- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560082751
感想・レビュー・書評
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なんかふるくさいタイプの作曲家とオケ作品の関係の話。病院などの時間つぶしにはよいだろう。と思ったら1936年の本なのか!
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オーケストラの歴史ではなく、副題(大作曲家が追い求めた理想の音楽)にもあるように、オーケストラと作曲家がどのように音楽を作っていったのかということが、年代を追って詳しく説明されている。
どちらかといえば、器楽曲よりはオペラの記述に重心がかかっているきらいがないではないが、クラシック音楽がどのように発展していったかという点に関しては、あらゆる楽曲を取り上げてバランスの取れた記述がなされている。
最終章、これからのオーケストラのあり方を含めたクラシック音楽の行く末についての記述は、これが1936年に書かれたとはとても思えない示唆に富むものである。 -
面白くて一気に読んでしまいました。
ただ、ずいぶん古い本なんですね。1963です。あまり音楽史を知らないので、当時の評価が、現代の評価と一致しているのか、どう変化しているかは知りません。
でも、とにかく面白く拝見いたしました。
楽器の編成の変遷から、面白いですね。声楽を参考にしているところ。ピアノとの関係。また、ベートーヴェン以降の楽器編成の拡大と、ブラームスの選択。
作曲家がどういう曲を書いたかという分類---主にオペラを書いたグループ、コンサート用器楽作品を中心としたグループ、そして両方をかいたグループとか。
いつか、丁寧に読んでみたいです。 -
20150117
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オペラの伴奏から徐々に発展し、ベートーベンで頂点に達し、オーケストラ単体が芸術として認識されるまでの、ほんの150年で完成してしまった、オーケストラの歴史。年代順に、その当時に活躍した作曲家を中心として、オーケストラの社会的立ち位置や楽器の発達と共に、わかり易い言葉で解説する流れ。この本を読んだ後だと違う聞き方になる作曲家多数。個人的には、ハイドン、ワーグナー、マーラーあたり。
本文は大変面白かったのだけれど、訳者解説は本人の言いたいこと言っているだけで読んでてイラっとした。 -
1900年代初頭までのクラシック音楽史を、「オーケストラ」という観点からまとめた1冊。翻訳の方がよく訳してくださっていて、非常に読みやすかったです。
楽器の発明&開発、メロディとハーモニー、歴史背景、美学に触れそうな領域などなど、様々な側面からのアプローチが上手くまとまっていました。
具体的に作品名を挙げて解説されているので、楽器の名前と音の特徴、有名どころの作曲家のオペラと交響曲がすぐに浮かばないと置いていかれちゃいます。
私も現代に近づくにつれ危うくなりました…
ベートーヴェンが頂点で、19世紀後半あたりでオケはカンストしたという考え方は賛否両論だとは思いますが、今のクラシック音楽の生き残り方(ベッカーに言わせれば貯金を切り崩しながら行き長らえている)を見てみると、一理あるのかも。
時代の節目節目での芸術の捉え方の変化に言及されている点が興味深かったです。
最終章で聴衆にも触れられていて、ここから読み広げていくと楽しいです。というか、最終章が一番よかった。