雪白姫 (白水Uブックス 112 海外小説の誘惑)

  • 白水社
3.42
  • (7)
  • (4)
  • (23)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 114
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560071120

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • Snow white
    倦怠と不安の現代に生きる 雪白姫と その7人の恋人たちが巻き起こす
    スーパー 前衛 ファンタジー
    アンダーグラウンド ディズニーの ポップな小説空間を 縦横に行き交う ユーモア溢れるイメージ
    パロディ ー ⇒ 原著の英語だと 面白いかも

  • 訳:柳瀬尚紀、原書名:Snow White(Barthelme,Donald)

  • もうこれはお手上げです。
    どう読んでいいのか、さっぱりわかりませんでした。
    何事につけ前衛って苦手です。
    多分感性よりも言葉で理解したいと思っているのだと思います。だから、まだ理屈が確立していない分野には歯が立たないのです。

    中世ドイツの森の中から現代のアメリカに出てきた雪白姫は、それでも皇子様を待ちます。
    何の魅力も感じないけれど、自分の価値を高めるために皇子様を必要とします。
    22歳の若さでしぼんでいくなんて耐えられない。
    ちょっと心惹かれる人がいないわけではないけれど、庶民の男ではだめなんです。

    7人の小人たち。
    清掃業のかたわら、中華料理のベビーフードなんかもつくっている。
    では働き者なのか?というと、これがまたよくわからない。
    多分飲んだくれ…?

    第一章と第二章のあいだにアンケートがある。

    1 ここまでの物語は気に入っていますか? はい(  )いいえ(  )
    2 雪白姫はあなたの覚えている白雪姫に似ていますか? はい(  )いいえ(  )
      (略)
    5 物語の今後の展開で、もっと情緒がほしい(  )情緒の少ないほうがよい(  )
    6 語りにむだ口が多すぎる(  )多すぎない(  )
      (略)
    14 読書は立ってしますか?(  )寝ころんで?(  )すわって?(  )
    15 あなたの意見として、人間にはもっと肩があるべきでしょうか?(  )肩が二組あるべき?(  )三組?(  )

    今さらアンケートに答えたところで、物語に反映されないし。
    っていうか、紙の本にはそのような機能はないし。
    と思ったけど、「週刊少年ジャンプ」では、やっているなと思ったり。
    しかしもはや何を聞きたいのかわからん設問もあるし。

    文字を追うだけではだめだ。
    考えろ。考えろ。
    行間を読んで考えろ。

    と思いながら読んでいたら

    “この「感覚」は行間を読むことによっては得られなくて(その白い空間には何ものもないからだ)、行そのものを読むことによって得られる”

    すいません。すいません。
    読み方間違っていたようです。

    完成形のわからないジグソーパズルの膨大な数のピースを前に、途方に暮れているような気持ちです。
    結局、これ、何?

  • Sound Horizonではありません。

  • とんだパチもんです。
    見てがっかりか、驚愕することでしょう。
    文章は哲学的になっており読みづらいです。
    そして気づかない人には時折出てくる男性方が
    小人というのに気づかないかと思います。

    多分これは元作の
    神秘的要素を皮肉ったものなのでしょう。
    設定は悪くありませんが
    いかんせん、本元を知っている人は
    汚されたと思ってしまうことでしょう。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

Donald Barthelme 1931-1989 フィラデルフィアに生まれ、2歳の時に移ったヒューストンで育つ。ヒューストン大学卒業。新聞記者、ヒューストン現代美術館の運営、編集者等を経験。62年、ニューヨークへ移り、美術と文芸を扱った雑誌「ロケーション」の編集に携わりながら、「ニューヨーカー」誌を中心に前衛的な手法による短篇を発表し始め、70年代になると同誌に定期的に掲載されるようになる。「断片だけがぼくの信頼する唯一の形式]という信条を持ち、言葉のコラージュ、パロディ、独特の造語などの手法を駆使し、逆説、風刺、寓意に満ちた作品を数多く発表。現代アメリカ文学を代表する作家。邦訳著作に『パラダイス』(彩流社、1990年)、『口に出せない習慣、不自然な行為』(彩流社、1994年)、『哀しみ』(彩流社、1998年)、 『罪深き愉しみ』(彩流社、1995年)、『アマチュアたち』(彩流社、1998年)、『シティ・ライフ』(白水社、1995年)、 『死父』(集英社、1978年)、『雪白姫 白水Uブックス 』(白水社、1995年・旧版・白水社、1990年)、『王』(白水社、1995年)、『帰れ、カリガリ博士』(国書刊行会、1980年)などがある。

「1998年 『哀しみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ドナルド・バーセルミの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×