- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560080535
感想・レビュー・書評
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微妙な立場の設定が、微妙なのに変なんだけど3作とも確立しているおもしろさ。「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」は繰り返し繰り返し進んでいるのかいないのか読んでいる者を多少いらつかせながら、3つのトピックが結局のところきちんとまとまったラストシーンとして幕を閉じる。これは演じるとしたら役者さん大変そう。でもある意味正解のないものでいいような気もするので、舞台でも観てみたい。
「フリータイム」は、冒頭と終わりに、「フリータイムが始まる、終わる」「フリータイムを始める、終わる」必然のか、偶然なのかという表現が、内容にも反映している。もしかしたら舞台上の人だけが、始めたわけでも終わったわけでもないかもしれません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」「フリータイム」「エンジョイ」の三編。最近書かれたものから時代をさかのぼるような順番に並ぶ。
戯曲というより小説に近い感じで、だんだんそういう方向になっていったのかなぁと想像する。
「ホットペッパー」
>僕今日ほんとこれたまたまなんですけど、ホットペッパーを持ってきてるんですよ
リフレイン芸みたいな、このフレーズが出てくるたび笑う。
実際どういう感じなんだろう。実際、劇で見たときにどういう風になるのかなって興味は残る。視点というか、これはセリフを述べている役者さんが変わっているのかな?とか。()ってあるけどこれ思ってるのって誰なんだろう?とか。あとがきにあるけど、演出者によってどうにでもなっちゃうような遊びの部分を多く残しているから、結果的に戯曲としての完成形は舞台の上にしかないのかな、とか。
派遣とかフリーターとかの話なんだけれど、あくまで人間味ってところが、いいよなあ。 -
やっぱり「フリータイム」が僕は一番好きだなぁ、と思った。彼らを一番最初に知ったのもあれだったからか。やっぱり、あれが一番面白いなぁ、と。「ホットペッパー~」に関しては、この前見た時にどうしても第3部が鼻についたということで、そこを重点的に読んだけど、戯曲集として読むと、違和感はない。やっぱりトーンの問題だろうなぁ。(10/6/7)
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チェルフィッチュみたことあるから、「上演される戯曲」としても想像はつくけれど、敢えての人称ズラシ等を楽しむことができ、「読む戯曲」として新鮮&発見。
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面白かった!『フリータイム』がすき。最近ののほうが好きだけど。