気になる部分

著者 :
  • 白水社
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本棚登録 : 249
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560049334

感想・レビュー・書評

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  • 岸本先生の編書「居心地の悪い部屋」がすごく面白くて、テーマが良かったのか訳が良かったのかを確かめるために、図書館で何冊かセレクトした岸本作品のうちの一冊です。



    さて(話題の転換の示唆)。



    数式の美しさを文章で表現した作品と言えば、真っ先に思い浮かぶのは、小川先生の【博士の愛した数式】です。

    でも、まさか同じ数式で、こんなに爆笑することがあろうとは!

    エッセイでこんなに爆笑したの、初めてじゃないかしら、、、4ページ目で抱腹絶倒って、なんて末恐ろしい本なの、、、ッッ

    落語や漫才のオトシカタが演じる芸人によって異なるように、本作のひとつひとつのエッセイも笑いのツボが違うんですね。笑わせ方が王道漫才かと思えばシュール系コントなツボもあるんです。

    文体は徹頭徹尾変わらないんだから、この変化に富んだ笑いのダイバーシティはすごい(ダイバーシティの使い方よ、、)。

    エログロ、フキンシン、マゾヒズム。

    粘着質な諧謔性を、あっけらかんとしたセンテンスで表現することに見事に成功しているエッセイです。

  • 常に斜め上をすっ飛び続けるエッセイスト、いえ翻訳家の先生。以前読んだ本なのにまた見つけたら買わずにはいられませんでした。
    幾冊もの和英辞書、英英辞書を用途別に内容を見比べながら駆使なさっているとのくだり、頭が下がりますね。
    翻訳、本当にすごいお仕事です。
    でも、超然として読者をケムにまく感じにはクスッとさせられたりゾワッとさせられたり。
    いつか、本職のほう(和訳された小説のほう)を手にしたいと思ってるのですが、未読です。エッセイはすっかり読んでますが。

  • ふふふ、にやりと笑わせていただきました。
    岸本さん、面白いです。
    たくさん共感するところありました。
    思わず、家族に面白いよ!と読んで聞かせる始末。

    • kuroayameさん
      ご家族にもお話するくらい面白い作品となると、かなりの本なのでしょう\(^o^)/。
      これはさすがに気になりますね(^。^)。
      レビューから伝...
      ご家族にもお話するくらい面白い作品となると、かなりの本なのでしょう\(^o^)/。
      これはさすがに気になりますね(^。^)。
      レビューから伝わる楽しさが、とても魅力的です(^ー^)ノ。
      いつも素敵なレビューを拝見させていただきありがとうございます(^_−)−☆。
      2013/01/03
  • 読みたかったものを図書館で見つけたときの快感というのは何物にも変えがたい。。
    そして、それが面白かったときの喜びといったら、ホントにもう。。

    • Kさん
      >nyancomaruさん
      特に最近の書店は見つけたときにチェックしておかないと新刊でもすぐにひっこめちゃうのでね。。この本新潮文庫とかで...
      >nyancomaruさん
      特に最近の書店は見つけたときにチェックしておかないと新刊でもすぐにひっこめちゃうのでね。。この本新潮文庫とかで出たらもっと、気になる人達が増えると思います(笑)。

      2012/10/07
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「この本新潮文庫とかで」
      確かに、、、白水社と言うと仏文学の硬いところって言うイメージですしね。
      まぁ「ねにもつタイプ」が筑摩書房から出てる...
      「この本新潮文庫とかで」
      確かに、、、白水社と言うと仏文学の硬いところって言うイメージですしね。
      まぁ「ねにもつタイプ」が筑摩書房から出てるから、手に取られる方も増えて読まれていると思いますよ。。。
      2012/10/16
    • Kさん
      >nyancomaruさん

      実は笑ってしまう本として
      中島らも、原田宗典、宮沢章夫あたりと一緒においといてほしいです(笑)。
      >nyancomaruさん

      実は笑ってしまう本として
      中島らも、原田宗典、宮沢章夫あたりと一緒においといてほしいです(笑)。
      2012/10/26
  • 2019.8.6
    ルシア・ベルリンの翻訳トークイベントなのに
    敬愛する岸本さんと「気になる部分」のお話をさせていただき本にサインまでいただくという20年来の願い叶いしばらくはこれを救いに生きていける。
    新作エッセイたのしみたのしみ

  • 一応硬質なのに吹くレベルの面白さ。
    面白いよって人に勧めているが、はまってくれた人はついぞいなかった。私にとっては、これこそエッセイという感がある。

  • 17/06/21 (47)
    『ねにもつタイプ』が面白すぎて、こちらも借りてみましたが面白さは断然『ねにもつ~』のほうです。でも岸本さんてやっぱりおかしなひとで面白いなあと思わされる。さてはてヨコスカさんてほんとに何者なのだろうね?

