ブラインド・マッサージ (エクス・リブリス)

著者 :
制作 : 飯塚 容 
  • 白水社
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本棚登録 : 55
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560090466

作品紹介・あらすじ

茅盾文学賞受賞作品
 「金ができたら、故郷に帰って店を開こう」――盲人はみな同じ理想を抱いている。南京の「沙宗琪マッサージセンター」は、その名のとおり、沙復明と張宗琪が共同出資して開いた店だ。出稼ぎ労働で苦難をともにした二人は、「半分ずつ」とはいえ、いまやどちらも「店長」だ。ある日、沙復明のもとに、かつての同級生・王先生が職を求めてやってくる。彼は天生のマッサージ師だが、開業を急ぐあまり株に手を出し、せっかく貯めた資金を失っていた。駆け落ち同然で連れてきた恋人・小孔との仲も、新しい環境のなかでぎくしゃくし始める。同僚のマッサージ師たちの人生もさまざまだ。少女時代、全盲でありながらピアノの名手だった美貌の都紅。完全に失明してしまう前に、愛する人との婚礼を目に焼きつけたいと願う金嫣。無口な青年・小馬は、初めて芽生えた恋愛感情に戸惑いを隠せない……。
 ふとしたことで、平穏に思えた日常にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、盲人たちはそれぞれ人生の決断を迫られることになる。暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。
 中国の実力派作家による、20万部ベストセラー傑作長篇。映画化原作。

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • 盲人の登場人物ばかりというのが気になり読みました。登場人物がたくましくて人間味があって、福祉畑にいる中で障害者へのステレオタイプが強まっている自分を省みることができました。マッサージセンター内の人間ドラマが面白かった。海外文学はほとんど読まないのですが、興味惹かれるテーマがあったらまた読んでみようと思いました。

  • 目が見えない人たちの世界を描いた作品。どうやって他人の感情を知りえるのか、情報を得るのか、そして生活は。中国の中で、彼らは戸籍を持たない。それが意味することは?人として生きる。自活。マッサージという仕事。先天性で見えないのか。後天性でみえないのか。中国の慣習の中で、生きている人たち。
    政治は抜きにして、読める本

  • 出稼ぎ労働、社会的弱者、会話の機微、人間関係に恋愛、セックス…。生活感あふれる視点は、現代中国の模型を見るようだ。「管理とは●●のことだ」、「愛とは××だ」と断言する著者の文体は、必ずしも私の好みではない。しかし巧みではある。そして非常に中国人らしい。上手いこと言うなぁ、と感心する。著者は頭もいいし口もうまい。短文で核心を衝いてくる。それなのに、いや、だからと言うべきか、なんかパフォーマンスが勝っていて騙されている気がしてしまう。ネット用語でいう「だれうま」ってやつ。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記は控えさせていただきます。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=8072

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著者プロフィール

1964年、江蘇省興化県大営郷陸王村に生まれる。1990年に処女作「孤島」を発表。1997年「哺乳期的女人(授乳期の女)」で魯迅文学賞(短篇小説部門)、2004年「玉米」で魯迅文学賞(中篇小説部門)を受賞。単行本『玉米』はのちに、マン・ブッカー・アジア文学賞の受賞作となった(2010年)。2005年に初の長篇『平原』を発表。2011年『推拿』で、長篇小説に与えられる茅盾文学賞を受賞。現在は江蘇省作家協会副主席、また南京大学教授でもある。

「2016年 『ブラインド・マッサージ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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