密室は眠れないパズル

著者 :
  • 原書房
3.19
  • (2)
  • (9)
  • (28)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 74
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562033133

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • "密室"の内側で起こった"密室"の殺人。
    論理の刃は、あなたへ向けて。
    ーー帯より

    まず、前半のミステリ談義は面白いし、クイーンの影響かは分からないが、山荘や孤島ではなく出版社という日常的な環境でクローズドサークルを作り上げたところも好印象。

    そしてロジックは、論理を一つずつ丁寧に組み立てていって犯人を特定するという姿勢はとても良い。
    が、今作ではそれがあまり良い方向に働いていないような気がしてならない。
    密室が作られたタイミング、犯行のタイミング、犯人がその空間から抜け出したタイミングを基にしたロジックには穴がないのは確かだが、正直意外性はあまりない。
    ロジックに意外性を求めること自体がナンセンスかもしれないが、少なくともトリックは予想がついてしまう。しかもこのトリックは即犯人(または共犯者)も分かってしまう代物。
    岡本が殺された状況には少し無理があるように感じるし、他の人が言っていたとだが、犯人は他の人がEVを利用する可能性を考えていない。これは致命的だろう。

    状況設定が面白いだけに、少し勿体なく感じる。
    ただ、氷川透は初読みだが、評判通りロジックは見事。次作ではそれが良い方向に働いていることを期待。

  • ー うん、つまりね。きみがフーダニットを重視するのはよくわかる。こういうことだと思うんだーフーダニットにおいては、正解は限定された可能性のなかにある。物語の結末で初登場した人物がいきなり犯人です、なんてことを禁じるならー早い話、巻頭の登場人物表のなかに犯人がいなくてはならないというルールを設定するならー、限られた選択肢のなかに唯一の正解があるってことになるよね。だから探偵の推理も論理的なものになりうる。

    それに対してハウダニットのほうは、正解の可能性は、いわば無限にある。限定された選択肢のなかから正解を探すんじゃなくて、正解は無限にありうるんだ。だから、最終的に探偵が提出する解決を聞いても、ほんとうにそれが唯一の正解なんだろうか、ほかにも説明のしようがあるような気がするー読者にはそんな読後感が残る。無限の可能性のなかから一つを決定するという作業は、論理的にはおこなえないからね。 ー

    ミステリー作家とその編集者が遭遇する3つの密室。
    ミステリー談義からの事件発生とか萌えるやつ。
    挑戦状付きの模範的な作品。
    面白かったなぁ〜。

  •  事件が起こるまでに主要人物を登場させておかないといけないから仕方ないんだろうけど、事件が起こるまでの前置きが長すぎて、飽きた…。
     殆ど読み飛ばしたし、事件が起こる前に読むのをやめた。

     この作者さんに限ったことじゃないけど、何で作中でキャラにミステリ談義させたいのか分かんない。
     正直、そういうのどうでもいい。
     そんなこと喋ってるシーンがあるなら、さっさと事件が起こって、話が進んでくれたらいいのに、て思う。

  • ビルの中で人が殺されて殺した人も殺されたように見えたけどそうでもなかった話。

  • 著者の文体は、やっぱり肌に合います。
    なんとなく犯人はこの人かな?と気づくものの、全てを論理的に解いていく探偵の姿に魅せられます。

    引き続き、著者の作品は読んでみたいと思います。

  • 密室状態の(?)エレベーターで発見された死体ネタ。
    他の方のレビューでも指摘されているが、途中から、犯人は・・・と推理小説にある程度慣れ親しんだ人は何となく「読めて」きてしまう部分があることは確かだが、随所にちりばめられた細かな不可解な現象に対する説明が、解決編で氷川透の口から、全てに、論理的に、説明されているのはすばらしい。

    氷川先生の書かれる文章が、私の好みにあっているのもプラスポイント。登場人物に語らせているミステリ論や、子ネタ、会話の応酬のテンポ、犯人推理のためにたたかわされる推理合戦など、読んでいて心地よい。
    キャラ萌えになるつもりはないが、世間に対して斜にかまえた(というか、卑屈?)氷川透君も母性本能をくすぐります(笑)

  • <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4562033134/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51X59J4CY8L._SL160_.jpg" alt="密室は眠れないパズル" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4562033134/yorimichikan-22" target="_blank">密室は眠れないパズル</a><br />(2000/06)<br />氷川 透<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4562033134/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>エレベーターの前で胸を刺された男は「常務に、いきなり刺された」と、犯人を名指しして絶命した。“殺人犯”は、エレベーターで無人の最上階へ向かうところを目撃される。電話は不通、扉も開かない。ビル内には犯人を含めて九人だけ。犯人はなぜ逃げようとせず、とどまっているのか―。やがて最上階のエレベーターは下降を始めた。そして扉が開く。そこには、背中を刺され、血まみれで息絶えた常務が倒れていた。―いったい誰が、いかなる方法で殺したのか。常務が犯人ではなかったのか。積み重ね、研ぎすました論理の果てに行く着くのは八人の中の一人。新鋭が読者に挑戦する正統派長編本格推理。</strong></p></blockquote>
    著者が出会った事件の経緯を小説にする、という形式である。なので、著者=氷川透が登場し、最終的には探偵役も務める。
    犯人は、割と早い時期からなんとなく目星がついてしまったが、さまざまな可能性を提示し、ひとつずつ潰していく過程が面白かったし、犯人自身にそれを認めさせるための氷川の謎解き場面も、自信がありそうななさそうな微妙なスタンスが好ましかった。

  • やっぱり推理モノは最後まで犯人がわからない展開が不可欠かと思うので
    イマイチな感じでした。

  • 2008年2月

全15件中 1 - 10件を表示

氷川透の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×