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著者プロフィール

一六二三―六二。フランスの数学者、物理学者、哲学者。幼少のころから数学に天分を発揮、16歳で『円錐曲線試論』を発表し世を驚嘆させる。「パスカルの原理」を発見するなど科学研究でも業績をあげる。後年は「プロヴァンシアル」の名で知られる書簡を通して、イエズス会の弛緩した道徳観を攻撃、一大センセーションをまきおこした。主力を注いだ著作『護教論』は完成を見ることなく、残されたその準備ノートが、死後『パンセ』として出版された。

「2018年 『パンセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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