エレウテリア(自由)

  • 白水社
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本棚登録 : 25
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560035214

作品紹介・あらすじ

舞台はパリ。クラップ家のサロン。一人息子ヴィクトールの無気力な生活をめぐり、とりとめのない会話が今日も始まる…。ベケットの処女戯曲。

感想・レビュー・書評

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  • ベケットの処女戯曲であり、生前は出版も上演も拒み続けられた幻の作品。確かにチェスにおける終盤の局面のような、切り詰められた語彙で条理あらざる道の最適解を導き出すあのベケットらしさは少なく、メタフィクショナルな演出を笑ってしまう余裕すらある。ある意味、最も安心して読める彼の作品なのかもしれない。何もしない自由という不自由さに執着するヴィクトールに吸い寄せされるように集まる人々、彼らもまた不自由なまでに饒舌だ。ベケットは本作前後から母語でないフランス語での執筆を開始し、あの自己消失的な文体を体得してゆく

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著者プロフィール

1906~1989年。アイルランド出身の小説家・劇作家。『モロイ』を含む小説三部作は51~53年にかけてミニュイ社より刊行された。52年『ゴドーを待ちながら』を刊行。69年、ノーベル文学賞を受賞。

「2019年 『名づけられないもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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