    ・その人が本当に誰かと通話しているという証拠がどこにあるのか。そもそも、その人が耳に当てている、それは本当に携帯電話なのだろうか。羊羹(ようかん)や木炭でないと誰に言い切れるのか。(P33 私の考え)

  •  私自身も小さなことやどうでもいいことがかなり気になる性分なので、共感できることもあったのだけど、大概の人がそこまで深くは考えていなかったようなことにまで深く考察する岸本さんの豊かすぎる想像力、創造力は凄まじい。

  • おもしろかった

    同じことを思ったことがある
    同じことを感じたことがある

    そのことが嬉しかった

  • 何と言うか、冷静にぶっとんでいる方なのだなという印象を受けた。『「国際きのこ会館」の思ひで』のラストに大爆笑。

  • 「なんらかの事情」「ねにもつタイプ」とさかのぼって
    読んできた岸本さんのエッセイ。
    他の2作品と比べると空想がとめどなく広がってく感は
    やや薄めだけど、やっぱりおもしろい。

    「根掘り葉掘り」の葉掘りとは?「夕焼け小焼け」の小焼けとは?
    「首の皮1枚でつながっている」はすでに死んでいる?
    など当たり前のことばにちゃんと疑問を感じるところが好き。

    国際きのこ会館がまさか実在したとは思わなかった。
    岸本さんが翻訳した作品やおすすめしていた本も
    読んでみたい。

  • 翻訳家の妄想...いや、想像力豊かなエッセイ。

  • 今まで読んだ岸本佐知子の作品の中でこれひとつだけジャンルが違う。
    エッセイみたいなかんじ。いつもみたいにぶっとんでなくて残念。

    ただ、著者の読書感想文の中の「なんの前触れもなしに、ひょいと現実と夢の敷居を越えてしまう凄さ、怖さは、ちょっと普通じゃないものがある。」というのは本人の作品にも言えることだと思う。
    根っからぶっとんだ人だと思ってたけど、もしかして意図的にこういうのを目指して執筆してたのかなと思った。

  • 世界がひっくり返りました。一気に読むのが勿体無くて、でもページを繰る手が、ニヤニヤが止まらない。すごい一冊に出会った、としばらく興奮していました。 何気ない日常をシュールでブラックに見つめる、著者の感受性に嫉妬すら覚えます。読後、世界を見る目が変わりました。

    やの

  • 目指すは巨悪

  • 岸本佐知子さん新刊が待ち遠しい。
    書いている内容もさることながら、文章が思いがけない方向に展開していくのが心地よい。
    「カダン」のCMの歌が気になって、でもあるフレーズの歌詞が思い出せないという章、なんとも言えないメロディーが耳に残る曲で、私も子どものころから何度も歌ってきた。さっそく歌ってみたらまったく同じところが歌えない!思い出せない!即効インターネットで調べてすっきり。でもわからなくて身もだえるほうがおかしみにつながるんだろうな。

  •  ああ、この人のモノの見え方すごいわ。
     そして諦めない気持ちが強いんだろうなぁ。
     翻訳家さんの独特なこだわり(翻訳家としてのこだわりではなくて、翻訳家をしている著者のこだわり)や視点がきらきらとしていて読んでいて面白い。
     何というか、少しだけもったいない。
     1エピソードだけで小説になりそうだな! とか思ってしまうよ。

  • 読みながらクスッと笑えたり、共感したり
    面白い一冊だった。
    真夜中に小学生が訪ねてきたら怖いだろうなぁ。
    きのこ会館には私も一度行ってみたかった。
    きのこまみれのなか、カフェの名前まで…最高ですね。

  • 気軽に読めてぷっとできるところがあって面白かったです。
    私もわりと妄想癖があるので共感できました。
    筆者お勧めの本も紹介されていたので、読んでみたいなと思いました。

  • 「決して人前では読まないでください」という注意書きを載せてほしい。

    それくらい「笑える」エッセイ。

    「天然」やら「変態」などの言葉が極々「普通」な人たちの間で盛んに使われて久しく、意味も形骸化してしまった感じがするが、この著者に至ってはその言葉がそのまんま当てはまってしまう。

    岸本佐知子氏の奇行っぷり、空想っぷりは群を抜いていて、だからこそこれだけ奇異な小説の世界観を、まったく損なうことなく訳すことができるんだなと実感。

    「あんな本を訳したのは、やっぱりこんな人でした」

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著者プロフィール

翻訳家。訳書にリディア・デイヴィス『話の終わり』『ほとんど記憶のない女』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、スティーブン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、ジョージ・ソーンダーズ『短くて恐ろしいフィルの時代』など多数。編訳書に『変愛小説集』『楽しい夜』『居心地の悪い部屋』ほか、著書に『なんらかの事情』ほか。2007年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞。

「2019年 『掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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