地図で読む昭和の日本 定点観測でたどる街の風景

  • 白水社 (2012年9月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784560082447

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

多様な地域の歴史や変遷を地図を通じて学べる本は、全国各地の興味深いエピソードを紹介しており、特定の都市に偏らず幅広い視点を提供しています。京都や名古屋、横浜などの歴史を知ることで、読者は土地に対する理...

感想・レビュー・書評

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  • このテの本はだいたい東京だけ、大阪だけなど限定的なパターンが多いものだ。しかしこの本は京都のみならず名古屋、武蔵浦和、習志野、横浜、仙台、尾久、川崎、博多などバラエティに富んでいる点が素晴らしい。
    一冊で様々な土地の変遷や由来を知ることができ、どれも非常に頷けるものばかり。トータルバランスに優れる良書。
    地図好きや土地にゆかりのある方はは一回手にとってみてはいかがだろうか。

  • タブレットに東京時層地図というアプリを入れて、たまに都心の地図やら自分の住んでいる周りの過去を調べたりしているのでこの本はその全国からピックアップされた場所を今尾先生の解説で理解を深めるという贅沢な本であった。どんどん海岸線が変わっていく湾岸の地域などは面白いし、消えた路線をたどるのも楽しい。出身地の名古屋や、土地勘のある堺などなど、興味深く読んだが、全く行ったことのない広島、宇品の変遷にも興味津々。
    私も今尾先生同様、昔の地名はそのまま残しておいてほしい派。昨今の似たりよったりのひらがな地名やらキラキラした変な地名や駅の周りは自分だったら住みたくないなーと思う。

  • NTT日比谷ビルとNBF日比谷ビルの間に、鹿鳴館があった。

    ◼️淀橋区 角筈(沈澄池)
    ガスタンク(東京瓦斯)→新宿パークタワー
    工業試験場→新国立劇場
    電電公社倉庫→NTT東日本の本社
    長楽寺→オペラシティ

    ◼️船橋
    三田浜(楽園)は、塩田
    川端康成も逗留

  • 今尾氏お得意の定点地図比較の本です。
    一万分の1の地図を使用しているので、銭湯や交番などの
    場所も今と昔で確認することができます。

    千葉や川崎の海岸線などは、同じ場所とは思えないくらい
    の変わりようです。

    そんな地形の移り変わりを「見てきたかのように」実感
    できる一冊です。

  • 歴史

  • 明大前の記述がやたら丁寧と思ったら明大OBの著者であった。
    武蔵小杉では法政には一言も触れず…

  • 紹介されているのは著者が興味を持った場所でしかないが、これがまた秀逸。非常に面白い。今尾恵介さんの本ではピカイチではないか。

  • 2012年10月刊。
    サブタイトルは「定点観測でたどる街の風景」。
    サブタイトルの方が、本書の内容をよく表しています。

    登場するのは、西新宿、多摩湖畔、立川、横浜、明大前など、全国28の街。
    明治から平成にいたる街の移り変わりを、1つの街につき3〜4枚の時代の異なる詳細地図(国土地理院発行の1万分の1地形図)を使って定点観測している本です。

    土地勘のある場所の昔の姿を知るのは、とても面白いですね!
    「ブラタモリ」に出てくるような江戸時代の古い地図ではないので、あちこちにまだ昔の痕跡が残っているのが分かったりして、新旧の地図を見比べるのが楽しいです。

    西新宿の新宿パークタワーがある場所には、かつて2つの大きなガスタンクが。
    初台の東京オペラシティと新国立劇場には、長楽寺というお寺と工業試験場が。

    「どこが変わったのか」「どこが変わらずに残っているのか」を比較するのが好きな私にとって、このような地図の比較は大好物です。
    ページを何度も行ったり来たりしながら読んだので、読むのに予想以上に時間がかかってしまいました。でも楽しい。

    表紙を見るかぎり、昔の地図も現物はカラー刷りのようですね。
    欲を言えばカラーで収録してほしかったところですが、それは贅沢ってものですよね…。

    以前読んだ、同じ著者による『多摩の鉄道沿線古今御案内』(2008年刊) も面白かったので、今尾恵介さんの今後の本にも注目したいと思います。

    http://nishi248.blog60.fc2.com/blog-entry-1110.html

  • 知っている土地の項目を中心に読んだ。
    面白いと感じていた地名について、その理由について理解できた。

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:210.7//I46

  • 映画「Always 三丁目の夕日」のような近過去を回顧する風潮は諸外国には無く、都市の改変が激しい日本独特の風潮であると川本三郎が述べていた。本書は正にそれを地で行く内容である。それほど大規模なものでなくても、よく街で新しい建物や店舗を見かけると、あれ、ここは前はなんだったっけと考える事が多い。そんな時、過去の地図を眺めることでその疑問は解消される。今までも古地図に関する本は読んできたが、それらは昔と今でその間はあまり語られることがなかった。本書はその間を語っているところが肝と言える。

