灯台守の話 (白水Uブックス175)

制作 : 岸本 佐知子 
  • 白水社
4.07
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本棚登録 : 250
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560071755

感想・レビュー・書評

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  • ジョン・アーヴィングの「神秘大通り」に出てきた作家で、興味本意で手に取った一冊。
    これが当たりで面白かったです。
    ひょんなことから孤児になった主人公とその子の養父となる灯台守、それから200年ほど遡った時代に生きた二人の女性の間で二重生活を送る牧師、二つの物語が灯台を中心に交錯して一つの太い物語になっていきます。
    初めて読んだ作家ですが、久しぶりに著作を集めてみようと思いました。

  • とてもオリジナリティーのある話。こんな話は初めて読んだ

  • いい本だった。静かで、力強い。
    漆黒と、灯台が照らす光の波が交互に打ち寄せるように、重層的に語られる物語。
    訳者あとがきに、 
    「すべてのものが闇に浸され、物を食べれば闇の味まで一緒に味わうような灯台の暮らしのくだりなどは、永遠にここばかり訳していたいと思ったほどだった」とあり、読者としてもそこばかり読んでいたい!と思ったほど。
    不思議な文体だけど、原文はどうなっているんだろう。気になる。

  • Uブックスに入ったので再読。言葉のリズムと美しさに酔うが、これは翻訳本なのだ。岸本佐和子さんは間違いがない翻訳者。
    離島への旅の途中、フェリーのデッキで、空と海を眺めながら読んだ。この孤独感と潮の香りに満ちた本を読むにシチュエーションにふさわしい・・・と思いきや、船酔いが怖くて読みやめてしまった。もちろんその後陸の上で読了。愛、悪、喜び、失意を豊かに物語る。

  • ふたつの人格に翻弄されるダークと、いくつもの記憶を受け継ぐピュー。その対比にのめり込んで読んだ気がする。

  • わたしたちは幸運だ、たとえどん底の時でも。ちゃんと夜は明けるのだから。

    愛している。

  • まんまだけど灯台の光のような物語。岬に凛と佇むその姿はとても孤独、なのに夜の闇(それはダーク?)に指し示す光の筋(それはシルバー?)に希望を感じずにいられない。波の音と潮風とやさしい灯火とがしんしんと五感に響いてくる。とても深く美しい。

  • 今にも崖からおちそうな家で、命綱をしながら暮らしていた少女シルバー。母親がなくなったことで、孤児となり灯台守ピューとともに暮らすことになる。

    ピューが彼女に教えたのは灯台の「灯を世話すること」、そしてそれ以上に大切な、「物語る」こと。
    それは人生という航路の中で、ときに道に迷う私たちを、導いてくれるものだから。

    美しい海辺の描写の中、重層的に語られていく静謐な愛の物語。
    こういうお話が私は好きだ。

  • 崖の上に斜めに突き刺さって建っている家に生まれた、シルバーのお話。時間や場所や、自我までもがひとつに固定してなくて、ぽん、ぽん、と語られることにより、ひとつの世代で完結しない魂が物語として生まれてくる。

  • 愛について考える時に。孤独感を美しく描いていて、自分のふるさとのような一冊になりました。

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