- Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560047217
作品紹介・あらすじ
フェルメールの絵のように謎めいた運河の街アムステルダムに燃え上がる不倫と策謀の炎。当時の名画を豊富にあしらい、小説の面白さを極めた傑作。
感想・レビュー・書評
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5/23 読了。
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金を含む単語からOPAC検索した所「鬱金香」「チューリップバブル」がテーマである本作がヒットし、一気に読めたのでこれを選びました。
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17世紀。独立を果たしたオランダは、かつてない好景気に湧いていた。
トルコから伝わったチューリップはオランダの土壌で栽培され、品種改良が進んだ。
オランダの国民に愛されたチューリップは、チューリップバブルという現象の対象物となる。
珍しく美しいチューリップの球根は高値で売買され、あらゆる身分のオランダ人たちを投機の虜にしてゆく。
こんなバブル絶頂の時代、チューリップ投機を楽しむある裕福な年配の商人に、ひとりの画家が雇われる。
自分と若い美しい妻の肖像画を描かせるために、招いた年若い画家と、経済的には満たされながらも年老いた夫との生活を送る若妻は、燃え上がるような若い男との恋に落ちてゆく。
そんな中、若妻の女中が未婚のまま妊娠してしまい、相手の男は行方知れずになってしまう。
若妻と画家の許されざる恋が成就し、女中も無事に出産し、その子も幸せになり、年の離れた夫をうまく欺くアッという方法を妻は考え出すのだ。
本当にこれにはびっくりしてしまうのですが、
随所に組み込まれているチューリップ熱に湧く当時のオランダの時代背景、そしてカラーで挿入されているフェルメールやレンブラントの絵画。など、歴史や美しさのほか、それらを結びつけることで寓意や隱喩めいた想像などでも楽しむことができる。
チューリップというと、アレクサンドル・デュマの『黒いチューリップ』を思い出します。
預かった手紙により、無実の罪で投獄された青年は、監獄の番人の娘と恋をする。
彼の球根を奪おうとする悪役をなんとかかわし、彼女の手で苦心作の黒いチューリップを開かせるのですが、
デュマもオランダのチューリップバブルを聞き及んで書いたのかもしれません。
デュマの描く『黒いチューリップ』は、プラトニックな純愛が、美しく珍しいチューリップを見事花咲かせ、無実の青年は釈放されて娘と結ばれ、めでたしめでたし というプロット。
本作は、不倫で、泥沼ではないけれど、恋を成就させる方法が尋常ではなく、のちにすべてを知った年老いた夫の絶望がひたひたと静かに打ち寄せてきます。 -
不倫の話で共感できないというコメントがあったが不潔な感じはしなかった。浅はかではあるけれど。一番現実を生きていたマリアが実際の幸せを手に入れるあたり以外と人生の深淵に迫っているとも言えるのかも。
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人をだます系好きじゃないから苦手
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オランダ、アムステルダムなどを舞台とした作品です。
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17世紀チューリップの投機熱に浮かされた時代、不倫の2人が仕掛けた企て。最後に笑うのは誰か。
スピルバーグが映画化権を取得しているそうですね。
登場人物各人からの視点の短い章で構成され読みやすく、随所に挟まれる当時の絵画がまたこの本の魅力の一部になっています。
面白かった! -
2010/2/1購入
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官能小説。
途中で飽きてしまって読み終えてない。