いまだ人生を語らず

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  • 白水社 (2023年6月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784560093566

作品紹介・あらすじ

1953年生まれの著者は今年、70歳になった。
「これまでは老人見習いのような感じであったが、これからは本格的に『高齢者』の域に突入する。(中略)そこで現在自分が人生観、世界観(というとあまりに厳粛な感じがするので、そういいたくはないが、要するに毎日の普通の心構え)を整理して纏めておきたい。」(巻頭「老年にはなったけど…」より)
「忘却」「記憶」「読むこと」「書くこと」「勉強」「音楽」「詩作」「犬」「幸福と若干の後悔」「スープと復讐」「もう一度行きたい、外国の街角」「秘密」「病」「信仰」「死」など、「老年」に身近な多彩なテーマを、そっと自らに問うている。
「この本はとてもリラックスして書いた。(中略)『人、中年に到る』と同じように、手元に何も資料など置かず、思いつくままに、好き勝手に筆を進めたわけで、書いているのが愉しかった。」(巻末「対話風の後書き」より)
エッセイ集『人、中年に到る』刊行から13年、「歳を取ろうとしているわたしは、はたして聡明になったのだろうか、幸福になったのだろうか」。映画、文学、漫画、演劇、料理など各分野を網羅する著述家による、書下ろし作品。

感想・レビュー・書評

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  • 四方田犬彦「いまだ人生を語らず」 - 風信子日乗(2023-07-04)
    https://ktoshi.hatenablog.com/entry/2023/07/04/204012

    「いまだ人生を語らず」書評 老いとは何か 探る言葉の数々|好書好日(2023.07.22)
    https://book.asahi.com/article/14962509

    引っ越し人生70年、吉祥寺に戻った四方田犬彦。ここは終の住処になるか|さんたつ by 散歩の達人(2022.05.09)
    https://san-tatsu.jp/articles/172728/

    「老年にはなったけど…」四方田犬彦 | web ふらんす
    https://webfrance.hakusuisha.co.jp/categories/992

    いまだ人生を語らず - 白水社
    https://www.hakusuisha.co.jp/book/b626488.html

  • 四方田犬彦のエッセイ

    この本と出会うまで、四方田と言う方を存じ上げなかったと思う。
    読んでいくうちに当然だが著者にも興味を持ち、web検索したのだけど、テレビでお見かけしたかも…。恐れながらそのような程度でありました。

    歳を重ねる大変さは痛感しているが、なんとか明るく前向きになれるヒントを得たい。それがこの類の書を読む理由だ。

    著者が生きてきた中で、特に印象に残ったことや、著者自身が老年を生きるヒントとしてきたものを語るエッセイであった。

    飼っている犬については人間らしさを記され実直な描写が心に残る。
    こちらは意外だったが、親鸞聖人についての部分もあり大変勉強になりました。親鸞については興味を持ち始めたばかりでこれから触れていきたいと思っていたので、より興味深く読みました。

    最後に一番の読みどころを。
    秘密について、こちらは自身の親族の秘密にも触れ、改めて誰もが持つ秘密の取り扱いと墓場に入った後のことも考えさせられるものだった。
    死についての捉え方考え方は、著者の言葉で生命が尽きることではないと実感し、カッサンドラが不憫でならなかった。

    モロッコについても大変素敵な表現で気持ちだけ旅をした感覚になりました。

  •  四方田さんの思索集かな。
     1回ではなく、いくたびも繰り返し読んで楽しみたい本。
     何度も書棚から取り出して、拾い読みしたくなる本。

  • 長年にわたって四方田さんの本を読んできたのは、この本を読むためだったのかと思いました。

  • 四方田さんは精神充足剤!

    ”わたしは目を閉じて生きたのだろうか。
     目を開いて生きたのだろうか”
    ”わたしには人生があったのだろうか。
     わたしの人生とは、もはや喪失の記憶さえ
     なくなってしまった喪失ではないだろうか。”

    彼のその豊富な知識と稀少な経験を、老齢の達観で改めて咀嚼し紡ぎなおす日が来るのではないか
    あるいはこれまでの理から飛び出し”人生を語る”日が来るのではないか
    将来その一冊に出会えるのではないかと期待して止まない
    そのときに本作は禊だったと思えるような予感
    自分の中で最後の知識人になるような寂しさと共に

  • ふむ

  •  2023年に七十歳となった著者が、「忘却について」「読むことについて」「詩作について」など、章ごとにテーマを絞り、自身のこれまでの活動や思うことを語っている。「幸運と若干の後悔」という章では、著者のこれまでの人生で幸運と感じたことと後悔していることが箇条書きにされているのだけれど、「幸運6 一九五九年もののシャトー・ディケムを呑むことができたこと しかも続けて二本」(p182)というのがいかにもこの世代の人という感じ。最終章は「死について」。誤植がとても多く、読むリズムをそこかしこで乱されてしまった。

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著者プロフィール

(よもた・いぬひこ)
1953年生まれ。映画史家、比較文学研究家。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文学を学ぶ。明治学院大学教授として長らく教鞭を執り、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学、中央大学校(ソウル)、清華大学(台湾)などで映画史と日本文化論を講じる。『月島物語』(集英社)で斎藤緑雨文学賞、『映画史への招待』(岩波書店)でサントリー学芸賞、『モロッコ流謫』(筑摩書房)で伊藤整文学賞・講談社エッセイ賞、『ソウルの風景 記憶と変貌』(岩波新書)で日本エッセイスト・クラブ賞、『白土三平論』(作品社)で日本児童文学学会特別賞、『日本のマラーノ文学』『翻訳と雑神』(ともに人文書院)で桑原武夫学芸賞、『ルイス・ブニュエル』(作品社)で芸術選奨文部科学大臣賞、『詩の約束』(作品社)で鮎川信夫賞受賞。主な著書に『パゾリーニ』『零落の賦』(ともに作品社)などがある。

「2025年 『隣接の遁走曲(フーガ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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