過去の克服[新版]:ヒトラー後のドイツ

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560093856

作品紹介・あらすじ

「過去の克服」という言葉はドイツ連邦共和国初代大統領テオドーア・ホイスによってひろく知られることになったが、現在ではナチ・ドイツの暴力支配がもたらしたおぞましい帰結にたいする戦後ドイツのさまざまな取り組みを総称する際に用いられる。具体的には、ナチ不法の被害者にたいする補償、ナチ体制下の犯罪にたいする司法訴追、ネオナチの規制、現代史重視の歴史教育といった政策・制度面での実践と、これらを支える精神的、文化的活動の総体を意味するものである。戦後ドイツはナチズムの過去とどのように取り組んできたのか。本書は、近隣諸国やイスラエル、東ドイツとの関係なども視野に収めながら、敗戦直後から現在にいたるまで概ね時系列にそって描き出していく。その取り組みは順調なものではなく、過去にたいする反省を「自虐的だ」とする声がドイツでも再三沸き上がり、道のりは必ずしも平坦ではなかった。しかしドイツでは、「過去の克服」を促す力と、これを押しとどめようとするふたつの力がせめぎ合いながらも、少しずつ着実に前進していくことが本書のなかで明らかとなる。日本の取り組みを考えるうえでも必読の1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 『過去の克服―ヒトラー後のドイツ』|感想・レビュー - 読書メーター
    https://bookmeter.com/books/111952

    KAKEN — 研究者をさがす | 石田 勇治 (30212898)
    https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000030212898/

    過去の克服 石田 勇治(著/文) - 白水社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784560083659

    過去の克服[新版] - 白水社
    https://www.hakusuisha.co.jp/book/b631645.html

  • 234.075||Is||1S

  • 東2法経図・6F開架:234.07A/I72k//K

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著者プロフィール

1957年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科(地域文化研究専攻)教授。専門はドイツ近現代史、ジェノサイド研究。
主な著書にJungkonservative in der Weimarer Republik. Der Ring-Kreis 1928-1933, Frankfurt am Main 1988、『ヒトラーとナチ・ドイツ』(講談社現代新書、2015年)、『過去の克服―ヒトラー後のドイツ(新装版)』(白水社、2014年)、『20世紀ドイツ史』(白水社、2005年)、共編著に『ジェノサイドと現代世界』(勉誠出版、2011年)など。

「2020年 『ドイツ市民社会の史的展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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