中二階

  • 白水社
3.64
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本棚登録 : 60
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560045725

作品紹介・あらすじ

中二階のオフィスにエスカレーターで戻る途中のサラリーマンがめぐらした超ミクロ的考察。靴紐が左右ほぼ同時期に切れるのはなぜか、牛乳の容器が瓶からカートンに変わったときの素敵な衝撃、ミシン目を発明した人間への熱狂的賛辞等々、『もしもし』の著者が贈る、あっと驚く面白小説。

感想・レビュー・書評

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  • もう、絶対好き!ニコルソン・ベイカー。
    これがデビュー作だなんてすご過ぎる。

    ストーリーとしては、昼休みに外出から帰ってきてオフィスに戻るサラリーマンがエスカレーターに乗ろうとするところから、中二階で降りようとするところまでの間に考えたいろいろなことを後日思い出していた主人公の頭の中に浮かんだ事柄について。
    その事柄についての注釈がまた細かくて、ストーリーと同じくらいの分量が費やされていて、うっかりすると、今何のことについて読んでいたんだっけ?ってわからなくなるくらい。
    それが、でも絶妙で、とにかく愉快。

    周囲のすべてに関して洞察を怠らず、関係性について、成り立ちについて、いちいち検証する姿勢がたまらなくステキ。

    入院している同僚への寄せ書き。
    同僚との距離感を考えて、あまり目立ちすぎる場所ではなく、だからと言って空いてるスペースに適当にということでもなく…って悩むところ、わかるわかる。

    トイレの中での、音問題。
    文房具への偏愛。
    靴下をはくときの“あらかじめじゃばら寄せ方式”など、自分のこだわりにつけるネーミング。
    どうでもいいようなことへのこだわり。

    どれをとっても笑えて、共感できて、とにかく好き。
    好きだ~、好きだ~、大好きだ~!
    ここ最近知った作家の中で、一番好き!

  • 「もしもし」に続きベイカーさん2冊目。相変わらず面白い。
    口笛の伝染とか、埋もれていた記憶の発掘→語りはしないが多くの人が実は同じことを考えてたという発見。日常という複雑な曲線を微分し尽くしたところにある意外な感動。

  • 面白かった。世代的に共感する部分(牛乳配達とか)もあれば、いかにもヤッピーぽい価値観に感じる部分もあるけど。マクロ視点の熱い語り口の背後にうっすら透けて見える主人公が、家族との別離の過去を感じさせたり、潔癖症気味だったりして極めて現代的と感じた。

  • 英文を訳しているので若干文体が日本語としては違和感があるものではあったけれども、日常の何気無いことを突き詰めて考えているのが面白かった。あーわかる、わかる的なw
    作者さんは結構変わった感じの方な印象を受けたってのも書いておこう。

  • 70~80年代のアメリカの生活について詳しい人ならかなり楽しめると思います。注釈がすごい量でびっくりした。羊を数えるところと、日々考えていることを周期率で表すところが面白かった。

  • 再読 ミクロ視点
    09

  • 昼休みに買い物に行った後、中二階のオフィスに戻るまでの話です。なぜそれで一冊本が書けるかというと、註。日常の物ものへの愛を綴った註です。

    ヴィレッジ・ヴァンガードに売ってあるアメリカの昔の広告集をぱらぱらめくっているみたいな気持ちになります。

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著者プロフィール

1957年ニューヨーク州生まれ。イーストマン音楽学校、ハヴァフォード大学で学ぶ。1988年、『中二階』でデビュー。他の邦訳に『室温』、『もしもし』、『フェルマータ』『ノリーのおわらない物語』(以上白水社刊、岸本佐知子訳)がある。本書の執筆時(32歳)にはまだ駆け出しの若手作家だった。

「2018年 『U & I』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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