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- Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560046081
作品紹介・あらすじ
1943〜46年、ロデーズの精神病院に収容されたアルトーは、自らの身体を戦場として、西欧の歴史・国家・言葉・神…と闘いつづけた。幾度となく電気ショック療法を受けつつも鍛えられてゆくアルトーの思考。類いまれなるネルヴァル論をも導く「狂気との対決」。その熱く生なましい言葉が、ついに解凍される。晩年のアルトーを知るうえで最も重要な書簡集。
感想・レビュー・書評
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『Les Chimeres (邦題:幻想詩編』中のアンテロス(=エロスの双子兄弟にして、恋の復讐をする神)、ネルヴァルはこれに 反エロス/神秘的反逆者/愛されざるもの”の意を強調し、“アンタイオス種族の出”として、後の作品に直結させる。ロデーズ精神病院に収監されたアルトーは この詩句について“発声法”を根拠とする。全く同意だ。語りえないものを語るとき 人々は狂気という簡単な烙印で封印してしまう。その行為は半熟の狂気でしかない。アルトーの芸術に深い理解を示した主任医師ガストン・フェルディエール博士に敬意を。
『詰め込み、吹き出し、盛り上げること、それは歩く身体が、つねにますます多くの身体をめざして吹き出すその身体の測り知れない魂が、ついに一つの存在として存在し、その全身において魂となるための働きなのです。そのときその身体は魂でしかない。身体であるものは魂なのですから。』詳細をみるコメント0件をすべて表示
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