- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562037728
作品紹介・あらすじ
かつて暮らしていた邸宅に足をのばしたジェニー。そこで叔母の死体を発見した彼女は驚きのあまり、"凶器"の位置を変え、自分のイニシャルの入ったハンカチを落とし、さらに窓下には盛大に足跡を残して逃走してしまう。警察はジェニーを被害と加害の両面から捜すのだが、やがてくだされた"真相"は、ジェニーでさえ考えつかないものだった…。『赤い館の秘密』のミルンが遺していた、まさに幻の長編ミステリがついに邦訳。
感想・レビュー・書評
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クイーンの『十日間の不思議』と関係あるかと思い手にする。こちらが20年程先に書かれてるから本家なのか、よくある言い回しなのか?ミステリー風味のユーモア小説。ヒロインのジェニーはじめ登場人物達の細々したやりとりが楽しい冒険譚。
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「赤い館の秘密」の感想で、ミルン唯一のミステリーと書いたのだが、なんと、その5年後に2作目の長編を発表していたことを知り、さっそく読んでみました。
主人公「ジェニー」が、ジェイン叔母さんの死体を発見することから、物語が色々な方向に展開するわけだが・・・読んでいて、事件の展開が緩やかすぎる。
そして、いつ真犯人を推理していくのかと思っていたら、序盤の序盤(恥ずかしながら、最初読んだときに気付かず、スルーしていた)に、事件の真相は既に明らかになっていました。
それでは、ミステリーとして、その後の展開を読む楽しさが、あるのかというと、私はあると思います。
前作は、推理要素のあるユーモアミステリーだったが、今作は、完全なユーモアミステリーになっていて、ジェニーを中心に、色々な人が巻き込まれる様を、面白おかしく楽しむのが、読みどころだと思います。
だから、推理ものに興味のある方は、大分、肩透かしを食うかもしれない。が、この作品を楽しく読めるような環境であることを自ら実感すると、私は幸福だな、なんて思えたりして、読書を楽しむには、うってつけの作品なのかもしれない。
前作でも書いたが、やはり赤川次郎さんのユーモアミステリーを思い出す。ユーモアが洒落てて嫌味の無いところや、女性が生き生きとチャーミングに表現されているところも、本当に一緒だと思う。久々に赤川さんの作品も読んでみようかな、なんて思った。
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著者名に驚き、思わず手に取った。
個性的な登場人物達によるドタバタ劇といった印象。
ユーモア溢れる会話ややり取りに思わず笑ってしまう場面多数。 -
262.初、並、カバスレ、帯付。
2011.2/28.松阪BF -
解説にあるように、ミルンの温かさが伝わってくる、コメディーみたいなミステリーでした。他の作品も読みたくなりました。
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080425-080426
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往年ののんびりした感じの展開が楽しかったです。刺激という点では薄いけれど、ユーモラスで、随所でニヤニヤしながら読みました。
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くまのプーさんでお馴染み、ミルンのミステリーというよりユーモア小説。
<br>18歳のジェニーが昔住んでいた屋敷を訪れる。そこには8年間会っていなかった叔母の死体が。ジェニーの逃亡生活が始まる。
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とにかくユーモラスというか「かわいらしい」といった感じ。さすが「くまのプーさん」だよね、なんて思ったりして。そしてミステリというよりは一風変わった青春小説といった感じ。ヒロインは世間知らずのいかにも大事大事に育てられたお嬢さん、といった風で、私にはヒロインの友人の方がよっぽど魅力的だったな。