笑うショーペンハウアー

  • 白水社 (1998年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (340ページ) / ISBN・EAN: 9784560024003

みんなの感想まとめ

哲学とユーモアが融合した作品は、難解な思想を軽やかに楽しむことができる新しい体験を提供します。著者は、悲観主義で知られるショーペンハウアーの言葉に独自の視点を加え、彼の思想に潜む楽観主義を探る構成が魅...

感想・レビュー・書評

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  • 悲観主義の奇人で有名なSchopenhauer。そんな彼が笑う。やさしく読める哲学書は大好きなのでそんな雰囲気を出していたこの本に飛びついた。

    Schopenhauerの言葉と著者Wienerのツッコミとも取れる構成がいい。「笑い」をキーにテーマ別にSchopenhauer実は楽観主義?の疑いを解く。
    Schopenhauerの言っていることは難しくない。下世話なとこからうなずかせて笑わせる。ガハハと笑うんでなくてプっと。
    「男の愛は満たされた瞬間から目に見えて減退し、他の女ならほとんど誰でも、彼がすでにものにした女よりも、彼を引き付ける」と始まり、こんなモンよ、と切り捨てる。爽快。(P.234)
    「困窮が民衆の耐えざる悩みの種であるなら、退屈は上流階級のそれである」確かに。(P.258)

    笑いと冗談⇔真面目
    ユーモア⇔イロニー
    と著者はまとめる。
    笑いの種は同じでも笑い方は十人十色。
    笑いで人間を量る、今度笑うときには一考しなくては・・・。

  • 腹を抱えて笑える哲学書というのものにはそうそう出会えない。

    しかしゲラゲラ笑った、痛快、痛快。

    あのショーペンハウアー先生の風貌と思い込みの激しい頑固なおっさんの言動はまさにシンクロするのだ。

    ヘーゲルと敵対し、あえて同じ大学、あえて同じ時間、あえて隣の教室であえて同じ哲学の講義を挑戦的に開始するが、ヘーゲルの講座は大盛況、ショーペンハウアーの講座には数人の学生しか参加しない。完敗である。
    ショーペンハウアー先生、屈辱に耐え切れず講座を数回で打ち切ってしまう。
    ところが大学もさるのも、ショーペンハウアー先生の講座を閉講しない。
    その後10年間も開講のままほったらがし、数人の学生は待ちぼうけのまま。先生の恥さらしをこれでもかと10年続けてしまう。おそらくヘーゲル大教授のお力で。

    ただわたしはショーペンハウアー先生の言い分にも理があると思う。

    ショーペンハウアー先生はカント哲学の純粋後継は自分だと自負しており、ヘーゲルはカント哲学を拡大解釈し都合いいように利用していると批判、というよりバジ雑言罵り倒す、我慢ができないのです。
    何時の時代でも学生たちには実利的効用で講義を選択します。
    一世風靡のヘーゲル哲学を学ぶほうが就職には有利でしょう。
    たしかにヘーゲルは胡散臭いのです、その哲学も。

    著者は、ショーペンハウアー先生の常軌を逸した自己顕示の性格を母親との確執、まあ遺伝だと言っています。
    当時、母親も名だたる文芸家でしたが、同じ家族に天才は二人は出ない、出てはならないと息子ショーペンハウアー先生の処女作を酷評し、絶縁したそうです。そんな母親の話聞いたこともない、ショーペンハウアー先生の性格の歪みがわかるような気がします。

    ショーペンハウアー先生のカント哲学の純粋後継もなるほどと思いますし、先生の音楽論、芸術論はすばらしい。

    しかし先生、晩年には東洋哲学に傾倒され悟りの境地に達せられると、凡人のわたしとしては理解を超えてしまうのです。

  • なんのことはない、ハンスがおのおののグレーテを見つけただけではないか!

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著者プロフィール

1934年生まれ。早稲田大学名誉教授。

「2017年 『フリードリヒ・シュレーゲルの「生の哲学」の諸相』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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