ヴィレット(上) (白水Uブックス)

著者 : シャーロット・ブロンテ 青山誠子

• 白水社 (2019年8月10日発売)

作品紹介・あらすじ

異国の街で寄宿学校の教師として生きる英国女性の内面を描き、『ジェイン・エア』以上に円熟した傑作と称されるブロンテ文学の到達点。

感想・レビュー・書評

[なつめさんのレビュー · 2020年1月11日]

感想は下巻で。

[mofuinkoさんのレビュー · 2019年9月3日]

ヨーロッパの架空の国の架空の街ヴィレットを舞台に、主人公ルーシーが過去を振り返る形で語られる物語。ルーシーにはなんらかの暗い過去が匂わされ、己を守るために出来るだけ目立たないようにしている。とは言っても自身の語りの中で鋭い辛辣な批評を展開して見せたりもするのだけど。あの人とあの人がつながって…というあたりから、ルーシーの内面の葛藤がエモいというか切ない。ブロンテ自身の宗教観がわりと色濃く出てるので、そのあたりは1853年なのだなと思ったり。下巻へ続く。

著者プロフィール

1816-1855。ヨークシャーのソーントンで英国国教会牧師の娘として生まれる。学校教師、家庭教師として働いた後、学校開設を目指すが断念。1846年、「カラー・ベル」の筆名で妹エミリ、アンとの共同詩集を自費出版。長篇小説『教授』は出版社に断られるが、第二作『ジェイン・エア』（47）が出版されると大評判となる。続く『シャーリー』（49）、『ヴィレット』（53）も好評を博した。1854年、父親の牧師補と結婚するが、翌年死去。

「2019年 『ヴィレット（下）』 で使われていた紹介文から引用しています。」