桜の園 (白水Uブックス 129 ベスト・オブ・チェーホフ)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560071298

作品紹介・あらすじ

華やかな過去の夢に溺れ、現実を直視できずに領地を手放すことになったラネーフスカヤ夫人と、その領地を買い取ることになった新興成金ロバーヒン。新旧二つの勢力を対照的に描きながら、未来に向かって歩きだす夫人の娘アーニャに人生の希望を託した、「ひたすらおかしい」最晩年のコメディー。マイケル・フレインの英訳をベースにした、上演用台本。

感想・レビュー・書評

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  • 落ち目の領主一家は、屋敷を競売にかけられようとしている時にも過去の栄華から抜け出せずにいる滑稽さ。国は違えど貴族が落ちぶれ庶民が力をつけた時代の話が好きで読んでます。だがこの翻訳で上演して面白いのだろうか。他の訳も読んでみたい。

  • 再開が始まって、どの人も、さようならへ向かっていったのに。みんな始まりへまた、向かっていった。どの人も。

  • 丸山より影響されて。

    正直言って、戯曲はよくわからない。
    ト書き形式で書かれているので、場面がどうなっているのかとかもよくわからないし・・・。
    こういうのは、作家が1/3、演じ手が1/3、観客が1/3でどれが欠けてもちゃんとした理解には到達できないのかもしれない。

    しかしこの話を下敷きにして太宰の『斜陽』が書かれたことは理解した。『斜陽』を読んだ時にはこちらの『桜の園』はまったく認知してなかったので、斜陽ニ読目の助けにはなるかもしれぬ。

  • 競売とか、むつかしい。
    一気に読まないと内容を見失うわ。

  • 園の消失を目前にすれば、どんな人間も奇妙に滑稽。本来なら感情のひだの一枚一枚が繊細に伝わる戯曲のはず。

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著者プロフィール

アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ(1860~1904)
1860年、南ロシアの町タガンローグで雑貨商の三男として生まれる。
1879年にモスクワ大学医学部に入学し、勉学のかたわら一家を養うためにユーモア小説を書く。
1888年に中篇小説『曠野』を書いたころから本格的な文学作品を書きはじめる。
1890年にサハリン島の流刑地の実情を調査し、その見聞を『サハリン島』にまとめる。『犬を連れた奥さん』『六号室』など短篇・中篇の名手であるが、1890年代末以降、スタニスラフスキー率いるモスクワ芸術座と繋がりをもち、『かもめ』『桜の園』など演劇界に革新をもたらした四大劇を発表する。持病の結核のため1904年、44歳の若さで亡くなるが、人間の無気力、矛盾、俗物性などを描き出す彼の作品はいまも世界じゅうで読まれ上演されている。

「2020年 『[新訳] 桜の園』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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