地図で読む戦争の時代

著者 :
  • 白水社
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本棚登録 : 214
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560081181

作品紹介・あらすじ

蛇行を繰り返す線路、忽然と現われる円形の区画、広大な空き地。戦時下日本を中心に、地図に描かれた戦争の痕跡をさぐっていく。

感想・レビュー・書評

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  • SDGs|目標16 平和と公正をすべての人に|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/56140

  • 請求記号 210.7-IMA (上野文庫)
    https://opac.iuhw.ac.jp/Otawara/opac/Holding_list?rgtn=1M025107
    「地図」という一見して客観的な情報手段,しかし「文章化されない存在」だからこそ,私たちが想起する以上の「操作された情報」を伝える術(すべ)となる。

  • 戦時中に改描された地図(軍事施設や工場等を住宅地や畑などに偽装して書かれた地図)や、空襲で更地になった市街地の地図上の描写など。必ずしも笑えない今日この頃ですが。

  • 隠すもの
    無くすもの

  • 歴史

  • 自分も地図を眺めるのはキライじゃないが、これだけの情報を地図から読み取れるとは。やはりその道の達人は違うと感心する。

    戦争を経て変わる土地の様子を年代ごとの地図で追うのと、軍事施設を地図上から隠してしまったりする戦時改描が2つのテーマ。

    ・観光用の路線などは廃止して線路を供出。鉄道の上り坂を迂回して補助機関車を不要にして輸送力アップ。駅を間引きして燃料節約。
     知恵はあるが、余裕がない。。。

    ・ベルリン市街には瓦礫でできた小山がある。木造建築だった東京との違い。

    ・しかし、ちょっと前まで等高線を描いてあった地図を慌てて改描しても遅いのでは。やれることをやるということだろうが、やっている姿勢を見せるのが肝腎の官僚主義の香りもする。

    ・見知った場所の地図も。変なところだと思っていたのが腑に落ちたり。
     新川崎の操車場は荒地に改描、しかし戦後にホントに荒地になる。。。船橋市行田の「丸」は通信所。光が丘公園は成増飛行場→グラントハイツ跡。

  • 2枚の地図を比較することによって、戦争前と戦後の違いを見ることができる。また、戦局が厳しくなるにつれ、地図に記載される軍事的に重要と思われる情報(軍港、飛行場、師団本部等々)が消えていくことがわかる。

  • 地図

  • 昔の地図を眺めるのは楽しいけれど、改めて昔の地図眺めてみようかと思えた一冊。

    戦時改描自体は知ってたけど、まぁこれほどまでに稚拙な表現だったとはねぇ。筆者は色々と考察してるけど、一番の理由は人出が足らなかったのではないかと思う。

    なかなか面白く、読みやすく本だが、白黒のため地図が見づらいことと、筆者の要らぬコメントが何点か目についたのが残念。

  • 参議院議員選挙開票の日に読了。タイミング的にも内容的にもばっちり嵌ったかたちで読み終え、大いに考えさせられた。地図から読み解く戦争の経緯、そして爪跡。日本が何をしてきたか?または何をされてきたのか?
    地図は冷静だ。思想の左右は関係なく図上に結果が記されている。なにかきな臭い機運が上がり始めている今こそ、この本をきちんと読み、これからのことを考えた方がいいかもしれない。学ぶ部分がとても多い。ここに載っている結果以外の選択肢を選ぶべきだと思った。

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著者プロフィール

今尾 恵介(いまお・けいすけ):1959年横浜市生まれ。地図研究家、エッセイスト、フリーライター。中学生の頃から国土地理院の地形図に親しみ、時刻表を愛読する。音楽出版社勤務を経てフリーライターとして独立、イラストマップ作成や地図・鉄道関連の著作に携わってきた。著書に『日本の地名おもしろ探訪記』『日本地図のたのしみ』『ふしぎ地名巡り』(以上ちくま文庫)、『地名の楽しみ』(ちくまプリマー新書)ほか著書多数。

「2023年 『ふらり珍地名の旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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