  • 西荻窪に住んで既に30年余りになるが、駅前なども土地が無いのでロータリーやバス停を含め余り変化が無いように思えるが良く気を付けて見れば随分と街は変わっている。先日は昔住んでいた善福寺公園の周りを散歩して見たら、かつては大きなお屋敷だった場所もいつの間にか切り売りされて住宅になっていたりするしな。でも所詮はここ2-30年の記憶しか無いのでその昔がどうであったかは知るすべも無い。

    本書は古くは大正時代、昭和初期、高度成長期、平成期に発行された地図をベースにいかに一つの街が変遷していくのか具体的にまた詳細に定点観測して見せるもので何とも興味深いものだ。かつては田甫だったものが大きな工場になり、そして更に住宅地化の流れに押され工場も消えてマンション群になったりしているのが地図から読み取れる。

    こんな場所もある。大正10年の地図には京王電気軌道が開通していた都内西部地区「くわやくこまえ」なんてのがあるのは何処の街だろう?なんとこれが今の「明大前」のことなのだからビックリ。起源は江戸幕府の煙硝蔵で、明治維新後に陸軍に引き継がれ、第一次大戦後の軍縮のながれで大正13年に廃止されるまで存在し、その後土地は明治大学と築地本願寺に払い下げられ、それぞれ大学と和田堀廟所になっているという。

    明治、大正、昭和、平成と時代は移ろうがそれらを追っていく街の変化はまさに歴史の変遷という感が強く感じられる。古地図というと江戸時代のものばかりが注目されるが明治以降の地図ももう少し良く見てみると面白いのかも知れないし、つい昨日のような昭和の時代の地図も今は消えた何かが再発見できるかも知れない。

    それにつけても地図は楽しいのだが如何せん地図の中の文字が小さく厳しい。老眼が進行しているのを改めて痛感してしまったようだ。

  • 個人語りで恐縮、だからこのレビューも独りよがりな物になる。

    生まれ育った町の図書館の雑然とした開架の本棚で林順信「都電の消えた街―東京今昔対比写真」を見つけたことは、自分の知的好奇心のスタートだったと思う。この本は在りし日の都電の風景写真と、現在のその同じ場所を定点対比させた写真集だった。ぼくは昭和30年代の東京の風景に夢中になった。

    そもそも子供図書館で、いかにも社会科な本を読みあさっていた自分に大人の方の図書館を教えてくれたのは、母だったし、駄菓子屋のおばちゃんのような司書さんだった。

    そしてなんにもないカレンダーの裏紙のような白紙に、ざっくりした河や路線を書いて、町を発展していく遊びにのめりこんでいた。(後年、シムシティの存在を知ったときは驚いた)

    そんなローティーン中のローティーンとアラフォーの自分がくっついたのが本書。

    まず地図が一杯載っているだけで、買ってしまう。

    首都近郊や都市部を中心に数々の町が取り上げられている。
    田んぼや畑、塩田は、工場や住宅やショッピングモールに変貌していく。歴史的な地名は、キラキラした味わいの無い地名に変換されていく。

    自分が嬉々として、白地図で行っていたあの時間。
    発展が終わると、ぼくはその町の地図を捨て、また新たな町を発展させていく。あの町はどうなったのか。どうなっていくのか。

    僕も、日本も遠くまで来てしまった。

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著者プロフィール

1959年横浜市生まれ。地図研究家。明治大学文学部ドイツ文学専攻中退。中学生の頃より帝国書院の地図帳を愛読。授業で国土地理院発行の地形図に出会い、地形図マニアになる。現在、(一財)日本地図センター客員研究員、(一財)地図情報センター評議員を務める。『地図マニア 空想の旅』集英社インターナショナル(第2回斎藤茂太賞受賞)、『今尾恵介責任編集 地図と鉄道』洋泉社(第43回交通図書賞受賞)、『地図と鉄道省文書で読む私鉄の歩み』白水社、『日本200年地図』河出書房新社(監修・日本地図学会2019年学会賞受賞)など地図や地形、鉄道に関する著作が多数ある。

「2025年 『地図と読む 日本の街道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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