- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560046838
作品紹介・あらすじ
ある朝、目が覚めてみると、なんと子どもが大人になり、両親が子どもになっていた!意表をつく設定と絶妙のユーモアが溶け合った痛快な小説。
感想・レビュー・書評
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目が覚めてみると、子どもが大人になり、両親が子どもになっていた。国語教師のクラスタン先生におかしな作文の宿題を書かされたことから、奇想天外な出来事に巻き込まれたジョゼフ、イゴール、ヌルディーヌと家族の物語。
原題:Messieurs les enfants
(1997年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
目を惹く色鮮やか表紙に惹かれて手にとりました。
「大人と子どもが入れ替わったらどうなるか?」をテーマに進むちょっと辛口の社会風刺みたい。
著者はけっこう人気作家で、これも話題になったようですが(あとがきより)、私は冒頭が少しだれるというか、ちょっと展開の遅さに退屈しました。
全体として言わんとすることはわからなくもないものの、それほど引き込まれなかったのも事実。
かなりおもしろい小説の書き方をする方のようで、珍しくておもしろい表現だと思うのですが、読み手としての私はかなり混乱しました。本当に、意図的なのか?と疑いたい気分です。校正ミスじゃない??
また、とても残念なことに、文中で登場人物の名前がどう考えても入れ違っている個所が多々あったのですが、これも校正ミスではないのか?それとも、私の読解ミスなのか?なんだかわかりませでしたが、どちらにせよ混乱を極めるもんでした。
物語のキーマン・クラスタン先生という存在はとても魅力的なキャラクターだと感じるのですが、もっと彼の孤独だとか苦悩だとか、そっちが読みたかったような。でも、それを必要以上に詳しく書くとクラスタンの魅力も減ってしまうのでしょうが。
テーマ、キャラクターはおもしろいと思うので、同名の映画(小説と同時発表。シナリオのみ同じで監督・著者は完成まで互いにノータッチ)にはちょっと興味が沸きました。