呪い (白水Uブックス (68))

制作 : 志村 正雄  河野一郎 
  • 白水社
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560070680

感想・レビュー・書評

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  • 片腕‥‥元ボクサーのウリしてるオリヴァは殺人容疑で死刑囚となる。彼を買った男たちから彼を惜しむ手紙が届く。それに文才を開花させ返信し、その手紙を太ももに挟んで電気椅子で刑を迎える。
    オリヴァの魅力が鮮烈。
    呪い‥‥異邦人のルチオはニヴォチェという猫のいるアパートに越してきたが工場を解雇され怪我をし病院に一週間入院すると部屋も失っていた。ニヴォチェも追い出され怪我をしている。ルチオと1匹は川へ飛び込む。
    異邦人と猫の絆が切なくも良い。
    詩人‥‥浜辺に住む詩人は文を書かないが、子供たちを惹きつける。大人たちは疎み去るよう言う。承諾した彼はある日波に飲まれる。子供たちは彼の死骸を囲み彼の作った酒を飲み悲しんだ。
    奥深いメッセージを感じた。物質的な世界が迫ってきているが、詩人に夢を与えられた子供たちは大人になっても精神的なものを失わずあれる、ということだろうか。
    ご崩御の記‥‥聖人様は実は機械でした
    欲望と黒人マッサージ師‥‥アントニー・バーンズは黒人マッサージ師によりはじめて快楽を得るが度を越して骨を折った為黒人マッサージ師はクビになる。彼らは黒人マッサージ師の家に行き究極を履行する。
    カニバリ
    ガラスの少女像‥‥ヒキの姉に仕事仲間引き合わせたけど彼は婚約してたわーつら家出
    とてもだいじなこと‥‥醜い、変わり者と言われるフローラに惹かれるジョンだが、フローラは体を許してくれない。彼女は性別すら不完全な、性格だったのだ。お互い孤独を理解する。「だが、もはや他人同士ではないという理解をこめて」
    出窓の天使‥‥ひどい下宿先の屋根裏に住んでたけど天使見えなくなったから出たわ
    青い子供たちの原っぱ‥‥マイラは詩才あるが醜男のホーマーに惹かれ、一度不本意に関係を持ったことを青春の感傷としてる
    イグアナの夜‥‥隣に泊まる年齢差のある男が気になるミス・ジェルクスは何かにつけて文句をつけるが2人はまるで彼女を相手にしないで遠巻きにする。ある日彼女の泊まる庭にイグアナが食用に捕まり木に繋がれた。これを口実に彼らの近くの部屋で寝、年上の男に近づこうとするが
    ゲイカップルに迫る三十路女つらたん
    黄色い鳥‥‥牧師の娘が不良となり父の分からぬ子を産み死ぬ。息子は《無謀浪費対策協会》に記念像を建てた。イルカの腹には悪魔が媒介として使った鳥の名が記されていた。

  • 劇作家として有名な人ですが、この短編集は珠玉の一冊。
    こういう繊細さ、大好きです。

    「片腕」に出てくる、金色の豹のイメージが忘れられない。「詩人」の詩人の世過ぎ身過ぎも。

    表題作「呪い」に出てくる猫の名前が「ニチェヴォ」で
    素敵な響き。ワニの「カルルヘン」と張るなあ。

  • 題は何だけど、中身は良い。

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