遠い木霊 (ポール・ボウルズ作品集 1)

  • 白水社
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  • 本 ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560044940

感想・レビュー・書評

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  • 遠い木霊、教学師、稲妻に導かれて、モフタールと死の夢、のみ読了。ロバート・ハリス「地図のない国から」を読んだら読みたくなり。簡潔で切れ味のいい作品を、と。簡潔は味わえたけど、切れ味はあまりわからなかった。唐突感。遠い木霊のアイリーンが母の友人にふるった暴力は、自分から母を奪ったという憤懣の矛先だったのか。モフタールが死の夢にとらわれて、実際に夢のとおりだ!といいつつ肉屋を手にかけたのを、群衆は無罪、警察は断罪というギャップ。教学師の、弟は教学師に従っただけといいつつ、解放された兄にどうしても恐れをぬぐえず…。稲妻に導かれての身勝手な動機と支配欲に駆られた一幕…など。「人生を何だと思っているの。あなたのために用意された終わりのないパーティじゃないのよ」(プルー)「遠い木霊」より

  • モロッコに帰化したアメリカ作家。
    近代的理性を持った人間が、異文化を彷徨した挙句、結局何も見出せず、自己さえも見失って崩壊していく。異世界浄化を逆手に取った、不気味で意地の悪いオチは全くのところ私好みだ。

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