ゴドーを待ちながら (ベスト・オブ・ベケット)

  • 白水社
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感想 : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560034965

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物は主人公二人と通りすがりの二人、それから各幕の最後に登場する少年一人だけ。
    主人公二人はひたすらゴドーを待ちますが、ゴドーが何者か、どうしてゴドーを待っているのか、彼ら自身もわかっていません。
    なにやら終末観や閉塞感を感じさせる空気が全体的に流れますが、運命や必然を感じさせる事件が起きるわけでもなく、かといって何か物語の因果関係というものも存在しません。
    かつてこの作品を幾つかの劇団が演じたのを観ましたが、どれも人間性を直接に描いていないにもかかわらず、逆に人間とは何かを考えさせられる、そんな心に残る物語です。

  • ひとまず思ったことを書くのが大事だと思ったので書くけど、読み返したら変わる気がするし、なにを語っても正しいという気はしない、というか正しさを求めるものでもない(というこの言説すら正しさを規定する姿勢からは逃れられないのだけれど、キリがないのでやめにする)。小説三部作を読んだあとだからというのもあって、あれらの小説とこの戯曲とが響きあってそれぞれに対して新しい視点を得たように感じた。なにかのために語られるのではなくただ言葉を繋ぐために語られる言葉たち、という小説三部作(特に『名づけえぬもの』)に顕著だった特徴はこちらにも見受けられ、しかしそれが身体の接触や暴力を導くさまは、まさしく演劇に固有の広がりといえる。言葉と身体という切っても切れない関係は、決して論理的で整然としたものとしては描かれない。そう思うと今度は、小説三部作のほうに語りの問題ばかり見出してしまったけれど、もっと身体にも気を配るべきだった、などと思う。そうしてやっぱりあの小説群とこの戯曲を切り離して考えられないのだとすると、ゴドーというのは意味なのだと思った、いや、でもこれは陳腐で安直でいかにも文学部一年生ふうな解釈の気もする。正直海外のいわゆる名作というのはそれこそ文学部的(もう卒業してずいぶん経つのに)な教養として手に取ることが多く、読んでもあんまり面白いと感じないこともあるけれど、ベケットはほんとうにどれもめちゃくちゃに面白いと感じるので、ベケットが血肉とした過去の神話、戯曲、小説、思想にも触れてから、また何度でも読み直したいと思った。

  • 謎の存在「ゴドー」がやって来るのを待つふたり
    様々な解釈はあろうが、僕はゴドーを「女」だと思っている
    妄想によって欲望を満たすこともできないふたりは待ち続けるしかない
    ゴドーの出来と同時にふたりの友情は終わるのかもしれないが…

    ベケットが刑務所の慰問で上演したところ
    これがバカウケだったらしい

  • 喜劇的なまでの絶望。GodotはGodなのかと思ったりもしたけど、これは何者でもかまわないか。神か、死か、希望か。各々が勝手に思えばいいのだろう。
    一幕では間抜けにも見える待ちぼうけが、二幕で永遠性を帯び、絶望感に襲われる。自分もゴドーを待っているのかもしれない。飽くまでも受動的に与えられた生に絶望を覚える。

    スーザン・ソンタグは戦時下のサラエヴォでこれを上演したという。待てども来ないNATO(クリントン)への皮肉だったのか。

  • 「ゴドー~」だけ読了済。なんだかジムジャームッシュの映画みたいな感触だなあという感想を持ちました。来るのか来ないのか、居るのか居ないのか。「待つ」という状態、ただそれだけを描写。

  • よく分からんけどなんだか面白い、というタイプの演劇脚本です。

  • どのようにでも読める。
    余白。

  • 【印象】
    不在がもたらす想像の美化と渇望の純粋化。
    男2人が未だ訪れない救いを木の下で待ちわびる話。

    【類別】
    戯曲。
    悲喜劇的。

    【脚本構成】
    二幕構成。

    【表現】
    認識能力に関するなんらかの大きな欠落を持つ人物らのみの視点で会話が為されていくため、鑑賞者が欲する情報の諸々は明かされないまま物語が進んでいきます。

    【備考】
    底本としては1952年の仏語初版が主に用いられています。

  • なんかよくわからないまま読んでいたらけっこうおもしろかったかな?

  • 解説にてゴトーをゴッドとすると世界の終焉を待っているだか防いでいるとあったんですがそうなると本編全体が何らかの比喩だったんだろうけどイマイチぴんとこなかったなあ。

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著者プロフィール

アイルランド出身の劇作家・小説家。1927年、ダブリンのトリニティ・カレッジを首席で卒業。28年にパリ高等師範学校に英語講師として赴任し、ジェイムズ・ジョイスと知り合う。ダブリンやロンドンでの生活を経て、37年の終わりにパリに正式に移住し、マルセル・デュシャンと出会う。ナチス占領下には、英国特殊作戦執行部の一員としてレジスタンス運動に参加。『モロイ』『マロウンは死ぬ』『名づけえぬもの』の小説三部作を手がけるかたわら、52年には『ゴドーを待ちながら』を刊行(53年に初演)。ヌーヴォー・ロマンの先駆者、アンチ・テアトルの旗手として活躍し、69年にノーベル文学賞を受賞。ポストモダンな孤独とブラックユーモアを追究しつづけ、70年代にはポール・オースターとも交流。晩年まで、ミニマル・ミュージックさながらの書法で、ラジオ・テレビドラマなど数多く執筆。

「2022年 『新訳ベケット戯曲全集3 フィルム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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