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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784560095430
作品紹介・あらすじ
「自然界の貴族」の文化誌
古くから人間は、この機能美の極致ともいえる最速のハンターとその豪快な狩りに魅せられてきた。とはいえハヤブサと人間との関わりの歴史は、順風満帆とはいいがたいものだ。
ハヤブサは世界各地の神話で神となりトーテムとして崇拝され、鷹狩りに用いられる鳥のなかで高い地位を占めるかと思えば、ひとたび鷹狩りが西洋で人気を失うと、狩猟の獲物の天敵として時には目の敵にされた。『ゲド戦記』や『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』をはじめとする文学や映画のなかでは、荒々しい野生や自由・自立の魂の象徴として、またそれらの問題に直面した子どもに寄り添う守護動物として描かれた。20世紀には、大戦中に双方の陣営が実際にハヤブサの軍事利用を試し、アメリカでは国防総省やミサイル基地がハヤブサの研究や保護と接点をもつことになった。
そして各国で都市の鳥となった現在、ハヤブサと人間の関係は新たな段階を迎えつつある――
全米大ヒット作『オはオオタカのオ』の著者による、「自然界の貴族」の文化誌。カラーおよび白黒図版、約100点収録。
みんなの感想まとめ
自然界の貴族とも称されるハヤブサの魅力を、文化史や生態を通じて深く掘り下げた一冊です。著者は、ハヤブサが古代から人間にどのように崇拝され、また時には脅威として扱われてきたのかを詳細に描写しています。特...
感想・レビュー・書評
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世間に知られた猛禽、ハヤブサの生態から文化、軍事、現状まで。幅広く論じた文化史。
ハヤブサはタカの仲間だったのですが最近は系統的にはインコに近いことがわかって、気分的には若干がっかり感があるのですが、それでも会えたらうれしい鳥のひとつに違いはありません。本書はそんな、誰もが知っている(そして多分会えたらみんなうれしい)ハヤブサについて、脅威の生態から人間のとのつながり全般を解説しました。
一番読んでいて楽しいのはやはり想像を絶する生態の部分です。しかし人間とのつながりをメインとする本なので、文化史の部分はやはり読み応えがありました。特に鷹狩り用の鳥として世界的に用いられているのに驚きました。日本ではハヤブサを鷹狩りに使った記録はほとんどないと思いますが、そのあたりの理由が気になりますね。
また、軍事的な分野ではハヤブサはシンボル的な意味合いで多く取り上げられますが、実際にバトルオブブリテンなどの戦場で活躍したり、GPSデータが現代でも軍事利用されていたりと、実戦的な軍事利用もされているのだなあ、と知りました。
しかし最初は高貴な鷹狩りで乱獲し、次は害鳥として乱獲し、さらにDDTで生存を追い詰められ、人間によって振り回される様子はなんとも悲しいものがあります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハヤブサの生態、表象の歴史、鷹狩など、ハヤブサに関する総合的な記述。図版も豊富で、意外と人間社会に関わりを持ち続けてきた(というか人間側が持たせてきたのだろうが)ことが感じられる。
流れYouTubeでハヤブサ動画など観たが、滑空時に速度を上げるための形態、攻撃された鳥が認識すらできない速度など、あらためて驚かされた。国内にも生息しているので、いずれぜひ見てみたい。 -
ハヤブサがいかに人から崇められ、好かれていたかや、ハヤブサの魅力が書かれていた。
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歴史本にしては連続性がなく、文化本にしては多様性がなく、生態本にしては科学的知見に欠ける。
本書を厳密に分類するならば、詩集の棚に置くのが妥当だろう。
アメリカや軍隊との関わりは密接にアピールされるのに、国鳥であるハクトウワシについては全くの無視。
一般的に"鷹"とされる神話のヴェズルフェルニルも、断りなく"ハヤブサ"と断定していたり。
鷹や鷲との違いは明文化されることなく、ハトはただの餌であり、賢さをカラスと比較されることもない。
本書が目指すのは事実の探求ではなく、いかにハヤブサが崇め奉られ、人々に愛され、美しく荘厳な野生の代表者であるかを語るためのものなのだろう。
ハヤブサ信者以外は読む意味はない一冊。 -
配置場所:摂枚普通図書
請求記号:488.7||M
資料ID:95170494 -
請求記号 488.7/Ma 14
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