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- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560092248
感想・レビュー・書評
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腰から下が埋まり切ったウィニー、壺から顔だけ出している男女―後期ベケットの戯曲は登場人物が「動けない」「動かない」状況を逆手に取った、逆説的な言葉への確信が特徴的だ。しかし言葉は音楽とすれ違い、私自身の声とも微妙にずれ続けている。終わりの気配がいっそう濃くなったこの作品群は、それでもなお抵抗のユーモアは通底音としてなり続けている。それは丁寧に耳を澄まさなければ聞き取れない程度のユーモアだけど、それでもアイロニーをも打ち破る肯定感はきちんと潜んでいるのだと思う。それに気づければ、それはきっとしあわせな日々。
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