しあわせな日々/芝居 (ベスト・オブ・ベケット)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560092248

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  • 腰から下が埋まり切ったウィニー、壺から顔だけ出している男女―後期ベケットの戯曲は登場人物が「動けない」「動かない」状況を逆手に取った、逆説的な言葉への確信が特徴的だ。しかし言葉は音楽とすれ違い、私自身の声とも微妙にずれ続けている。終わりの気配がいっそう濃くなったこの作品群は、それでもなお抵抗のユーモアは通底音としてなり続けている。それは丁寧に耳を澄まさなければ聞き取れない程度のユーモアだけど、それでもアイロニーをも打ち破る肯定感はきちんと潜んでいるのだと思う。それに気づければ、それはきっとしあわせな日々。

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著者プロフィール

1906年アイルランド生まれ。小説家・劇作家。『モロイ』『マロウン死す』『名づけられないもの』の小説三部作や、戯曲『ゴドーを待ちながら』を発表。1969年ノーベル文学賞受賞。1989年没。

「2022年 『どんなふう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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