総統は開戦理由を必要としている タンネンベルク作戦の謀略

  • 白水社 (2017年1月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (262ページ) / ISBN・EAN: 9784560095331

作品紹介・あらすじ

「第二次大戦の発火点」の真相を糾明
 1939年9月1日、ヒトラーがポーランド侵攻を命じた理由としたのが、8月31日、「グライヴィッツ放送局」をポーランド側が襲撃した事件であった。しかしこれは、ヒムラーやハイドリヒが計画した「捏造事件」であり、自作自演の襲撃であった。本書は、「第二次大戦の発火点」となったこの事件を中心に、「ホーホリンデン税関」、「ピッチェン営林署」への同様の事件の全体像を、戦後に西独検察が行った尋問調査を元に再構成した、迫真のドキュメントだ。
 元ニュルンベルク裁判米次席検察官、ロバート・ケンプナーは、「本書には大きな歴史的意義がある。証言を通じて本書が初めて明らかにしたことは、いかにヒトラーが、ヒムラーとハイドリヒの助けをかりて、第二次大戦開始の口実とするための行動を命じたか、という点である」、と「緒言」で述べている。本書はまさに、ヒトラー体制の本質が見える、これら事件の真相を明らかにした記録といえるだろう。
 著者のシュピースは元西独地方検事正、リヒテンシュタインはケルンの「西ドイツ放送」の現代史関係の編集者。付録(ニュルンベルク裁判記録など)と図版・写真収録。

感想・レビュー・書評

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  • 概略は知っていたモノの、事実を詰めていくとあまりにもずさんな計画に驚く。
    『謀略』と呼ぶには詰めが甘すぎる、こんな行き当たりばったりの『茶番』から第二次世界大戦が始まったとは、驚くしか無い(悪い意味で)
    この『謀略』を主導したハイドリヒからして、偽装攻撃の対象としたラジオ局の電波がベルリンまで届かないことを知らなかった程なのである…
    ドイツ人は虐殺までも几帳面にシステマチックに行ったことばかり言われるが、ずさんなところは呆れるほどずさんなのである。
    更に言えば、少なくない努力を投じたこの謀略自体がほとんど政治的宣伝効果を上げず、うやむやのうちに対ポーランド戦が開戦されている。謀略と呼ぶにはあまりにも酷い。
    そして、この謀略のために平気で自国民を殺害したのが、親衛隊の、ナチス第三帝国の正体なのだろう。

  • ナチスがポーランドと開戦するに当たってポーランドからの攻撃をでっち上げたと言う話は聞いたことがある、それくらいの知識で読むと、これはちょっと不親切な本と言わざるを得ないかなぁ。「地図を載せている」とはいうものの、もう少し舞台となった放送局や税関がドイツ=ポーランド国境地帯のどのあたりなのか、とか登場人物についての注とか素人読者に向けるか、タイトル、装丁をがっつり専門書にするか。素人を呼び込んでる割には読みづらいというのが本音。自分に知識がないのを棚に上げてますけども。

  • 「Das Unternehmen Tannenberg」の翻訳(2017/01/20発行、3240E)。

    本書は、第2次大戦開戦の切っ掛けとするためドイツ第三帝国が対ポーランドの秘密作戦として行われたグライヴィッツ事件について、戦後西ドイツの検察が行った尋問調査結果を取り纏めた書籍です。

    訳者解説にコメントのある通り、現代史の微妙な問題についての重要な資料だと思いますが、実際の内容量は本書の半分くらいしかありません。 その上、SS隊員の階級が一律で無く、明らかに間違っている箇所があるなど価格に見合っていない書籍のように感じました。 ページ数こそ260ページ程ありますが、無駄に余白を取っており、酷いページになると1行しか書かれていないところも有ります。 その上、部や章ほか、見出しを多く挿入して、ページの割り増しをしているとしか思えない編集もされています。

    先にもコメントしましたが、資料としての価値はあると思います。 只、文庫の弊価版でも出ない限り、本書を購入してまで読むほどのモノでは無いのでしょう...

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