ふくすけ

著者 :
  • 白水社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560035702

感想・レビュー・書評

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  • 非常に後味の悪い演劇ということで観てみました(DVDがなかったので戯曲本で)

    【あらすじ】
    鬱のマスは結婚13年目に死産したことを機に躁が始まり、因縁裁判を繰り返し失踪→吃音の夫ヒデイチは歌舞伎町でのマス目撃の話を聞いて上京→ホテトル嬢とその元彼のライターと共にマスの行方を捜す。ライターは顔に火傷の跡があり、ミスミ製薬社長の秘書をやっていたが、ミスミ製薬の薬害事件をすっぱ抜いてライターになったのだ。ミスミが監禁していた奇形児の1人フクスケが保護されている病院の警備員は、妻の目が不自由なのを良いことに好き放題→ある警備中、フクスケが障害者のフリをしていることに気づく。

    【以下ネタばれあらすじ】
    警備員はフクスケ誘拐罪で服役→出所後浮気を疑われた妻はショックで神懸り→フクスケと共に宗教を始め大盛況。一方マスはコズマ姉妹の元でビジネスの才覚を表すが、歌舞伎町の土地を狙う福助教と衝突→立場のため知事選に出馬→マスを諦めたヒデイチは九州に戻り畑を作る→嬰児の死体が!実はマスは12年間の結婚生活で12人の男と浮気・出産しては子供を庭に埋めていた。ミスミの薬害で死産したはずの子こそフクスケだった。落選直前より鬱が戻ったマスを犯すフクスケ。ヒデイチは12人の男に毒を盛り、復讐を果たす。

    大人計画プロデュース、日本総合悲劇協会の2作目の舞台です。

    簡単に書くことが困難なあらすじなのですが、ほぼ全ての登場人物が1つの話に集約され悲劇のエンディングを迎えます。

    特に阿部サダヲの演技力がすごかったです。

    ※2006年3月-2011年1月までやってたブログより転載

  • 子供を死産と伝えられた夫婦の女性(エスダマス)は長きに渡る鬱を抱え、奇行も繰り返し、行方不明に。夫(ヒデイチ)はその行方を追い、裏社会と繋がりのある風俗嬢(フタバ)やライター(タムラ)の力を借りて闇に迫る。
    死産と伝えられていた子供は頭の大きな奇形の「フクスケ」としてミスミ製薬のミスミ男爵に可愛がられていたが、保護された病院を抜け出し、エンターテイナーとして、そして教団の教祖として地位を確立していく。
    そしてエスダマスは名を変え政治の世界に。。。

    物凄ーく、濃密な、ダークな情報量があれやこれやと登場し、後半はどんどん登場人物が死んで行って、生きること死ぬことを考えさせられる話?とまとめればいいんだろうか・・・今ひとつ、怒涛の展開を理解も消化もしきれない作品。初演についてあとがきで松尾スズキは「でたらめで貧乏でへたくそでてきとーだったふくすけの頃がいとおしくてしょうがない」と書いている。80年代90年代の臭いを感じたいときの戯曲、なんだろうか。

    2012年版での「醜く目立ったからさ」を連呼する「ふくすけの歌」は、ちょっとグッと来た。

  • サダヲの長台詞

  • 残念ながら舞台を見る事が叶わなかったので、是非原作を読んで見たい。

  • 松尾さんの若い怒りが全面的に。
    非常にコメントしづらい。上演の記憶が強烈すぎるし。後日再読してまたレビュー書きます。

  • 来週の予習!

  • 演劇の方を見た。ニコニコで。
    音楽と演出が格好良い。
    ストーリーはどうだろう、寄り添うものではなかった気もする。
    チャップリンは喜劇の中に悲劇を設定し、笑うことを望んだ。
    松尾スズキは悲劇の中での喜劇をもって、
    笑うことのできない曖昧さを提供する。

  • 凶悪な障害者作品。

    障害と差別をここまで一刀両断で描かれるとぐうの音も出ず笑うしかない。奇形と愛の物語。テーマ曲が第九だからなのかエヴァンゲリオンくらい壮大なものを感じる。

    己の考え方を見直す起点になった一冊。

  • 松尾スズキ初期の大問題作。はじめてビデオでこれを観たときは、「ずっとこの人についていこう」と思った(笑)。それくらい衝撃的な作品。

  • 好きな人も好きだからうれしい

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著者プロフィール

作家・演出家・俳優

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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