わからない

著者 :
  • 白水社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560092866

感想・レビュー・書評

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  • ムーミンを深掘り。翻訳家・岸本佐知子がトーベ・ヤンソンに迫る | Fika(2017.10.27)
    https://fika.cinra.net/article/201710-kishimotosachiko

    今月の新刊エッセイ|岸本佐知子さん『おばけと友だちになる方法』|ふくふく本棚|福音館書店公式Webマガジン(2021.09.01)
    https://www.fukuinkan.co.jp/blog/detail/?id=517

    翻訳家・岸本佐知子が語る、わたしの百読本「だしの効いたおいしい日本語を読みたい」 | ブルータス| BRUTUS.jp(2022.5.9)
    https://brutus.jp/hyakudoku_kishimoto/

    わからない - 白水社
    https://www.hakusuisha.co.jp/book/b645020.html

  • 初めて岸本佐知子さんのエッセイを読んだのは
    もう10年以上前なんですが
    ずっと岸本葉子さんと同一人物と思っていました。

    佐知子さんは光村図書ベストエッセイでも目立って面白い方で、
    一人暮らしの日常を綴る葉子さんとは別の人
    そう認識してから読んだのは今回初めてです。

    佐知子さんがこの24年間あちこちに書いた文章で
    単行本に収録されていないものの中から選んで
    一冊の本にまとめたもの。

    たくさん笑いました。
    ありがとうございます。

    せっかくだから一部紹介。

    「もう一度読んでみた『銀の匙』」より

    〈ここにきて若干焦っている。これまで取り上げてきた作品がすべて岩波書店の本であることに気づいてしまったからだ。こういう偏りはよくないのではないか。業界内での癒着を疑われはしまいか。
    だかこれはある意味仕方のないことで、私は子供のころ、岩波フェチだった父に〈岩波フェチ養成ギブス〉を装着させられていたのだ。買い与えられる児童書も岩波、家の本棚も岩波文庫だらけとなれば、どうしたって子どものころに読む本の岩波指数は高くなる。しかしその後私は筒井康隆方面にかぶれてしまい、父のもくろみは未遂に終わった〉

    もう一つサービス。

    〈帰りの電車の中、一部の隙もないビジュアル系青年がやおら携帯を取り出し、「もしもし?あ俺、いま電話の中なんだけど」と言ったので、車内じゅうの人が吉本新喜劇のようにドタドタと倒れた〉

    すみません、もう一つ、これで最後にするから許して。

    〈金魚鉢のメダカも一匹死に、とうとう残り一匹となる。私の何がいけなかったのか。餌も正しくやったし水も替えたのに、なぜそう当てつけがましくバタバタと死ぬ。そっちがそう出るならこっちにも考えがある。残りの一匹にはもういっさい愛情をかけず、「なんだ、まだ生きてたのか」くらいの冷淡な気持ちで接し、名前も最悪な名をつけ、薄幸のメダカとして育てることを決意〉

    ちなみにそのメダカ、その後けっこう長生きします。
    そんなものなんだ。

  • 翻訳家、岸本佐知子の未刊行の文章が集められた本。
    エッセイに、書評に、日記に……いろいろ楽しめる。至福の時間だった。

    著者自身書いているが、活字を読んで爆笑する経験というのはなかなかない。

    私は本書をカフェで読んで大声で笑いそうになった。少なくとも何度も噴き出した。へんな目で見られたくない人は家の中で存分に大笑いすべし。
    (でも外だからよけいに笑えるというのもあるけど)

    ところで、私は氏の文章を読みながら、ずっとそこはかとない既視感にとらわれ続けていた。
    それが氷解してよかった。

    しかも、著者自身が日記にそのヒントを書いてくれていた。
    そう、町田康の文章にちょっと似ている。誇張的な語彙といい、へんなオノマトペといい、とぼけた感じといい。

    岸本氏は町田康の本をけっこう好きそうだし、友人とともにライブにも足を運んでいるのだった。

    とくにこの日記が最高におもしろかった。
    登場する友人知人たちもみなユニークだし、お父さんもなかなか良いキャラをしている。ずっと読んでいたい。

  • 感想
    書き手が言いたかったことをずらす。斜に構える。だけどそれをするには。著者が何を言いたいか。それは本の中だけで考えてはいけない。

  • お先真っ青
    などの絶妙な言い間違いのコレクションがじわる。

    日記が最高におもしろく、ベストセラーの実用書などの書評はお辛そうです。

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著者プロフィール

岸本 佐知子(きしもと・さちこ):上智大学文学部英文学科卒業。翻訳家。主な訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、スティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ショーン・タン『セミ』、アリ・スミス『五月 その他の短篇』。編訳書に『変愛小説集』、『楽しい夜』、『コドモノセカイ』など。著書に『気になる部分』、『ねにもつタイプ』(講談社エッセイ賞)、『なんらかの事情』、『死ぬまでに行きたい海』など。

「2023年 『ひみつのしつもん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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